2026.05.15
最終更新日:2026.05.15

1位はナイキ×コム デ ギャルソンの真っ黒な「エア マックス ドルチェ」。大人が買うべき新作スニーカーBEST5【2026年5月】

2026年4月に連載「大人がこのスニーカーを買う理由」で紹介した新作を、アクセス数が多かった順にあらためてご紹介。大人が「本当に欲しい」スニーカーがわかる!

BEST5:BLACK COMME des GARÇONS|NIKE LD-1000

BLACK COMME des GARÇONS|NIKE LD-1000
スニーカー¥29,700/ブラック・コム デ ギャルソン(コム デ ギャルソン)
BLACK COMME des GARÇONS|NIKE LD-1000
BLACK COMME des GARÇONS|NIKE LD-1000

“青春”を呼び起こす名品が意外性のある配色で

「ヴィンテージブームの90年代、10代の僕にとってナイキのLD-1000は憧れのランニングシューズでした。後から見るとハの字のような末広がりの台形型ソールは、安定性を高めるためのデザインでした。1977年の発売当時、画期的でしたが、走行時にソールが当たる不具合でリコールとなり、逆にその対応によってナイキの信頼が高まったというエピソードがあります。

ここ数年、ナイキとギャルソンとのコラボはミニマルな黒×黒のカラーパレットが多かったので、この黒×ピンクという配色は想像もしていなかった。ギャルソン・ファンにはそれほど違和感がないのかもしれませんが、LD-1000にショッキングピンクという配色は僕にとってかなり意外でした。

実は今年最初に買ったスニーカーがLD1000で、レザーの黒×オフホワイトの配色を選びました。この時代のメッシュのランニングシューズは、自分の中でいつもまでも“青春感”があり、つい手が伸びてしまう。それこそ当時はイエロー×オレンジのような派手な配色が当たり前だったので、今になって黒×ピンクに惹かれたのかもしれません」(小澤)

BEST4:New Balance | TF 100

New Balance | TF 100
スニーカー¥19,800/ニューバランス(ニューバランスジャパンお客様相談室)
New Balance | TF 100
New Balance | TF 100

「オジ世代」好みの新型スニーカーがデビュー

「ニューバランスに何か面白いスニーカーがないかとショールームへ足を運んだときに、この『TF 100』に出会いました。初見は革靴の雰囲気をもったウォーキングシューズのようなルックスで、玄人好みなデザインだなと思いましたが、よくよく見ていると、スポーティなムードがちゃんと表現されている。なんか、今までのニューバランスにはない独特のバランス感があるな、と。

990シリーズに比べて複雑なレイヤーやディテールをそぎ落とした構成で、茶色と黒の2トーンも秀逸です。アッパーはメッシュを黒、レザー部分を茶色のコンビネーションにして今っぽく見せつつ、ミッドソールは上下の2層を配色にすることでハイテクなソールユニットを落ち着いた印象に。スタイリッシュでいて『オジ世代』に刺さる一足に仕上がっています。

アッパーはスエードですが、ヒール部分はレザーで切り替えられ、高級感があるのも気に入ったポイントです。こういうディテールがウォーキングシューズっぽいんですが、この上質なクオリティで2万円を切る価格というアンバランスさも魅力。今のファッションに一番合わせやすいシルエットでもあるから、これはかなりお買い得です」(小澤)

BEST3:JIL SANDER × PUMA|K-Street

JIL SANDER × PUMA|K-Street
スニーカー¥77,000/ジル サンダー × プーマ(ジルサンダージャパン)
JIL SANDER × PUMA|K-Street
JIL SANDER × PUMA|K-Street

素材と色にこだわった今のファッションに合う一足

「ジル サンダーとプーマの最新作『Kーストリート』です。1998年から約30年を経て昨年秋に再開したコラボレーションの第2弾になります。履くとダイレクトに地面を感じるかなりの薄底ですが、インソールによってクッショニングはしっかり確保されているので、履き心地は快適です。現代的なバランスで仕上げられており、日常のスタイルにも取り入れやすい一足だと思います。

2000年前後のジル サンダーとプーマのコラボレーションは、当時は自分のスタイルとは距離があり履きませんでしたでした。しかしこれは今の自分のファッションにも合う気がします。だからとても新鮮な感覚で履けるのではないかと。今回の『Kーストリート』は、2000年代のランニングシューズにインスパイアされた『Hストリート』をベースモデルに採用しています。ロープロファイルのシルエットや細身のトゥが、太すぎず細すぎないストレートシルエットのパンツと相性抜群です。

『Kーストリート』はスニーカーのカルチャーとは違う、ファッションの視点から生まれたシューズだと強く感じます。以前、海外の記事で読んだ『プーマとのコラボレーションでこだわったのは素材だ』というジル・サンダー女史の言葉が印象的で、デザイナーがシモーネ・ベロッティに変わった今回もその思想は息づいています。スエードの質感はもちろん、カーキでもブラウンでもなく、グレーでもない独特のカラーのワントーンもあってか、“スニーカーを履いている”感はあまりありません」(小澤)

BEST2:CONVERSE|ONE STAR LOAFER

CONVERSE|ONE STAR LOAFER
スニーカー¥33,000/コンバース(コンバースインフォメーションセンター)
CONVERSE|ONE STAR LOAFER
CONVERSE|ONE STAR LOAFER

待望の黒×黒がコンバース アディクトからが登場

「ここ2年くらいローファースニーカーがトレンドになっていますが、ワンスター ローファーはそれとは別の存在です。“ローファースニーカーだから”というよりもこの靴が好きで狙い撃ちしている人が多いモデル。ただ、今の流行とリンクしていることもあって、さらに人気が出そうな予感がしています。今回コンバース アディクトから発売されるワンスター ローファーは、“オリジナルになかった黒アッパー×黒ソール”が注目のポイントです。

僕はネイビーアッパー×白ソールは持っていて、今もときどき履いています。それで感じたのは、昔は“スニーカーっぽいローファースニーカー”が欲しかったけれど、今はよりローファーに見えるスニーカーが欲しいということ。アッパーはネイビーでも白ソールだと、どうしても足元が軽く見えてしまうので、いっそ自分でソールを黒に塗ろうかと考えていたほどです。だから黒×黒が出るのは本当にうれしくて、これは絶対履いてみたい。

しかも今回は上質なイタリアンスエードを採用しています。これがスムースレザーだと革靴感が強くなりすぎて、かえって魅力が薄れてしまうので、ちょうどいいバランスです。そしてここまで黒でまとめると、サドルのスターも黒にしがちですが、あえてここだけ白にしている。コンバースは自分たちの魅力をしっかり理解しているのだなと思います」(小澤)

BEST1:COMME des GARÇONS HOMME PLUS|NIKE AIRMAX DOLCE SP CDG

CONVERSE|ONE STAR LOAFER
スニーカー¥53,900/コム デ ギャルソン・オム プリュス(コム デ ギャルソン)
CONVERSE|ONE STAR LOAFER
CONVERSE|ONE STAR LOAFER

25年経った今ちょうどいい“近未来的”デザイン

「2002年に発売された知る人ぞ知るナイキ エア マックス ドルチェを今シーズン、コム デ ギャルソン・オム プリュスがナイキとのコラボレーションでピックアップしました。エア マックスの中でもかなりマイナーなモデルです。サイドパネルのモールドに近未来的なムードが漂うデザインは、2000年前後のバッシュにもあって、当時のエア ジョーダンにも似たようなモデルがいくつかありました。スニーカーの形が大きく変わり始めた “あの時代感”が凝縮されています。

今はY2Kの近未来的なデザインがブームですが、リアルな2000年代にはむしろ脇役的な存在でした。あの頃は復刻文化がストリートの主流だったので、80年代のアメリカの靴――ナイキならダンクやエア フォース 1が軸。だからこの時代を象徴するハイテクな新作を、僕は通ってこなかった。ただ2000年代が再評価される今、こうしたコラボや復刻を見ると、懐かしさと新鮮さが同時に押し寄せてきます。

25年を経て漆黒のナイキ エア マックス ドルチェを目にしたとき、素直に“カッコいい”と思えて、今なら履けるかも? とも感じました。モード文脈の人たちは当時、こうしたハイテクシューズを “近未来的”なサイバーシックで履いていたけれど、僕は未来を感じるような履き方はしません。スポーティに振りすぎず、ギャルソンならではの“黒”の魅力を活かしながら、革靴を履くような感覚でコーディネートしたいです」(小澤)

小澤匡行プロフィール画像
エディター
小澤匡行

「足元ばかり見ていては欲しい靴は見えてこない」が信条。近著に『1995年のエア マックス』(中央公論新書)。スニーカーサイズは28.5㎝。

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