ブランドの哲学やデザイナーの美学に耳を傾け、磨かれ続けるディテールに目を配ることで、メゾンの黒いレザーはより美しく、緊張感が宿り、手にする喜びをもたらしてくれる。新しい黒がどう生まれたのか。バッグや靴、小物を通して、メゾンの現在地を読み解いてみる。
JIL SANDER
見た目の美しさだけでなく、日常での使いやすさも追求。デイリーに活躍する新作バッグ。
薄く軽いバッグで描く
普遍のかたち
ジル サンダーを新たなホームと位置づけるシモーネ・ベロッティによる2シーズン目の本コレクションでは、「余分なものを不可欠なものへ」という発想のもと、ブランドが培ってきた普遍的なデザインを深化させた。その思想は、新たに登場した「LIGHT TOTE」にも表れている。薄く漉いたカーフレザーにポリエステルライニングを組み合わせることで、レザーの質感を保ちながら驚くほどの軽さを実現。装飾を削ぎ落とし、構造そのものを美しく見せるバウハウス的な美学を受け継ぎながら、毎日持ち歩ける実用性へと結びつけた。縦向きに配したブランドロゴは、ピュアな造形にアクセントを添え、ブランドの新たなシグネチャーとして存在感を放っている。