香りは男のたしなみ。香りで周りと差をつけるなら、あえて定番じゃないほうを選ぶべし。そこで、人気ブランドの隠れた名作フレグランスを厳選してピックアップしてみた。
01:エルメス|バレニア オードパルファム アンタンス
エルメス伝統のレザー、バレニアをイメージしたメゾン初のシプレ系フレグランス「バレニア オードパルファム」をより深く、より魅惑的に紡いだ1本。伝統的なシプレに魅惑的なバタフライリリーとミラクルベリーの繊細さが漂い、肌の上で力強さと優しさを一体化させる。
もともとは女性向けだが、パチョリやオークウッドが醸し出す深みあるノートが、男性たちからも高い評価を集める。つける人の肌の温度や質感により異なる香りに昇華していくインティメイトな側面によって類まれなエレガンスと官能性を生み出し、いつまでも心の奥に残り続ける香りだ。
02:シャネル|パリ エディンバラ オードゥ トワレット
日本の高温多湿なシーズンにもつけやすく、シェアフレグランスとしても愛される、爽快で軽やかなウッディ アロマティック。ガブリエル シャネルが愛したスコットランドのカントリーサイドからインスピレーションを得て誕生した、心地よい余韻をもたらすオードゥ トワレット。
クールなジュニパーベリーとサイプレスの心奪うアロマティック ノートに、あたたかなセダーや、ピート香やスモーキーなファセットを持つヴェチヴァーが寄りそう。カジュアルでありながら知的を忍ばせた香りは、肩の力を抜いてリネンのシャツをさらりとはおるような、休日の装いによく似合いそうだ。
03:ロエベ|ロエベ アイリス ルート
フレグランスの世界で長年愛される香りを、極上の原料を用いて妥協なき視点で再解釈。厳選された極上の原料を調合することにより、それぞれの個性を引き出し、素材となる香りの多角的な魅力を鮮やかに描き出すロエベ クラフテッド コレクション。気泡が浮かぶ彫刻的なガラスフラスコ、花崗岩のキャップを戴いた姿も、まさに美しいオブジェのよう。
“アイリス ルート”という名のとおり、気品のある複雑さで知られるアイリスの根茎に秘められた美しさを究明。そこにアンジェリカシードがほのかなハーブ感を添え、ティムットペッパーのシトラスノートが咲き誇るアイリスのようなみずみずしさを際立たせる。まるで上質なドレスシャツのようにエレガントで繊細、凛としたムードも演出できる香りだ。
04:ディオール|ラ コレクシオン プリヴェ オードゥ パルファン ディオール パラダイス
同じく「ラ コレクシオン プリヴェ」に加わった、夏にふさわしい香り。イメージソースは、クリスチャン・ディオールの幼少期の穏やかな記憶と、彼が親しい友人と週末やバカンスを過ごした心安らぐ隠れ家・ラ コル ノワール城の庭園で過ごす、幸せなひとときだ。
キーとなるのは、城に咲き誇る何百本ものアーモンドの木を彷彿させるアロマ。マンダリンの爽やかなシトラス カクテルがアーモンドの甘さと出会い、芳醇なロースト トンカビーンに包み込まれる。フレッシュでウッディな感覚をもたらしながらも、柔らかな甘さが心地よいリラックスを誘う。甘い香りに、かすかに差し込むやわらかな光。太陽の下でアーモンド風味のカクテルを楽しむ、そんな夏のバカンスのお供に。
05:トム フォード|ソレイユ ブラン オード パルファム スプレィ
真夏の太陽が降り注ぐ、人里離れたプライベート アイランド。一日があっという間に過ぎ去る、穏やかで贅沢な時間を切り取ったかのような情熱的な香り。意外性に満ちたソーラー フローラル アンバーの正体は、魅惑的なカルダモンに重なる、爽やかで華やかなイランイラン。まとう人に明るい魅力とやわらかな官能性をもたらす香りだ。
やさしさと包容力、そして情熱を感じさせる甘い芳香は、休日のデートシーンにすこぶるお似合い。
06:ディプテック|オー ド トワレ フルール ドゥ ポー
エロスとプシュケの愛の神話にオマージュを捧げたフレグランスのキーとなっているのは、肌に官能的なニュアンスをもたらす柔らかなホワイトムスク。ムスクとよく似たアンブレットシードが、香りにさらなる深みを与えている。
そこに交わるのは、アイリスとマグノリアの華やかでありながらどこまでも清らかなフローラルノート。肌に触れた時に初めて、軽やかに包み込むような芳香が花開く“肌のための香り”は、シェアすることでふたりの親密度をぐっと高めてくれるに違いない。
07:メゾン マルジェラ |レプリカ オードパルファン アイディアル ワン
レザーのようなニュアンスをもつガイアックウッドの香ばしさを、繊細でセンシュアルなムスクとマダガスカル島産の特別なバニラのクリーミーな温かさが包み込む。「レプリカ オードパルファン」ならではの黒を基調としたデザインもスタイリッシュ。
官能的なムードを秘めつつ、信頼感や知性をしっかりと感じさせる上質な香りは、オフィスでの勝負香水として。また、クワイエット・ラグジュアリーなファッションとも相性は最高だ。全身をホワイト、ベージュ等でまとめたワントーン、ミニマルやオーバーサイズの白シャツなど、素材の良さが際立つ服に、この香りで“最後の上質な仕上げ”を。
08:ジョー マローン ロンドン|ウッド セージ & シー ソルト コロン
風に乗って広がる海のミネラル感とセージのナチュラルな温かみが重なる、軽やかで自由な印象の香り。英国の海岸を思わせる塩気のある空気感が特徴で、一般的なウッディやシトラスとは異なる開放感をもたらしてくれる。
重たさがないためフレグランス初心者にも取り入れやすく、単体での使用はもちろん、香りのレイヤリングに挑戦したい人にもおすすめ。リラックスした週末の時間に、パートナーとシェアして楽しむのに最適な一本。
09:ル ラボ |マッチャ 26 オード パルファム
「茶室」をイメージしてつくられたといわれる香りの主役となっているのは、抹茶のアコード。それがクリーミーなフィグの香りへと溶け込み、ほんのり香るベチバーとシダーウッドが高貴な静けさをもたらす。
それはまさに、外の喧騒から茶室へと足を踏み入れると訪れる静謐な空気のよう。自己を奥深く見つめ直し、調和を取り戻す手助けとなる香りだ。服を着る前に、自分のために密やかにまといたい。
10:イソップ|オルナー
古代スカンジナビア語で“装飾される・花々で飾られる”といった意味の動詞に由来する「オルナー」。その名に反したかのような、優美さに強靭さが交差する凛々しいフローラルノートが斬新な1本。
みずみずしいシトラス×グリーンスパイスで幕を開け、香りのメインに据えたのはマグノリアリーフ。花ではなく葉を使い、青く爽やかな芳香をのぞかせることで、従来的な花の香りに異論を唱える点が実にイソップらしい。甘さに寄りすぎないその移ろいは、大人にふさわしい洗練された印象。静かな個性と自信をさりげなく引き立てる香りは、オフィスにはもちろん、気持ちを整えたい朝にもぴったりだ。