2026.08.23
最終更新日:2026.08.23

【大人のパタゴニア】新作ダウンが続々登場。超軽量の中綿ジャケット「ナノエア」のリニューアルも注目。【2026年秋冬試着ルポ(後編)】

【大人のパタゴニア】新作ダウンが続々登場の画像_1

パタゴニアの2026年秋冬新製品発表会の試着ルポ。後編では大きくリニューアルされたダウンジャケットと、テクニカル・カテゴリーの新作を中心に紹介する。今回もUOMOブランド統括の山崎(左/身長178cm)と副編集長の薬師神(右/身長165cm)のコンビでお届け。前編に引き続き、パタゴニア日本支社 マーケティング担当の本橋大地さんがアテンドしてくれた。

※試着したサンプルはすべてMサイズ。

Down

パタゴニアには日常的に着やすい薄手のものから、アウトドアの極寒地用まで、30種類以上のダウン製品がある。多様化するダウンから最適な一着を選ぶために、この11月にはキャンペーンを展開する。

本橋:オーバースペックにならず、 かといって寒さを感じることもない。“ちょうどいいダウン”というのは着用する環境によっても変わってきます。そこをしっかり理解いただき、的確なダウン選びをサポートするのが今回のキャンペーンの目的です。

山崎:見たことがないダウンアウターがいろいろありますね。

本橋:ダウンのトピックは大きく3つあって、ひとつはライトウェイトの新製品が増えたこと。ふたつめは、ほどよい中厚の日常的に着やすい新型ジャケットが登場すること。3つめはクライミングやバックカントリー用のデュラブル・ダウンにダウン量を抑えたモデルが新たに加わったことです。

01. [左]メンズ・ライトウェイト・ダウン・セーター・カーディガン¥39,600(Weathered Stone)New
02. [右]メンズ・ダウン・セーター・フーディ¥47,300

[左]メンズ・ライトウェイト・ダウン・セーター・カーディガン¥39,600(Weathered Stone) [右]メンズ・ダウン・セーター・フーディ¥47,300

山崎:フーディのほうは定番のダウン・セーターで、ノーカラーの方が新作ですね。

本橋:スナップボタンのノーカラーのほうが新製品のメンズ・ライトウェイト・ダウン・セーター・カーディガンで、インナーダウンとしても使えます。温暖化で冬が短くなった都市部では、厚手のダウンがなくても冬を過ごせるようになりました。そういう環境に合わせた新製品でもあります。

リサイクル・ナイロンのリップストップ表地に、800フィルパワーのダウンを薄く詰めた。両サイドの縫い目に沿ってジッパー式のハンドウォーマーポケットが配され、ポケットに収納できるポケッタブル仕様だ。

03. メンズ・シザー・ダウン・ジャケット¥42,900

メンズ・シザー・ダウン・ジャケット¥42,900

薬師神:ちょっとレトロなムードのダウンですね。これも新製品ですか?

本橋:はい。しっかりしたシェルを使いながら、着心地はソフト。オーバーヒートを防ぐためにダウン量を軽めに調整していますが、保温性は抜群です。こちらはシャツタイプのジャケットで、フーディの展開もあります。

表地はリサイクル・ナイロンのリップストップで、インサレーションには600フィルパワーのリサイクル・ダウンを使用。フラップポケットのサイドにはハンドウォーマーポケットも備える。

04. メンズ・デュラブル・ダウン・パーカ¥79,200(Coal Orange)

メンズ・デュラブル・ダウン・パーカ¥79,200(Coal Orange)

山崎:これは今年の春に出たビレイ用のハイロフト・ダウン? パンパンにダウンが詰まっていますね。

本橋:春に出たデュラブル・ダウン・パーカはダウン量が多く、表地にもワークウェアに使用している耐久性の高いウルトラPE・リップストップを取り入れた新しいモデルです。

薬師神:スタイリストの瓜坂君が春夏のPRESS PREVIEWで試着して「驚くほど軽くて、動きやすい」と感動していました。

引き裂きに対する強度が高く、白い格子柄が際立つルックス

ウルトラPE・リップストップは、パタゴニアのワークウェア「スティール・フォージ」シリーズなどに使われている耐久性の高いリップストップ生地を軽量化したもの。引き裂きに対する強度が高く、白い格子柄が際立つルックスも特徴だ。見た目にもタフな印象。

05. メンズ・デュラブル・ダウン・フーディ¥55,000 New

メンズ・デュラブル・ダウン・フーディ¥55,000 New

本橋:デュラブル・ダウン・パーカのダウンの量を抑えた新製品が、デュラブル・ダウン・フーディになります。

山崎:さっそく新作の方を着てみました。夏だから正確には判断できていないのかもしれないけれど、中にフリースを着たら、雪山でも十分行ける気がしました。

本橋:確かに最近、そうなんですよ。

シェルはウルトラPE・リップストップながら、フーディは700フィルパワーのリサイクル・ダウンを使用し、汗をかきやすい袖口と脇の下には化繊のインサレーションを組み合わせているのが特徴。

06. メンズ・ライトウェイト・ダウン・セーター・プルオーバー¥42,900 New

メンズ・ライトウェイト・ダウン・セーター・プルオーバー¥42,900 New

薬師神:僕はライトウェイト・ダウン・セーター・プルオーバーにします。カンガルーポケットではありませんが、両サイドにポケットもついています。

前出のカーディガンと同様、リップストップの表地に800フィルパワーのダウンを封入。

キルティングパターンがグラフィカルでダブルファスナー仕様

山崎:キルティングパターンがグラフィカルでダブルファスナー仕様。このぐらいのロフト感だったらデイリーユースも行けそうな気がします。

薬師神:そのオレンジイエローみたいな色は新色(Autumn Orange)だと思うけど、いい色だね。

山崎:ネイビーのパンツとも相性がいい。

07. メンズ・シザー・ダウン・フーディ・ジャケット¥47,300 New

メンズ・シザー・ダウン・フーディ・ジャケット¥47,300 New

薬師神:さっき気になったレトロなデザインのシザー・ダウンのフーディのほうにAutumn Orangeがありました! スタンドカラーとフードのコンビネーションで、ジャケットタイプよりも正統派レトロダウンの雰囲気。ボリュームも色もかわいいし、コレ、めっちゃいいです。

本橋:日常生活に取り入れやすいデザインで、幅広い状況に対応しています。

リサイクル・ナイロンのリップストップシェルに600フィルパワーのリサイクル・ダウンを封入したメンズ・シザー・ダウン・フーディ・ジャケット。フードは一体型で、金属製スナップボタンと2ウェイジッパーのフロントには風除けの前立てが付く。

【大人のパタゴニア】新作ダウンが続々登場の画像_10

山崎:メンズ・デュラブル・ダウン・パーカも気になったので試着しました。これは春夏に出たんですよね?

本橋:春夏でもクライミングなどの遠征用キットとして登場していました。

冬場はスノーボードを楽しむ山崎は、ヘヴィデューティなダウンにも興味津々だ。パタゴニアの既存のモデルと脳内比較していた様子。

グレード VII(ダウン・パーカ)ほど重厚じゃなくて着やすい

薬師神:オレンジ系のその色もいいね。

山崎:マンゴーオレンジとかサフラン(イエロー系)って、パタゴニアの伝統的なカラーな気がする。

本橋:確かにそうですね。

時代はライトウェイトとはいえ、“モコモコとしたボリュームがあってこそダウン”という王道の魅力にはあらがえない。

08. メンズ・ライトウェイト・ダウン・セーター・カーディガン¥39,600(Noble Grey)

【大人のパタゴニア】新作ダウンが続々登場の画像_12

山崎:ライトウェイトはこの配色が気になりました。グレーにあえて青でトリミングを入れていれているのがパタゴニアという感じがして。僕は意外と、アクセントカラーが入っているパタゴニアが好きです。

長年愛用しているパタゴニア・ラバーらしい視点だ。スタッフの間でもこのNoble Greyが人気だとか。

Nano Air |アクティブ・インサレーションは目的や状況に応じて3段階で展開

ナノエア・シリーズはパタゴニアのアクティブ・インサレーションを象徴するアイテム

テクニカル・カテゴリーの今季のトピックとして押さえておきたいのがナノエア・シリーズだ。

本橋:ナノエア・シリーズはパタゴニアのアクティブ・インサレーションを象徴するアイテムです。寒いところで動き続けるときに、オーバーヒートせずに着続けられる製品としてパタゴニアが開発しました。

伸縮性と通気性に優れ、行動中にずっと着たままでいられる中綿入りジャケットというのは、当時画期的だった。パタゴニアは2014年秋冬に初代ナノエア製品を発表してから、ウェイトや用途の範囲を広げて、アクティブ・インサレーションを極めてきた。

ナノエアの解説ボード

薬師神:このボードで解説されているのは、ナノエアの特性ですね。ナノエアって確かめっちゃ軽い中綿ジャケットでしたよね? 山崎がいないときの展示会で、ナノエア・ウルトラライトが新製品で出ていたはず。

本橋:2025年春夏に20グラム・インサレーションのナノエア・ウルトラライトが出ました。

山崎:ほどよい通気性と保温性を両立していて、アウターとしても使える。便利な中間着ということですよね。ライフスタイルのほうで新製品が出ていましたが、テクニカルも何か新製品があるんですか?

本橋:今シーズンはラインナップ全体を見直して、ナノエア・ライトを40グラムで再設計しました。そしてライフスタイル・エッセンシャルズの製品として、さきほど(前編)試着いただいた60グラムの製品を新たに加えました。

09. メンズ・ナノエア・ライト・ジャケット¥35,750

メンズ・ナノエア・ライト・ジャケット¥35,750

薬師神:つまり、ナノエア・ウルトラライト=20グラム、ナノエア・ライト=40グラム、ナノエア=60グラムという順番であたたかくなり、ウルトラライトが一番薄い。そしてこのナノエア・ライトは今季アップデートされたと。

山崎:昔はバリエーションがなかったから、1種類だけだとシーンによっては暑すぎちゃうって意見も多かったんでしょうね。温暖化もあるし。

本橋:多機能で汎用性が高い製品が好まれる傾向はますます強くなっています。ウルトラライトはコンパクトに持ち運べる点も優秀ですし、実際、過酷な高山でのアクティビティではウルトラライトが使いやすいと好評です。

ナノエア製品の中綿には従来通り、フルレンジ・インサレーション(高機能な化繊綿)を採用しつつ、今季は表地と裏地のバランスを最適化。伸縮性と耐久性を高め、テクスチャーにもこだわってアップデートしている。

Capilene Baselayer|ベースレイヤーはフィットを再定義。より汎用性の高い製品に進化

キャプリーンはパタゴニアが開発した吸湿速乾性・通気性に優れた高機能素材

続いては、これもまたパタゴニアが提案して現代のスタンダードとなったベースレイヤーのセクションへ。

本橋:キャプリーンはパタゴニアが開発した吸湿速乾性・通気性に優れた高機能素材で、ベースレイヤー製品に広く使用されています。これもライトウェイト、ミッドウェイト、サーマルウェイトと着用時期や目的に合わせて3タイプ。今シーズンは肌に密着するけれど圧迫感のないフィットで、ベースレイヤーを再定義しました。

10. [左]メンズ・キャプリーン・ライトウェイト・ジップネック¥11,500 New
11. [右]メンズ・キャプリーン・ライトウェイト・ボトム¥9,900 New

[左]メンズ・キャプリーン・ライトウェイト・ジップネック¥11,500[右]メンズ・キャプリーン・ライトウェイト・ボトム¥9,900

山崎:リカバリーウェアのような肌ざわり。しかもかなり薄い。スノーボードのウェアの下には、これぐらいがいいかも。

薬師神:この細ボーダー柄(Polar Stripe: Smolder Blue)はベースレイヤー感が薄いから、パジャマにもよさそう。

本橋:素肌に着てもチクチクしたりしませんし、汗を吸い取ってくれてサラッと着られるので、これを着て夜寝ても気持ちいいです。

キャプリーン・ライトウェイトは、シルクのような肌ざわりで冷涼な環境下であたたかい着心地をキープする最軽量のベースレイヤー。Blackの展開もある。

Snow|パウスレイヤー・シリーズに待望のビブスタイルが復活

パウスレイヤーはバックカントリーやパウダー滑走向けの最高峰シリーズ。山崎が欠席した2025年秋冬に専用のレイヤリングシステム「パウスレイヤーキット」が提案された経緯もあり、今季のラインナップに興味津々だ。

12. パウスレイヤー・ビブ¥99,000

パウスレイヤー・ビブ¥99,000
※10月1日発売

本橋:今季はビブタイプが復活しました。昨年のジャケットやパンツと同様に3層GORE-TEX PRO ePEシェル生地を使用しています。深い雪山を滑走するときは、ビブタイプのパンツのほうが雪が入りにくくて、やっぱり安心感があります。

山崎:胸までない、お腹が隠れるくらいのビブなんですね。

本橋:胸当てがあるとオーバーヒートしてしまうこともありますし、また動きやすさを考えてこのレングスにしています。ストラップは背面がクロスになっていて、アクティブに動けます。

ロービブスタイルで、サスペンダーをつけたまま用が足せるドロップシート構造。また太もものポケットは容量を拡張できる仕様になっている。

13. メンズ・インサレーテッド・スノーフェアラー・ジャケット¥50,500 New

メンズ・インサレーテッド・スノーフェアラー・ジャケット¥50,500
※10月1日発売

本橋:ジャケットには新製品があります。防水シェルに化繊綿を組み合わせたジャケットで、雪国であればこれで雪かきして、そのままスキー場に行って滑る、みたいな使い方もできます。

山崎:パウスレイヤーのジャケットは中綿なしのシェルだけですものね。これは確かに多用途でいいかもしれない。・・・とはいえ、今は暑いので、あまりリアルに想像できていませんが・・・。

薬師神:僕は文化系ですが、話を聞いていたらちょっと寒くなってきました。

シェルは2層構造のH2Noパフォーマンス・スタンダード、中綿はサーモグリーン・インサレーションで、部位によって中綿の量を変えているのがポイント。高めの襟やヘルメット対応のフィックスフードで、過酷な状況下でも活躍する。

Focus Issue|最大級の波に乗るために革新的なギアをつくることは「その価値あり」

今シーズンのパタゴニアの大きなキャンペーン「Worth it.(それだけの価値がある)」

今シーズンのパタゴニアの大きなキャンペーン、「Worth it.(その価値あり)」にも触れておこう。

本橋:パタゴニアは人間の限界を押し広げるチャレンジをしています。昔はこんな大きな波には乗れませんでしたが、今はギアなどの進化によって可能になりました。ただ、高層ビルのようなビッグウェーブに飲み込まれてしまうと、海の底から浮き上がってくるのが難しいことがあります。それを解決するためのギアがこのインフレーション・ベストです。

山崎:いわゆるライフジャケットのようなものですね?

本橋:中にガスが入っていて、このリードを引っ張るとベストが膨らんで浮き上がってこられる、最先端のギアです。命がけのアスリートのために開発しました。

ほかのブランドがやらないことにも取り組み、スポーツの限界を押し広げる革新的な製品をつくることには「その価値あり」とパタゴニアは考える。

「海と生きる」をテーマにしたフリーマガジン「OCEAN 2026」

本橋:パタゴニアは昨年からサーフィンだけでなく、カヤックやスピアフィッシャーなど海に関わるすべての人々にフォーカスしていくことに決めました。その一環で「海と生きる」をテーマにしたフリーマガジン「Oceans Journal 2026」をつくり、7月20日の海の日から店頭で配布しています。

海に関わる仲間をイヴォン・シュイナードは「ウォーターマン」と呼ぶ。そしてウォーターマンのために多機能な製品をつくりたいと記す。

人々が欲しいものではなく、必要としているものを作りたい。
それは、海とともに過ごす時間を増やすためなんだ。

海とともに過ごす時間が増すほどに、私たちは自然の大切さを理解するようになる。

巻末に記されたイヴォンの言葉が心に響く。

Provisions|軽やかでキレがある「カーンザ」のオーガニックラガーが新登場

地球を修復する農業「リジェネラティブ・オーガニック」に注目して、コットンだけでなく食品にも取り組むパタゴニア。中でも多年生穀物「カーンザ」を使用したオーガニックビールは、ファンも多い看板製品。

ちなみに「カーンザ」は麦、米などの一年生穀物と違い複数年にわたって栽培が可能で、地中深く根を張るので栄養価が高い。環境を再生する可能性がある作物としてパタゴニアが注目している。

14. オーガニックラガー¥930(355ml)

オーガニックラガー¥930(355ml)

2016年に初めてパタゴニア プロビジョンズから「カーンザ」を使ったクラフトビール「ロング・ルート・ペールエール」が発売され、以後継続してエールが登場してきた。今回からブルワリーが切り替わってラインナップが一新され「オーガニックラガー」がお目見え。8月1日から店頭に並び、好評を博している。

※これまでの「ロング・ルート・ビール」は在庫限りで終了。

オーガニックラガーで乾杯する2人

薬師神:きょうはお疲れ様でした。

山崎:いや久々で楽しかった。最後にビールまで。最高。

「大地の香りとナッツのような味わいに加えて、軽やかでキレがある」という解説の通りの透き通った味わい。パッケージのデザインも絵になり、贈り物としても人気だ。まだ味わったことがない人は、この機会にぜひ。

パタゴニアではすでに店頭にダウンやスノーなどの新製品が並び、今後さまざまなキャンペーンも展開される。ときにはパタゴニアへ足を運び、地球のことを思いやる時間を過ごしてみてはいかがだろう。

パタゴニア日本支社 カスタマーサービス TEL:0800-8887-447

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