1833年創業のスイス屈指の名門時計ブランド、ジャガー・ルクルトが、東京・銀座の並木通りに新たなフラッグシップブティックをオープンした。名作をじっくり見られるのはもちろん、ムーブメントの仕組みを学んだり、好みのストラップを選んだり、時計職人の技に触れたり。時計を買う予定がなくても足を運びたくなる、大人のための新スポットだ。
時計好きなら、見ているだけでも楽しい
高級時計のブティックは、ちょっと入りづらい。買うモデルを決めてから行く場所——そんなイメージをもっている人もいるだろう。でも、ジャガー・ルクルトが銀座5丁目にオープンした新たなフラッグシップブティックは、もっと気軽に時計の奥深さを楽しめる場所だ。
3フロアからなる店内には、「レベルソ」「ポラリス」「マスター・コントロール」をはじめとする幅広いコレクションがずらり。空気の温度変化を動力源として動き続ける置時計「アトモス」も展示されていたりと、メゾンの多彩な時計づくりに触れられるのがうれしい。
なかでも時計好きなら見逃せないのが、時計づくりの舞台裏に触れられる体験型コンテンツだ。そのひとつである「マニュファクチュールウォール」では、デザインから製造、仕上げ、組み立て、装飾まで、時計を完成させる職人の手仕事を映像で紹介している。ムーブメントを組み立てる様子を間近で見られる実演もあり、一部のプログラムでは自ら技術を体験することもできる。
時計づくりの工程を知った後は、「キャリバーウォール」にも注目したい。これまでに1400種類を超えるキャリバーを開発してきたメゾンの歴史をたどりながら、代表的なムーブメントの設計思想や技術を映像で学べる。普段目にするのは時計の表側だけ。でも、その内側にどれほど緻密な技術が詰まっているのかを知れば、いつもの一本も少し違って見えてくるはずだ。
時計選びの、その先まで楽しめる
このブティックの面白さは、時計を眺めて選ぶだけでは終わらないこと。「パーソナライゼーションウォール」では、ストラップの素材やカラー、ステッチを組み合わせ、自分のスタイルに似合う一本へとカスタマイズできる。
同じ時計でも、ストラップを替えれば印象はがらりと変わる。ジャケットに合わせて品よくまとめてもいいし、休日は思い切ったカラーで遊んでもいい。手持ちの服を思い浮かべながらあれこれ試す時間も、時計選びの楽しみのひとつだ。
さらに、時計づくりの世界をより深く知るための「アトリエ・ド・アントワーヌ」も、日本で初めて開設された。当面は招待制だが、少人数で行われる「レベルソ ワークショップ」を通して、メゾンを代表する名作の歴史や構造を学べる。時計を選ぶだけでなく、自分らしく仕立て、その背景まで知る。そんな一歩踏み込んだ楽しみ方ができるのも、このブティックならではだ。
日本の手仕事も見どころのひとつ
店内は、マニュファクチュールが拠点を置くスイス・ジュウ渓谷の自然から着想。木の温もりを感じる素材と落ち着いた色彩に包まれ、ラグジュアリーなのに不思議とくつろげる。3階のVIPラウンジには、京都の加地織物が手がけた西陣織を採用。金糸を織り込んだ精緻な文様で、時の流れを表現している。
館内に点在する、日本の職人やアーティストとのコラボレーション作品にも注目したい。西村優子による折り紙のインスタレーション、TANIHATAの組子パネル、hicoによるシルク糸の照明など、ここでしか見られない作品が揃っている。時計だけに目を奪われず、細部までじっくり見て回りたい。
ジャガー・ルクルト 銀座フラッグシップブティック
住所:東京都中央区銀座5-5-15
営業時間:11時〜19時
TEL:03-5537-5911