ストリートテイストをミックスした大人のオフスタイルに最適なアイテムがヴァンズのスニーカー。ここでは、定番からコラボモデルまで、東京スニーカー氏ことエディターの小澤匡行さんが注目した4型をピックアップ。
01:VANS × BEAMS|Skool Era
ビームスらしいセンスが光る合体モデル
「ビームスの50周年コラボの『スクールエラ』です。『オールドスクール』 と『エラ』を融合させたビームスっぽいデザインで、2024年にエス エス ズィー(SSZ)で別注していました。そのときは外側が『エラ』、内側が『オールドスクール』という組み合わせ。カラーはネイビーでした。今回はその配置が逆になって、カラーも黒になりました。
“ありそうでない”というアイデアを巧みに、“ファッション”として実現させるのがビームスの社風ともいえる面白さです。この手のハイブリッドモデルはアイデアだけが先行して、実際履くのはどうか? と躊躇してしまう仕上がりも多く、やっぱり普通が一番ということにもなりかねません。でも、このヴァンズに関しては素直にしゃれているなと思えた。
ネイビーの『スクール エラ』が出たときは“すごいモデルをつくったな”と内心思ったものの、今作は黒ということも手伝ってか、より自然に、ベーシックに見えます。僕は『オールドスクール』、『オーセンティック』、『スリッポン』と王道の3足は、全部黒でそろえています。その昔、海外で右に『オーセンティック』、左に『スリッポン』と違うモデルを黒の同色で履いている人を見かけたことがあって、かっこいいなと感じた記憶があるんです。
ほかのブランドでは成立しにくいけれど、ヴァンズはそこにカルチャーが重なって、それもありだと思わせてくれる。そんな2つの要素を取り入れて、一足で見せてしまうのがビームスらしさです」(小澤)
02:VANS|Half Cab Decon
履き口のパッドを排したスリムシルエット
「ヴァンズの人に聞いたところ、パリ2024オリンピック以降、『ハーフキャブ』の売れ行きが伸びているそうです。僕のまわりにも最近、履いている人が増えていて、ちょっと気になっていました。そんな折、かなりの変化球ではありますが、デコンストラクト仕様の『ハーフキャブ ディコン』が発売されました。
アンクル部分にパッドのない軽快な一足にすることで、ライフスタイルシューズとしての親和性も高くなっています。もともとハーフキャブはアンクルパッドと絶妙な高さのバランスが魅力で、僕も含めてそこが好きという人は多い。スケートをやるわけじゃないけれど、愛用していた時期があるので、履き口が薄いデザインは正直どうなんだろう? と初見は思いましたが、このシャープなフォルムもなかなかよいです。
実際に見ると、とても洗練されていて、昨年春のジョウンド(JJJJound)とのコラボレーションモデルを思い出しました。ジョウンドコラボはヒールサイドのパッチがなかったこともあり、もっとアノニマスなムードでしたが、『ハーフキャブ ディコン』は、サイドとタンにパッチが縫い付けられていてクラシックな名残があります。しかもネイビーのいいスニーカーって、意外とないので、“スタイリッシュに履けるヴァンズ”という提案として成功していますよね」(小澤)
03:VANS|AUTHENTIC
60年を経て変わらずに評価される定番の魅力
「ヴァンズのオーセンティックは今年で60周年を迎えました。近年はプレミアムバージョンも登場していますが、僕はベーシックモデルがいちばん好きです。その理由はフォクシングテープのライン(線)なのだと思います。プレミアムにはこのラインがなくて、少し厚底っぽく見えます。僕にとってヴァンズはロープロファイル。ちょっと薄く見えるバランスが好みなので、普通のオーセンティックに軍配が上がります。
ヒールのステッチもプレミアムは補強テープ付きの4本で、それもベーシックの簡素なステッチがヴァンズらしいと感じています。ずっと変わらないものが60年間、評価され続けているというのは、よく考えると大変なこと。新しいものをどんどん打ち出していくほうが、案外簡単かもしれません。オリジナルの魅力的な部分、オーセンティックでいえばこのチープでミニマルなところをヴァンズは理解していて、僕としてもオーセンティックはいつまでもそういう靴であってほしい。
今シーズンはチェッカー柄が新色にラインナップされています。スリッポンやオールドスクールはチェッカーを履いたことがありますが、オーセンティックではまだないので、60周年を機に履いてみたいと思います。普段なら白×黒を選ぶところですが、このブルーのチェッカーが思いのほかよくて。この季節、チノパンに合わせるのもよさそうです」(小澤)
04:Vans|Authentic Hi 2.0
60周年の節目にハイカットが登場
「今年はヴァンズのオーセンティックが60周年ということで、いろいろなバリエーションが登場しています。中でもつい先日発売されたハイカットは、なかなかの変わり種です。オーセンティックのよさはあの短靴ならでは丸っこいフォルムだと感じていました。でもこのハイカットを見たとき、素直に『けっこういいじゃん』と思えたんです。
バランスも意外によく、普通に履ける気がしました。スケートやサーフのカルチャーのニュアンスは表現できませんが、ファッションとしてオーセンティックを履いていた層には、スマートな“飛び道具”として受け入れられそうです。見た目があっさりしているから、キャンバスのハイカットスニーカーとしても取り入れやすい。
このハイカットはこの先もいろいろなバリエーションが登場するそうなので楽しみです。これまでのオーセンティックに取って代わることはありませんが、ファッションのナチュラルなスパイスとして取り入れると、“センスのいいスニーカー”に映るんじゃないでしょうか」(小澤)
「足元ばかり見ていては欲しい靴は見えてこない」が信条。近著に『1995年のエア マックス』(中央公論新書)。スニーカーサイズは28.5㎝。
ビームス 原宿 TEL:03-3470-3947
ヴァンズ・ジャパン カスタマーサポート TEL:0120-994-250











