2023.07.03

【大人のユニクロ】一番使える白Tはどれ? 世界一詳しいユニクロ・スタンダード学Vol.1「白Tシャツ編」

コラボじゃない「素のユニクロ」が一番使える。 ユニクロのスタンダード学、第一回は夏の定番「白Tシャツ」を考えます。

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はじまりました、「世界一詳しいユニクロ・スタンダード学」。ファッション愛が人一倍強い大人男子の皆さんは、ユニクロといえば毎シーズン発表される名だたるデザイナーとのコラボレーションに注目している人が多いのでは? はい、僕もその一人です。その一方で最近のユニクロで実際にモノを選んで、着てみて感じるのは、コラボじゃないほうのユニクロがめちゃめちゃ進化しているっていうこと。そんないわば「素のユニクロ」が、実は一番使えるんじゃないか?


というわけでこの連載では、大人のワードローブにちょうどいい「素のユニクロ」の逸品を、独断と偏見でご紹介していきます。


PROFILE:薬師神 和彦プロフィール画像
PROFILE:薬師神 和彦
UOMO副編集長(WEB担当)。ユニクロの様々なコラボコレクションの展示会ルポを相棒のH條とともに担当。黒よりネイビー、コーヒーより紅茶派。

オーバーサイズポケツキTシャツ(5分袖)|2023年春夏


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オーバーサイズポケツキTシャツ(5分袖)¥1,990


第一回で取り上げるのは、夏のワードローブに欠かせない「白Tシャツ」です。実は僕には、春先からずっと愛用していたユニクロのロンTがありました。それは「ウォッシュコットンクルーネックTシャツ(長袖)」。オーバーサイズ好きの自分にぴったりのサイズバランス、1枚で着ても心許なくならない程よく厚手のコットン100%素材は、洗いがかかっていて風合いもよし、ついでにポケット付きなのも地味にうれしい。というわけで2月にまとめて3枚購入してヘビロテしていたわけですが、6月に入りそろそろ半袖が必要ということで、「ウォッシュコットンクルーネックTシャツ(半袖)」をオンラインストアで検索。

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ユニクロあるある「アイテム名トラップ」

ところが、ないんです。「ウォッシュコットンクルーネックTシャツ(半袖)」は存在しない! そこでユニクロの全ての半袖Tシャツを改めてオンラインストアでくまなくチェックし、ようやく見つけた「ウォッシュコットンクルーネックTシャツ(半袖)」らしきもの(名前は違うけど)。それが「オーバーサイズポケツキTシャツ(5分袖)」でした。念には念を入れて、店頭でチェックしたところ、うん、間違いない、これこれ! こういう名前トラップ、ユニクロでは結構あるんですよね。

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「オーバーサイズポケツキTシャツ(5分袖)」(左)と「エアリズムコットンオーバーサイズTシャツ(5分袖)」(右)。どちらも私物で、何度も着用&洗濯済み。


選ぶべきはコットン100%か、エアリズムか?

ユニクロのオーバーサイズTシャツといえば、ユニクロ ユーの「エアリズムコットンオーバーサイズTシャツ(5分袖)」を愛用している方も多いのでは? このTシャツも名品ですよね。ポケット付きか否かの差はありますが、シルエットやサイズバランスも結構近い。


細かくみていくと、肩幅は「エアリズムコットンオーバーサイズTシャツ(5分袖)」の方がやや広め、一方身幅は「オーバーサイズポケツキTシャツ(5分袖)」の方が広め。「エアリズムコットンオーバーサイズTシャツ(5分袖)」はシルエット自体、ドロップショルダーにデザインされたTシャツ。一方「オーバーサイズポケツキTシャツ(5分袖)」の方は、オーセンティックなTシャツのカタチを踏襲しながらオーバーサイズにした感じ。


そして一番の違いは言うまでもなく素材。「エアリズムコットンオーバーサイズTシャツ(5分袖)」はお馴染みのエアリズムとコットンの混紡素材で「コットンの見た目でサラリと快適なエアリズム」といういいとこ取り。

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「オーバーサイズポケツキTシャツ(5分袖)」を選んだ理由

エアリズムならではのベタベタしない着心地は魅力ですし、見た目にテック感がそれほどないのもコットン派の僕にはうれしいポイント。それでも僕が「オーバーサイズポケツキTシャツ(5分袖)」を選ぶのは、前述したようにまず第一にカタチがよりオーセンティックなこと。そのあたり、ユニクロ ユー名義の「エアリズムコットンオーバーサイズTシャツ(5分袖)」はよりトレンド感強め。


次に素材の風合い。洗濯を何度かしても質感がほぼ変わらないエアリズムに対して、「オーバーサイズポケツキTシャツ(5分袖)」のコットン100%素材は洗濯を重ねると少し毛羽立ってくる。これをいい感じに味が出ると捉えるかどうかで評価が変わります。洗濯を重ねても新品の時と同じようなルックスが長続きする方がいいという方なら「エアリズムコットンオーバーサイズTシャツ(5分袖)」の方が評価が高くなりそう。

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こちらも着用&洗濯済みの「オーバーサイズポケツキTシャツ(5分袖)」(上)とユニクロ ユー「クルーネックTシャツ(半袖)」(下)。


ロックネックとバインダーネック

今度はユニクロ ユーのスタンダードTシャツ的な扱いの「クルーネックTシャツ(半袖)」と比較。同じXLサイズ同士で「オーバーサイズポケツキTシャツ(5分袖)」と比べると、着丈は全く同じで、肩幅が-2cm、身幅が-4cmとなっています。それもあって「クルーネックTシャツ(半袖)」のアイテム名にオーバーサイズという表記はありませんが、こちらでも十分ゆったりめのサイジングなので、体のラインが出過ぎると何かと問題がでがちな大人男子にも寄り添ってくれるアイテムです。


「オーバーサイズポケツキTシャツ(5分袖)」との大きな違いは2つ。まずネックの仕様です。「オーバーサイズポケツキTシャツ(5分袖)」は「ロックネック」。生地の端をカットしながら包み込むように2枚の生地を縫い合わせていく、オーバーロック縫製になっています。それに対してユニクロ ユーの「クルーネックTシャツ(半袖)」は身頃を衿で挟むように縫い付けてある仕様の「バインダーネック」。肌あたりの柔らかさなら「ロックネック」、丈夫さなら「バインダーネック」に軍配が上がります。「オーバーサイズポケツキTシャツ(5分袖)」を選んだ僕ですが、繰り返し洗ってもヘタレないバインダーネックはちょっと魅力的かも。

こんなに違う、ユニクロの「白」

そしてもうひとつの違いは、上の写真でお気づきかもしれませんが、白の色味です。「オーバーサイズポケツキTシャツ(5分袖)」とユニクロ ユー「クルーネックTシャツ(半袖)」だと、こんなに白の色味が違うんです。確かにユニクロ ユーでクリストフ・ルメールさんが展開する中間色のカラーパレットには、真っ白のTシャツより、生成りに近いこれくらいのトーンの白の方がよく合うもんね。

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僕はといえば、アウターやパンツなど、ワードローブのほとんどがネイビー。夏の「ネイビー×白」なら白Tは爽やかに真っ白でいきたい。ということで、「オーバーサイズポケツキTシャツ(5分袖)」の色味の方が好み。だけど、実はより真っ白なのは「エアリズムコットンオーバーサイズTシャツ(5分袖)」の方なのでした! ユニクロの「白」、奥が深い…。

オーバーサイズポケツキTシャツ(5分袖)¥1,990
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※価格は記事公開時のものです。在庫がなくなったり、価格が変更になる場合があります。

photos:Satoshi Yamaguchi
Artwork:Bob Foundation

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