Meyers Manx 2.0 Electric|60年の時を経てあの熱狂が蘇る【文化系男子は電気自動車の夢を見るか?Vol.13】
カーボンニュートラルな環境意識の高まりとともに続々と誕生しているEV。もはや次にクルマを買うならEVしかない? 今回は60年の時を経てEVになった、メイヤーズ マンクスのデューンバギーについて。

Meyers Manx 2.0 Electric|60年の時を経てあの熱狂が蘇る【文化系男子は電気自動車の夢を見るか?Vol.13】
カーボンニュートラルな環境意識の高まりとともに続々と誕生しているEV。もはや次にクルマを買うならEVしかない? 今回は60年の時を経てEVになった、メイヤーズ マンクスのデューンバギーについて。
Vol.13
60年の時を経て
あの熱狂が甦る
Meyers Manx 2.0 Electric

1960年代のカリフォルニアのサーフカルチャーが生んだ類い稀なクルマがある。一人のガレージビルダー、ブルース・メイヤーズが考案した「Meyers Manx(メイヤーズ マンクス)」のデューンバギーは、グラスファイバーの軽量ボディに、ビートルの空冷エンジンを搭載したエポックメイキングなクルマだ。単純な発想ながら、ビーチを縦横無尽に走ることを考えた造りと、愛嬌抜群の見た目に加え、エルヴィス・プレスリーやスティーブ・マックイーンが劇中で運転したことで、瞬く間に世界中で大ヒットした。

そんなアメリカンクラシックのアイコンが、60年の時を経てEVになった。注目すべき点は、テスラをはじめとしたシリコンバレーのテック系EVとは異なり、カリフォルニアの古きよきモーターカルチャーに精通したキーパーソンらに大いに歓迎されていること。デザインを手がけたのは、ニュービートルや初代アウディ・TTでも知られる伝説的カーデザイナー、フリーマン・トーマス(写真手前の人物)。2024年の発売を目標に、まずは来年50台のプロトタイプを用意し、開発チームに選ばれたアーリーアダプターとの共同開発が始まる。
先日、幸運にもエンジンを搭載したヴィンテージのデューンバギーを東京で数日間ドライブする機会があったのだが、想像を上回る強烈な走りと、見る者を魅了するキャラクターに驚かされた。渋谷で見知らぬ人にハイタッチを求められたのは初めての経験。そんなデューンバギーが新車のEVで買える日がくるとは、想像しただけでもうれしくなってしまう!


ビートルのエンジンが剝き出しでマウントされていたリアテールは、面影を残しつつスマートにリデザインされている。ビーチバギーではあるものの、最大航続距離は300マイルと十分だ。

スポーティな3本スポークのステアリング。オリジナルと同じく中央に配置されたメーターは、ナビゲーションなどのインフォテインメントシステムも兼ねている。

ドアはなく、小舟のようにまたいで乗り込む。グリーンの外装色に対し、セミバケットシートにはツイード生地を使用。生粋のカリフォルニア生まれでありながら、どこかブリティッシュな雰囲気を漂わせているところが粋だ。
神保匠吾
1982年福岡県生まれ。オンラインモーターマガジン「DRIVETHRU」ディレクター。学生時代に乗っていたBMW初代3シリーズ(E21)を電動化し、EVライフを実践中。詳しくはhttps://drivethru.jpへ。
文化系男子は電気自動車の夢を見るか?
Text: Shogo Jimbo
SERIES
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