思いきった車選びは難しいけれど、いい大人には培ってきた尺度と感性がある。個性ある新定番の車を、自分ごととしてぜひ考えてみてほしい。
TESLA Model Y L
3列SUVはやせ我慢じゃない
西坂 このサイドビューを見て、なぜこのタイミングで「Model Y」を?と思う人がいそうですが、実はこれ、3列シートをもつ「Model Y L」という新型車。Model Yと比べて、全長も全高も広げられています。
神保 ミニバンを除くと、最大で6人乗れる3列シートの車って少ないですよね。自動スライドドアにはかなわないところもあるけど、デザインを重視して選ぶ人には、3列シートのSUVの需要はあるんじゃないでしょうか。
西坂 クーペのようなフォルムを維持したぶん3列目の居住性が気がかりでしたが、頭上のクリアランスは十分にあります。ただ座面が薄いから、大柄な人は911のリアシートのような窮屈さを感じるかもしれない。子どもには広々と感じられていいと思います。
神保 3列目は大事だけど、2列目も結構いいと思いました。なんていうのかな、独立したシートなのに偉そうに見えない感じといいますか。なにも満員で考えずに、4人で乗って3列目に荷物を置いてもいいわけだし。
西坂 ほかにも、地味に進化を遂げている部分があるみたいですね。
神保 センタートンネルの位置にウーファーを置いたのがいいですね。車の真ん中から音が広がるから、当然バランスがよくなった。
西坂 自分はModel Y L専用のボディカラーが気に入りました。「コズミックシルバー」という名前は、いかにもテスラ。
神保 変に主張のある色じゃないのがいい。テスラはあえて特徴のない見た目を狙っているので、それがいいのだと思いますね。
西坂 最近は補助金制度もあってテスラのリーズナブルさが際立っていますが、3列のパッケージが都内在住であれば、補助金適用で500万円台で買えるのは驚きです。10年前に「Model X」が登場したときは、まだEV自体が高級なプロダクトでしたから。
神保 今回はわざと椅子を3列並べて撮りましたが、この椅子の形のようにいろいろな人に乗ってもらいたいなと。「テスラはミニマリストで新しいもの好きが乗る車」という印象をいまだにもっている人には、これを機に自分ごととして考えてもらえたらと思いますね。
全シートが再設計されており、より身体にフィットするパターンが考えられている。1列目にはレッグサポートがつく。
2列目は、キャプテンシートと呼ばれる独立タイプ。ボタン一つでアームレストが出し入れ可能。
今回の目玉である3列目へのアクセスは、2列目シートの中央を少しかがんで通る。3列目も少しリクライニングできるほか、電動可倒式でフラットにできるのが特徴。
【Spec】
・全長×全幅×全高:4980mm×1920mm×1670mm
・ホイールベース:3040mm
・バッテリー容量:非公表
・最高出力:158/220kW
・航続距離:788km
・定員乗車人数:6人
・運転支援技術:オートパイロット機能
・車両本体価格:¥7,490,000(オプション別)
・備考:127万円の補助金が適用(自治体の補助金は別途)。
「DRIVETHRU®」ディレクター。BMWのコンバートEVや、移動式充電機《モバイル SS》を考案し活動中。「2026-2027 日本カー・オブ・ザ・イヤー」選考委員。
Instagram:@shogojimbo @drivethru.jp
「UOMO」編集部員。車、時計、ファッションを中心に担当する。愛車は1970年式のアルファ ロメオ・ジュリア GT1300Jr.のほか、トヨタ86の競技車も所有し、ダートトライアルに本格参戦中。