ドレッシーな格好を極めた大人は、どう時計を選んでつけているのか。
時計のベルトと靴の色は必ず合わせる

仕事でもプライベートでも
ドレスウォッチをつけたい
サヴィル・ロウのヘンリープールで修業し、現在は西麻布でテーラー「フミヤ ヒラノ ビスポーク」を構える平野さん。
「一年の多くをスーツで過ごす私にとって、時計は“自分らしさ”を体現できる唯一のアクセサリー。スーツと調和して美しく見えるデザインや形が選ぶ基準です。また私は腕が細いので、ケース径が小さく、シャツに干渉しない薄さが必要。ただ、そうしたものは現行品ではほぼないので、ヴィンテージで理想の一本を探しました。そんな折、江口時計店で出会ったのが、ヴァシュロン・コンスタンタンの手巻き。マルタ十字のロゴが入らない年代のもので、32㎜と小さくエレガント。これ見よがしではなく、人とかぶりにくいのもいい。ベルトはステッチのない黒のクロコダイルをつけています。黒ベルトは必ず黒靴と合わせますね。
一方で、カルティエのタンクをカジュアルに使うこともあります。こちらはステッチのないベージュのクロコ革に替えていて、ブレザーとスラックス、ベージュのコットンスーツに茶靴といった装いに合わせることもあれば、ローテクの白いスニーカーにも意外と合うんです」

