上質なスエードアッパーが大人の品格を演出

大人っぽさや上品さを謳っているスニーカーは数あれど、なかなか満足のいくクオリティのモデルを見つけるのは難しいもの。しかし、この度、ウォルシュとジョセフ チーニーがコラボレートして生み出した1足であれば、どんな大人も納得するはずだ。



ウォルシュは、世界最高峰に挑戦する英国エベレスト登頂隊のシューズ製作を手がけ、トレイルランニング界でも高い評価を得ているイギリスのシューズブランド。一方、ジョセフ チーニーは靴の聖地ノーザンプトン州で1886年に創業し、カッティングからファイナルポリッシュまでの全行程を一貫して自社工場で行う、イギリスを代表するシューメーカーだ。そんな両者がタッグを組んだのだから、その完成度は圧倒的だ。




ベースとなったのは、ウォルシュが1980年代に開発した、ロードレース用モデル「HORWICH」。厳しい環境下でも、優れたパフォーマンスを発揮できるよう、様々なディテールが盛り込まれたアスリート仕様の1足だ。それをジョセフ チーニーのフィルターを通して再構築したのが、今回のコラボスニーカー「BANNISTER」だ。モデル名は、1954年5月6日に1マイル4分の壁を打ち破る偉業を達成した有名なイギリス人ランナー Roger Bannister(ロジャー・バニスター)にちなんで名付けられている。



注目したいのは上質なスエードを贅沢に使ったアッパー。起毛した柔らかな素材が、ラグジュアリーかつ落ち着いた印象を醸し出す。カラーは、赤みのある明るい茶系の「FOX」、ダークブラウンの「PONEY」の2色展開。どちらも落ち着いた印象で、幅広いコーディネートにマッチする。一方、かかとや履き口にはブラウンのスムースレザーを採用。くるぶし、足回りが、しっとり柔らかな着用感になるよう、クッション性にこだわっている。



見た目だけでなく、履き心地も抜群だ。ソールにはクッション性の良い、厚めのラバーソールを採用。アウトソールはスパイク状のフラットソールで、優れたグリップと反り返りを抑える効果がある。また、ミッドソールには安定感、衝撃吸収、軽量に特化したEVAを採用するなど、本格的な作りも魅力だ。




シュータンにはウォルシュ × ジョセフ チーニーのWネームと、ユニオンジャックのロゴを配置。かかとには、ジョセフ チーニーのフルブローグシューズにも取り入れられるユリの紋章のメダリオンをあしらうなど、コラボならではのディテールも秀逸だ。



これなら、革靴にも劣らない品格をアピールできるはずだ。




JOSEPH CHEANEY × WALSH BANNISTER 
¥55,000
サイズ:UK6.0-UK10.0
カラー:FOX SUEDE, PONEY SUEDE





Text:Tetsu Takasuka