2022.03.10

SHUN SUDO(アーティスト)「アートぐらい好きにやらせてくれよ」

個展を開けば一点100万円以上の作品が即完売、AppleやNIKEといった企業とのコラボに加え昨年に氏が手がけた東京五輪のスケートボード会場の壁画も話題に。多方面から注目を集めるアーティストの野望とは。

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SHUN SUDOさん(アーティスト)

全身黒のコーディネートに、制作過程でカラフルな絵の具が飛び散ったナイキのブレーザーが目をひく。SHUN SUDOさんは、今、最も注目を集める現代アーティストの一人。水墨画のような繊細な筆遣いとストリートのポップなタッチを融合した作風は国内外で高く評価され、「二つの布地をつなげるボタンのように人と人の心もつなげたい」という思いから誕生し自身の代表的なモチーフとなった「ボタンフラワー」(写真)をはじめ、ポジティブなメッセージが込められた作品は世界中にファンがいる。

「自分としては、描きたいときに描きたいように描いているだけ。特にこの2年はコロナ禍でいろいろなことに制約が生まれたので、アートぐらい好きにやらせてくれよって思いが強いです。僕の作品を見て元気になったとか、刺激を受けたと言ってもらえることがシンプルにうれしいですし、それが創作のモチベーションになっています」

インスピレーションの源は、映画や音楽、アニメ、スポーツなど。インプットしたものがキャンバスに具体的な絵となって浮かんでくるという。

「白いキャンバスを見るとこういう絵が描きたいというイメージが自然と膨らんできて、それを描き起こしていく感じです。描いているときはひたすら楽しいという感覚だけ。もっと没頭したいので、早ければ今春にはニューヨークに拠点を移そうと思っています。描くには最高の環境ですから」


SHUN SUDO
1977年東京都生まれ。世界を放浪しながら独学でアートを学び、一つのジャンルに収まりきらない世界観をもつ迫力ある絵画が注目を集める。2015年、初の個展をニューヨークで開催。’21年末にはパンデミックに続く「ARTdemic」と題して、TERRADA ART COMPLEXにて新作を多数発表。作品集『2020』発売中。@shun_sudo



Photo:Teppei Hoshida
Interview&Text:Masayuki Sawada

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