沖縄のホテルに求めるものは、人それぞれ。美しい海、島ならではの食、プールサイドで何もしない時間。今回訪れたのは、2026年7月15日に恩納村に誕生した「BLISSTIA SUITES & RESORT(ブリスティア スイート&リゾート) 沖縄恩納村」。空と海と森に囲まれたリゾートで過ごして感じたのは、「ここなら何日か暮らしてみたい」ということ。
客室やプールを満喫するのはもちろん、ホテルの外には、やちむん作りや鍾乳洞探検といった沖縄をより深く知る体験も待っている。今回はわずか1泊。帰る頃には、すでに「次はもっと長く」と考えていた。
まず心を掴まれたのは、緑と光に包まれた開放的な空間
ホテルに到着してまず感じたのは、これぞ沖縄のリゾート、と言いたくなるような開放感だ。館内には沖縄らしい意匠が随所に取り入れられている。外の琉球石灰岩を用いた壁は、沖縄の城「グスク」をイメージした曲線的なデザイン。沖縄の自然や文化を感じさせながらも、空間全体はモダンに仕上げられている。
そして、今回の滞在でかなり気に入ったのが客室だ。広々とした室内に加えて、外にはラナイ(テラス)。一人で泊まるには贅沢すぎるほどの広さで、むしろ友人やパートナーと2〜3人で滞在したくなった。
客室にはキッチンも備わり、長期滞在にも対応する。数日間ここで暮らすように過ごし、朝はラナイでコーヒーを飲む。昼間はプールへ行ったり、気になる沖縄の場所へ出かけたり。そして夕方になったらホテルに戻ってくる。そんな過ごし方が自然と頭に浮かんでくる。
昼と夜、二つの顔を持つインフィニティプール
このホテルを訪れたら、6階のインフィニティプールは外せない。高台に位置するプールの先には、恩納村の森、海、空。水面とその景色が溶け合うような光景を眺めながら、ただ水に身体を預ける。しかも温水なので、一年を通して楽しめるのもうれしい。昼間は沖縄の強い陽射しを浴びて、いかにも南国のリゾートらしい表情を見せる。
ところが日が落ちてくると、その雰囲気がガラリと変わる。松明の炎が揺らめき、昼間の開放的なムードから一転して、ぐっと大人っぽい空間に。個人的には、断然こちらの時間帯が好みだった。同じ場所なのに、昼と夜でこれほど印象が変わるのも面白い。
雨の日なら、インドアプールに籠もるのも◎
沖縄旅行でどうしても避けられないのが天気の影響。天気に恵まれない日にも頼りになるのが、4階のインドアプールだ。大きな窓の向こうには沖縄の森が広がり、木のぬくもりと琉球石灰岩を取り入れた空間は、屋外のインフィニティプールとはまた違った落ち着きがある。中でも印象に残ったのが、プールサイドに用意されたゆったりと寝そべることのできるベッド。泳ぐためのプールというより、本を読んだり、少し昼寝をしたり、何もしない時間を楽しみたくなる。
加えてジャグジーも完備。天気に恵まれなくても、ホテルから出ずにリゾート気分を満喫できるのはありがたい。
沖縄の「森」を味わうダイニング
旅先で何を楽しみにするかは人それぞれだが、個人的に外せないのが「食」。むしろ、何を食べるかを基準に旅の予定を組み立てることもある。そんな私がまずチェックしたいのが、1階のメインダイニング 森“MUI”。「MUI」とは沖縄の言葉で「森」を意味する。
基本は朝も夜もビュッフェスタイル。沖縄の食材を取り入れた料理が並び、伝統的な沖縄の味とホテルならではのアレンジを一度に楽しめる。テラス席も用意されているので、気候のいい季節なら外でゆっくり食事をするのもいい。
とはいえ、連泊するならホテルの外へ食べに行く日もつくりたい。恩納村周辺には飲食店が多く、食の選択肢には困らない。ホテルでじっくり味わう日もあれば、気になるローカルの店を開拓する日もある。食を軸にその日の予定を決める。そんな自由な過ごし方ができるのも、このホテルに長く滞在したくなった理由のひとつだ。
「ランドリレーション」で沖縄をもっと知る
ここまで館内の魅力を紹介してきたが、このホテルが本当にやりたいことは、ゲストをホテルの中だけに留めておくことではない。キーワードは「ランドリレーション」。ホテルのキャストと地域の人々や企業が協働し、ガイドブックだけではなかなか辿り着けない、その土地ならではの体験をゲストへつないでいく。
ホテルを起点に、沖縄をもっと知る。今回、その「ランドリレーション」を通して、二つの場所へ足を運んだ。
200万年前の土に触れる。青風窯でやちむん作り
まず向かったのは、陶芸家・玉田彰氏が主宰する「青風窯」。ここで体験したのが、沖縄の伝統工芸「やちむん」作りだ。しかも使われるのは、ホテル建設時に出た100〜200万年前の赤土。ホテルが建つ土地そのものを使って器を作るというのだから面白い。今回は手びねりで平皿作りに挑戦した。土を手に取り、形を整えていく。簡単そうに見えるが、やってみるとこれがなかなか難しい。
玉田氏が実際に器を作る姿も見せてもらった。ろくろを回すときは集中するため、瞑想に近い感覚になるそうだ。邪念が生まれると、それが指先に伝わり、器にも表れてしまう。そんな話を聞いた後で再び作品を見ると、器を見る目も少し変わってくる。
完成した平皿は窯で焼かれ、後日自宅へ配送される。旅が終わった後、自分で作った器が届く。沖縄で過ごした時間を日常へ持ち帰れるのも、この体験のいいところだ。
数万年の時間がつくった「CAVE OKINAWA」へ
続いて訪れたのは「CAVE OKINAWA」。数万年の時を経て自然がつくり出した鍾乳洞で、琉球時代の内乱や第二次世界大戦で人々の命を救った歴史から「命をしのいだ洞窟」として語り継がれている。洞窟の中へ足を踏み入れると、そこは一気に神秘的な世界。自然が途方もない時間をかけてつくり出した造形と、幻想的なライトアップ。先ほどまでホテルのプールでくつろいでいたことを忘れてしまうほど、まったく違う沖縄が目の前に現れる。
そして真夏に訪れたため、もうひとつ期待していたことがあった。「鍾乳洞なら涼しいのでは?」確かに外よりはいくらか涼しい。とはいえ、沖縄の真夏を甘く見てはいけなかった。歩いているうちに、じんわりと暑くなる。だからこそ、洞窟を抜けた後にカフェで飲んだ冷たいさんぴん茶のおいしさといったら……身体に染み渡るとは、まさにこのこと。神秘的な鍾乳洞ももちろん記憶に残ったが、あの一杯のさんぴん茶まで含めて、忘れられない体験になった。
1泊ではなく、次は「暮らすように」泊まりたい
今回の滞在は、わずか1泊。それでもインフィニティプールに入り、沖縄料理を味わい、やちむんを作り、鍾乳洞を歩いた。かなり楽しんだはずなのに、帰る頃には「まだ足りない」と思っていた。館内にはサウナと水風呂を備えた大浴場や、沖縄の自然を取り入れたリラクゼーションスパもある。今回体験できなかった場所だけでも、次に訪れる理由は十分だ。
そして何より、あの広い客室。一人で1泊するのではなく、次は友人やパートナーと数日間滞在してみたい。朝起きてラナイへ出て、今日は何をしようかと考える。プールで一日過ごしてもいいし、ホテルが教えてくれる“まだ知らない沖縄”を探しに出かけてもいい。旅先で予定をこなすのではなく、少し暮らすように滞在する。「ブリスティア スイート&リゾート 沖縄恩納村」は、そんな大人の沖縄旅が似合うホテルだった。
気になるホテルの様子をチェック!
ブリスティア スイート&リゾート 沖縄恩納村
住所:沖縄県国頭郡恩納村前兼久497-6
TEL:098-979-5177
ブリスティア スイート&リゾート 沖縄恩納村 公式サイト























