毎日かき混ぜる必要がなく、ただ野菜を漬けるだけでいいお手軽なぬか床がヒットするなど、少し前から注目を集める「ぬか漬け」。在宅勤務など家で過ごす時間が長くなり、ぬか床の管理がこまめにできるようになったため、より本格的なぬか漬けに挑戦しやすくなった。今回は漬物教室を主宰している「おふくろ男子」こと井上智晃さんを先生に迎え、漬物初心者のUOMOアートディレクター藤村雅史さんにそのつくり方を伝授してもらう。

「最近、健康志向の高まりと発酵食品ブームで漬物が見直されています。自分でぬか床からつくる場合、管理が難しいイメージがあるのですが、基本さえ押さえれば継続しておいしい漬物をつくれます。そうしてぬか床を育てていくうちに、だんだん自分の子どものように愛着が湧いてくるんです(笑)。漬ける食材や日数を少しずつ変えていき自分好みの味に仕上げていくのが醍醐味。奥深き漬物沼をご案内します!」


教える人

井上智晃さん
自然食品を販売する「ナチュラル・ハーモニー」にて、料理研究家、漬物づくりなどのワークショップ講師として活躍。その風貌と優しい語り口から、ついたあだ名は「おふくろ男子」。



教わる人

藤村雅史さん
UOMOアートディレクター。漬物作りの経験はゼロだが、食べるのは大好き。特に長芋のぬか漬けが気になっている。マイぬか床をつくったら、家族においしい漬物を振る舞う予定。


マイぬか床からぬか漬けをつくってみる!

まず最初に挑戦するのは、ぬか床づくり。おいしいぬか漬けをつくる第一歩は、マイぬか床を上手に育てることにある。その方法を徹底解説。



[材料]
野菜(キャベツ、大根、キュウリ、ニンジン、長芋、カブ)
生ぬか 500g
水 500㎖
塩 50g

[道具]
初心者は野田琺瑯の「ぬか漬け美人」を容器にするのがおすすめ。使用する生ぬかは米店や通販で購入可能。


1.ぬかと塩水を混ぜてぬか床をつくる
塩水をつくり、ぬかと一緒によくかき混ぜる。塩水が均等にいき渡るように手で混ぜるのがコツ。生ぬかは煎りぬかに比べて、発酵力が強い。

2.ぬか床に野菜を入れる
野菜を入れると塩の浸透圧で水分と一緒に栄養分がしみ出し、ぬか床にいる乳酸菌などの微生物が活発化。野菜の端や皮も丸ごと入れるようにする。

3.ぬか床を平らにならす
ぬかで野菜を覆ったら、手でギュッと押さえながら空気を抜いて平らにならし、発酵を加速させる。容器の縁についたぬかを拭き取って衛生的に管理。

4.2週間かけておいしいぬか床に仕上げる
ぬか床は一日2回ほど混ぜて常温で発酵を促す。2週間ほどでいい具合に発酵したぬか床が完成。最初に入れた野菜は一般的に「捨て漬け」と呼ばれ、風味があまりよくないため食べない人が多いが、井上さんはチャーハンなどの具材に活用する。

5.下準備ができたらいよいよ本漬けへ
ここから「本漬け」を開始。野菜はしっかり水分を拭き取って、ぬか床を腐敗させないように。縦半分にカットすることで漬かりやすくなる。

6.野菜に塩をもみ込んで、ぬか床へ入れる
漬ける直前に軽く塩をもみ込むことで、小さな傷がついて味がしみ込みやすくなる。ぬか床を平らにして野菜を並べ、上から押すように漬ける。

7.好みの味になるまで漬ける
常温なら半日~1日漬けて味見。冷蔵庫で保存する場合は2〜3日漬けておくとよい。ぬか床が完成した後は、週に1回混ぜる程度で大丈夫。

完成!

漬けてから日がたつと次第に酸味が増していくので、適宜味見をしながら自分の好みのタイミングで取り出す。大根やニンジンなどの根菜は1〜2日、キュウリやキャベツは半日~1日がちょうどいい食べ頃。何も漬けていないときは冷蔵庫で保管する。



Videographer:Yohey Suzuki
Photos:Hiroyuki Takenouchi
Food Stylist:Chie Mizushima
Text:kinmasataka