ものづくりや表現と向き合う5人の男に「黒い服」への思いや、普段どう着こなしているかをインタビュー。彼らの日常に寄り添う、モードでもマスキュリンでもない「黒」の取り入れ方から、自分らしく装うためのヒントが見えてきた。
建築家・小野寺匠吾「黒はクリエイティブな気分を高めてくれる自分の定番色」
建築にとどまらず、リサイクル素材の開発や「MOON:海をつなぐミュージアム」の企画で海と東京の未来を描く「東京2050」プロジェクトに参加するなど、多彩な分野で活躍する小野寺さん。
「大学時代から妹島和世さんと西沢立衛さんの建築事務所、SANAAに出入りするようになり、そこで出会った一流の建築家たちがほぼ黒ずくめだったこともあって、影響を受けました。黒い服は装飾が施されていても、意図的にデザインされたようには見えないところが魅力というか。身につけるとクリエイティブな気分にもなれる。例えばプラダの黒いTシャツは、一見なんでもないけど、きちんと見えて自分に自信がもてる僕の定番です。去年からそういう黒い服を増やしていくことに決めました。秋冬ならニット。サカイのカーディガンや、エルボーパッチがついたマルジェラのニットは、Tシャツの上から着るだけでサマになるし、暑くなったら脱いで肩に掛けるなど、アレンジがきくので愛用しています。最近は出張が多いこともあり、サロモンなどランニングができてプレゼンでも履ける黒い靴をいくつか買いました。そんな感覚で着られる、機能的である種ドレッシーな黒い服にも興味が湧いています」
「今日着ているTシャツは、事務所の前の電柱に出した自社看板のデザインをプリントしたオリジナル。最近はニットでもTシャツでも、少し大きめをラフに着るのが好きです」
1984年東京都生まれ。SANAAを経て2018年に独立。大阪・関西万博シグネチャーパビリオン「いのちめぐる冒険」の設計に携わるなど、住宅から公共空間まで国内外で幅広く活躍する。