来世で使える、気に食わない人間関係
を完全にコントロールできる名言

「あきらめたらそこで試合終了ですよ…?」(『SLAM DUNK』)、「努力した者が全て報われるとは限らん しかし! 成功した者は皆すべからく努力しておる!!」(『はじめの一歩』)などなど、少年時代に読んだマンガには多くの名言が登場し、われわれに大切なことを教えてくれました。そして大人になった今でも、仕事や家庭で困難にぶち当たったとき、心の中で大好きなセリフを叫んで乗り越えてきたという方も多いと思います。今回から始まるこのコラムでは、そういった「人生で使えるマンガ名言」を、過去の名作からでなく、現在連載中の作品から生まれた「新たなマンガ名言」に焦点を当て紹介していきたいと思います。

第1回は、「週刊漫画ゴラク」(日本文芸社)にて大好評連載中の、今最も勢いのあるバイオレンス作品『鬼ゴロシ』より、新条駅前バス停無差別銃撃事件のきっかけとなった赤天狗の名言「こんにちは死ね」。

とにかくこの作品、このシーンでわかるとおり絵柄も展開も徹底して「ページをめくった次の瞬間、全員ビビらせてやる」のドカ盛りで、身も蓋もない言い方をすると、すべての登場人物が残酷に死ぬためだけに登場する。「こんにちは死ね」で死んだおばあちゃん、何にも悪いことしてないですからね。なのに出会って5秒で散弾。世界一間違った一期一会。

でも皆さんにも、心の中には一人くらいはいませんか? 「次に顔見たときにはぶっ〇してやろう」ってやつ。そんなやつに出会ったときに、心の中できっちり散弾ぶち食らわせてやりましょう。「こんなやつ、その気になったらいつでも〇せる」という気持ちで挑めばすべての対人ストレスは解決。心の中で思うだけなら、人生で最も使えるマンガのセリフです。実際に散弾ぶち込みたいときは、来世で暴力と殺戮の世界に輪廻してください。異世界転生が成功したら、そこは多分「こんにちは死ね」だけじゃなく「汚物は消毒だ〜!!」とかも使える世界です。が、現世はそうじゃないので、明日からも大切な人のために汗を流して生きていきましょう。

今回紹介した「こんにちは死ね」は単行本第2巻収録の第15話でお楽しみください。


『鬼ゴロシ』
1~4巻
河部真道/日本文芸社
(週刊漫画ゴラク連載中)

瀬戸内海に臨む地方都市、E県新条市で、1991年に起きた一家惨殺事件。その罪をかぶせられた坂田周平は、15年の刑期を終え出所し、自分から妻と娘を奪った5人の男への復讐を開始する。



劇画狼
特殊出版レーベル・おおかみ書房代表。プロの漫画家が商業誌に掲載したが単行本化されなかった未収録作品の書籍化や書評、大阪の画廊モモモグラでの原画展企画、イベント司会など。



©河部真道/日本文芸社