2021.07.27

『ゴッドタン』プロデューサー佐久間宣行が薦める「配信時代のサーガ」3選【ストレンジャー・シングス】

深遠なテーマや物語性を秘めた、心躍るような冒険譚にファンタジー、歴史物語…それが「サーガ」。現在は映画や小説だけでなく、メディアの多様化、ネット配信サービスの広がりに伴い革新的な“物語”が続々と生まれている状況。本編完結後もスピンオフ的に枝分かれするサーガ、ダークヒーローを描いたサーガ…今見るべき作品とは?

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佐久間宣行 Sakuma Nobuyukiプロフィール画像
佐久間宣行 Sakuma Nobuyuki
テレビプロデューサー。テレビ東京「ゴッドタン」「あちこちオードリー」などを手がける。「佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ゼロ)」は毎週水曜27時から放送中。

佐久間宣行が語る

配信時代 のサーガ

新しいつくり手が、フレッシュな感性でつくり直しているから面白い

「ゴッドタン」や「あちこちオードリー」などの人気番組をつくり出し、オールナイトニッポンのMCとしても活躍する佐久間宣行さん。映画やドラマを筆頭に、カルチャー全般への造詣が深いことでも知られ、その目利きとしても定評がある。近年、次々と人気作が生まれている動画配信コンテンツの中で、佐久間さんがおすすめするサーガ作品は、「ザ・ボーイズ」「ストレンジャー・シングス 未知の世界」「マンダロリアン」だ。

「3作品ともモチーフがめちゃくちゃ新しいわけじゃないんですよ。『マンダロリアン』は『スター・ウォーズ』のスピンオフだし、『ザ・ボーイズ』は昔からあるスーパーヒーローものだし、『ストレンジャー・シングス』は’80年代のSFやホラー映画へのオマージュです。すでにあるものだけれど、新しい世代がフレッシュな感性でつくり直しているから、もう一回このジャンルが復興して、新しいファンを獲得している。そこが見事だなと思います」

 とりわけ「マンダロリアン」に関しては、エピソード7・8・9のいわゆるシークエル・トリロジーよりも、こっちのほうが個人的には好みだという。 「本編とのリンクの仕方が絶妙だし、遊び心もとっておきのサプライズもある。ファン気質のあるクリエイターが、ファンが見たかったものと、現代の価値観でいま『スター・ウォーズ』の面白さをアップデートするんだったらこれだろうという方向をちゃんと示しているのが興味深いですね」

「マンダロリアン」 
シーズン1~2をディズニープラスにて独占配信中

『エピソード6/ジェダイの帰還』のその後から始まるスター・ウォーズ初の実写ドラマシリーズ。孤高の賞金稼ぎ“マンダロリアン”とフォースの力を秘めた孤児“ザ・チャイルド”の旅路を描く。
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 そして、「ザ・ボーイズ」に関しては、腐敗したスーパーヒーローという設定のユニークさを挙げる。 「強大な力をもったスーパーヒーローだからといって、人格が高潔になるわけじゃないという設定が素晴らしいです。セクハラ、パワハラは当たり前だし、企業の広告塔として利用されるヒーローは極めて現代的なテーマだと思います。

「ザ・ボーイズ」 
シーズン1~2をAmazon Prime Videoにて独占配信中

欲と名声にとりつかれ、腐敗しきったスーパーヒーローたち。そんなヒーローに大切な人を奪われ、復讐を誓った主人公たちは、“ザ・ボーイズ”と呼ばれるチームを結成し、彼らを倒すために戦う。

その点、『ストレンジャー・シングス』は’80年代カルチャーへのオマージュ満載で、ターゲット的には僕ら世代なんですけど、演出とか描いている出来事、価値観がフレッシュだから、若い世代も楽しめて、ファン層が広がっています。ネット配信作品でありながら、ほとんどメジャー映画のようなつくり方をしていて、そういうところでも歴史の潮目が変わった作品の一つだと思います。もうすぐ始まるシーズン4が待ち遠しいです」

「ストレンジャー・シングス 未知の世界」 
Netflixオリジナルシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン1~3独占配信中

姿を消した少年、人目を忍び行われる数々の実験、破壊的な超常現象、突然現れた少女。すべての謎をつなぐのは、小さな町に隠された恐ろしい秘密。シーズン4が近日スタート。


Interview&Text:Masayuki Sawada

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