時計も手土産も、会う人を想って選ぶもの。毎月気になる時計の新作をピックアップして、ユニークな共通点のある手土産を一緒にお届けする。
Glashütte Original|シックスティーズ

’60年代のスタイルを
継承するレトロウォッチ
東西冷戦下でグラスヒュッテの時計企業は、国営企業GUBに統合されてしまう。1990年に東西ドイツが再統合され、続々とブランドが再興する中、GUBの技術などを継承したのがグラスヒュッテ・オリジナル。このモデルは1960年代に製作していた端正なドレスウォッチを現代的にアップデート。
菜館wong|黄さん手づくり辣油

みんなから愛された
ラー油を手土産に
京都の人気中華料理店「菜館wong」は、2006年にオープン。香港で修業を重ねたオーナーの黄(ウォン)さんが手作りしているラー油が評判となり、現在は購入できるようになった。ニンニクなどが大量に入っており、唐揚げや冷ややっこなどにのせて食べると、ざくざくとした食感も美味。お取り寄せは不可、店頭販売のみという稀少性も、手土産としてもらうとうれしい。
うまいモノといい時計は、古都にある
大人になると、“古都”という響きにひかれるのはなぜだろう? それが、“古都の新名物”であればなおさらだ。
京都の中華料理店「菜館wong」の「黄さん手づくり辣油」は、近所に東映太秦映画村があることから時代劇を中心とした役者界隈にもファンが多いという逸品。さらに来店しないと購入できない稀少性も相まって、手土産にしたら喜ばれることだろう。
時計だって、古都には知られざる良作がある。グラスヒュッテ・オリジナルだ。ドイツの東側にあるドレスデンは、かつてはザクセン王国の首都として栄えた街。ゼンパー歌劇場や聖母教会など、歴史ある建物が街に重厚感を与えている。このドレスデン近郊にあるグラスヒュッテはドイツ時計の聖地であり、東西冷戦の歴史に翻弄される中で、文化と技術を継承してきた。「シックスティーズ」は、この地の時計メーカーが東独政権下で国営企業となっていた時代の時計のデザインをベースとしており、実直でレトロな味わいが特徴となる。
こういうものを選べることが、大人のセンスってことなのかもしれない。
40を超える媒体で時計記事を担当し、イベントの企画なども手がける。手土産はあげるよりも、もらうほうが多い。
広告や雑誌で活躍。撮影現場などに持っていく手土産に一家言アリ。時計好きでもあり、ヴィンテージを複数持つ。