恒例企画「エディター私物」より、旅の必需品にフィーチャー。UOMO編集部員が愛用するオススメアイテムを紹介する。
編集長ならみんな持ってる?
BILIWAL|ワイヤレスマイク

旅行の90%は仕事の出張。そのため「旅の必需品」はすなわち「仕事の必需品」となる。この数年で必需品に新たに加わったのがiPhone用ワイヤレスマイクだ。高級なものではなくAmazonで大急ぎでポチッた。メーカー名からして謎。
編集長の自分にとって出張仕事でよくあるのがショー取材やプレスイベントへの出席。近年そのような場に数多くのセレブが来場するが、現場での取材はiPhoneでムービーを回しつつコメントをもらい、即座にインスタアップまでが一連の流れ。セレブ自身にお持ちいただくマイクにはクリップがついていて、UOMOロゴを挟んだ名刺ケースに取り付ける。そのロゴ付きマイクを持ってもらっている間は、他メディアが後ろからついでに撮影ができないエクスクルーシブな時間になる仕組みだ。ちなみにロゴはイベントの雰囲気に合わせて変更できるよう、黒だけでなく何色も用意している。マイクも壊れる可能性があるから2本携行。
この種の仕事以外にどんなシチュエーションでスマホ用ワイヤレスマイクを使うのかあまりイメージできない。アマゾンでこれ買ってる人ってファッション誌の編集長ばかりなのかも。




ワードローブは、アウトドアやミリタリーものから唐突なハイブランドまで混ぜたもん勝ち。恒例「試着フェス®」発案者だが、ショップに行く暇を惜しみ、試着ゼロ状態で衝動的に通販しがち。好きなモノは、深夜の飲酒からの寝落ち。MT車の運転。スノーボードとキーボード。
品番が好き、って理由じゃダメですか?
SONY|デジタルカメラ「RX1R Ⅲ」

旅に欠かせないのはカメラ。スマホでも綺麗な写真は撮れるけど、やっぱりファインダーをのぞいて撮った方がテンションがあがります。最近新調したカメラがこのソニー「RX1R III」。実はこのカメラ、2025年7月の発表時から賛否両論(しかも割と否の意見が多い)で話題になったカメラでした。
というのもフルサイズの大きなセンサー搭載で500グラムを切るボディに収めたコンパクトさが評価される一方、プロ機も買える価格にも関わらず、今どきの最新デジカメには必ずと言っていいほど搭載されている「手ブレ補正」が非搭載だったり、背面液晶が固定式でチルトしないなど、フツーはあるでしょ?が入ってない。
そんな中なぜ僕がこのカメラを選んだか、その理由はコンパクトさとか、搭載されているレンズの写りが好きとか色々あるけれど、実はこの「RX」という品番がたまらなく好き。小さい頃憧れたスポーツカーのRX-7。学生時代ハマった音楽制作で使用していたリズムマシンもヤマハのRX-7。そして男の子ならみんな大好き、ガンダムの型番もRX-78(初代)。というわけでRXと聞いただけで心がザワザワするんです。こんな理由じゃダメですか?




ワードローブのほとんどのアイテムがネイビーの“ネイビー男子”。愛犬家、コーヒーより紅茶派。コラボじゃない “素のユニクロ”を研究する「世界一詳しいユニクロ・スタンダード学」を連載中。
貴重品だけでなく我が子にも
UGREEN|FineTrack Smart Finder スマートトラッカー

親譲りの粗忽者で子供の頃からなくし物ばかりしている。そんな私が旅先で一番恐れているなくし物は、我が子だ。しかし、子どもの無鉄砲さと自分のうっかり者ぶりが重なると、簡単に迷子になる。今まで肝を冷やした本格的迷子は3回。スウェーデンの巨大客船の中、香港の混沌とした夜市、パリの革命記念日で花火待ちの人がごった返す路上、どれも思い出すだけで胃が痛い。
そんなわけで、旅先では常に我が子に紛失防止タグをつけている。万が一見失った時に場所を知ることができるだけでなく、手元のスマホで音を鳴らすことができるので、ちょっと遠くに行ってしまった時に鳴らして「戻ってこい」という意思表示することも可能。
あらゆるものをなくす私は、これと同じものを8個持っていて、我が子だけでなくスーツケース、機内持ち込み手荷物、財布等あらゆる貴重品につけている。ロストバゲージした時もどこにあるかわかって精神衛生上よい。ほかにもiOSでもAndroidでも使えるものや、充電可能なカードタイプも持っていたはずだが、いつのまにかなくしていた。紛失防止タグ自体もガンガン紛失するので、気兼ねなく複数購入できてなくしてもあきらめがつく廉価さと容易に再購入できる安定性がこのアイテムの素晴らしいところ。




世界を旅することを愛し、3人の息子たちとともに、これまでに19カ国を訪問。メキシコ、トルコ、モロッコが特にお気に入り。海外の旅行先では必ず料理教室に参加し、帰国後は各国の料理を自宅で再現している。旅好きながらもインドア派で、家に籠もって洋裁やDIYをするのも大好き。
USB Type-Aが必要なのは盲点だったけど
Anker|モバイルバッテリー「521 Power Bank」

これまでモバイルバッテリーを持ち歩かずにやってきました。昨年末、久しぶりに2週間ほど海外旅行をすることになったので、見知らぬ街で電池切れによって路頭に迷うことを恐れ、初めてモバイルバッテリーとやらを買ってみることに。
いざビッグカメラに行ってみたものの、Ankerのバリエーションの多さにびっくり。どれが正解かイマイチ分からない……。いろいろ悩んで、「コンパクトなのにパワフル」や「急速充電」などの惹句から、USB Type Cポートが2つある「521 Power Bank」を購入。しかしいざ海外に行くと列車やバス、ホテルなどType-A端子を使える場所が多かったのは誤算。大は小を兼ねるじゃないけど、バッテリーをType-Aも付いているモデルにして、A用のコードも持ってくれば便利だったのにと後悔しました。とはいえ、充電が減り不安になったときに、みるみる回復してくれる抜群のパワーは心強い。欠かせない旅グッズになりました。次に海外に行く時は、このモバイルバッテリーには使えないけど、Type-A端子のコードも持っていきます。




カルチャー・食担当。トレードマークは、ボリューミーなパーマ(入稿・校了時、1.5倍増)。一年中ほぼシャツ、冬だけニットもあり。年始に琺瑯鍋とフライパンを新調したので、きちんと自炊ができるようになりたい。
どんな時も手軽にしゃれた写真を
FUJIFILM|デジタルカメラ「XT-4」

以前は「旅先にはコンパクトなフィルムカメラを」と意気込んでいたが、飛行機に乗る場合はX線のケアが面倒になり、いつしか引退。その代替なら「リコー GR3」のように小さくて高性能なコンデジがいいが、仕事で使うことも考えてミラーレス一眼にした。
APS-Cセンサーを搭載したフジフィルムのXTシリーズは、現在XT-5まで出ている。自分のは先代にあたるXT-4だが、仕事(ショップ取材や街頭スナップなど)やプライベートで撮影する分には、むろん申し分ない性能を誇る。
仕事を共にするプロにもフジユーザーは多いが、キャノンやニコンと比べるとメーカー独自の色が出やすく、好みが分かれる印象。フィルムメーカーゆえ、フィルムシミュレーションなる色味のエフェクトが多いのだが、アマチュアにとってそれは大助かり。エンジンメーカーを出自とするメーカーが作るクルマはエンジンフィールに定評があるように、カメラにも同じアプローチがあるのだと思った。
ただ、持ち運びはちっとも便利ではなく、旅に向いているカメラならもっとある。レンズはフジの34mm単焦点が付いていて、早くシグマの望遠レンズがほしい。なんだかどんどん重荷になっていくけれど、結果がいいのだから…まぁしょうがない。




クルマと時計担当。幼少期からのクルマ好きで、大学時代は自動車部に所属。ウェブでは「文化系ネオクラシック車と30人の男たち」も手掛けた。愛車はアルファロメオの「ジュリア」。クルマはイタリア車好き、ワードローブはカジュアルなフレンチスタイルが好み。猫舌のため一年中、アイスコーヒー派。
Movie&Photos:Mitsuo Kijima
Stylist:RUI