作り手の魂が宿るフレグランス
2006年にNYで誕生したスローパフューマリー。人の手によって時間をかけて丁寧に生み出される香り、注文を受けた瞬間にその場で一つひとつ手作業で調合を行うフレッシュブレンディング(一部店舗のみ)、ラベルのパーソナライゼーションサービスなど、卓越したクラフツマンシップと芸術性に魅せられる人が続出。ちなみに香水名の末尾の数字は、そのフレグランスの調合に使用されている香料の数。
世界の各店舗限定で販売されている「シティ エクスクルーシブ」コレクションにも注目(年に一度1か月のみ都市を超えて、直営店、オンラインなどで販売を実施)。
定番|サンタル 33 オード パルファム
ル ラボのシグニチャーとして、ニューヨーカーに特に愛される香り。イメージは、アメリカ西部の険しく広い平原で孤独に座って眺める焚火。サンタル(白檀)の名が示すように、最初は焚火が消えた後に柔らかく煙る数種の木のような香りが。スパイシーでレザリーなムスキーノートの間からやがて立ち上るカルダモンやアイリスのノートは、広大な砂漠に吹くやわらかな風を思わせる。
奥深いのに重くない、野生を感じさせながらも洗練を極めた、世代や性別を軽く飛び越えてしまう心地よい香りのクリエイション。ほどよく力の抜けた、洒脱感ある大人たちによく似合うはずだ。
新作|ヴァイオレット 30 オード パルファム
静かに佇むように咲く希少な白いスミレを中心にした、透明感がありながらも束縛を許さないグリーンフローラル。上品な白茶のノート、ドライなシダーウッド、そしてほんのわずかに香る甘くスモーキーなガイアックウッド。
どこかなじみががあるのに、ひと言では言い表せない複雑なコントラストを描き出す未知なる香りは、日によってくるくると印象を変える。そんな多様さが、まとう人はもちろん、周囲をも魅了するに違いない。
編集部おすすめ|マッチャ 26 オード パルファム
「茶室」をイメージしてつくられたといわれる香りの主役となっているのは、抹茶のアコード。それがクリーミーなフィグの香りへと溶け込み、ほんのり香るベチバーとシダーウッドが高貴な静けさをもたらす。
それはまさに、外の喧騒から茶室へと足を踏み入れると訪れる静謐な空気のよう。自己を奥深く見つめ直し、調和を取り戻す手助けとなる香りだ。服を着る前に、自分のために密やかにまといたい。
Photos: Naoki Seo
Composition & Text: Chihiro Harada