白スニーカーは季節を問わず履けて、着こなしにクリーンな印象を演出してくれる優れもの。人気ブランド同士のコラボ・別注モデルなら、周りと大きく差をつけられる。
01:ENGINEERED GARMENTS × GOLA|Match
クラシックモデルをスリッポンにアップデート
イギリスの老舗スポーツブランド、ゴーラとの定番コラボレーション。2025年秋冬は1977年のアーカイブからスカッシュ用のシューズ「マッチ」をピックアップ。ゴーラのシグネチャーでもあるサイド ウィングフラッシュやトゥの補強パーツなどはそのままに、シューレース部分をエラスティックに変更して、スリッポンスタイルへとアップデート。
アッパーはキャンバス、スエード、レザーと異素材をパーツごとに切り替えて配置。ホワイトのワントーンにコントラストを添え、ミニマルながら奥行きのある表情を演出した。厚みのあるソールと高いクッション性を備えたインソールにより、快適な履き心地も実現。クラシックとモダンが絶妙に交差するこの新作は、「それ、どこの?」と聞かれること間違いなしの一足に。
02:CINOH × Onitsuka Tiger|CALIFORNIA 78 EX
タイガーストライプをエンボス加工でミニマルに表現
チノとオニツカタイガーのコラボレーション第4弾。70年代のレトロランニングシューズ「カリフォルニア 78」をベースに、レトロなムードを残しつつ、現代的なファッションシューズに昇華した。今までのコラボレーションでもミニマルなアレンジが冴えていたが、今回はタイガーストライプをエンボス加工することで、より都会的でソリッドな佇まいに。
アッパーはTトゥやヒールパーツもホワイトのスムースレザーで統一し、履き口など随所にレッドを差した。ヒール部分はロゴでなくチノらしい丸いパッチと、細部にまで美意識が宿る。クラシカルなシャークソールは機能がアップデートされ、インソールにオーソライトを採用して快適な履き心地を実現。どこかオブジェのような雰囲気を携えた、モード感のある白スニーカーだ。
03:adidas Originals for BEAUTY&YOUTH|SUPERSTAR II
1970年代のフランス製モデルがイメージソース
アディダスオリジナルスへの定例の別注で、今回はスーパースター IIをフォーカス。クラシックなラウンドシェルトゥが目印の永久定番を、1970年代に生産されていた貴重なフランス製モデルをイメージソースにアレンジした。現行のスーパースター IIは、厚めのシュータンが特徴で履き心地もアップデートされていてる。
シュータンタグは“金ベロ”と呼ばれるゴールドでプリントしつつ、全体はクリーンなアイボリー調のホワイトにコバルトブルーのアクセントカラーと、ビューティー&ユースらしいアプローチ。ストリートやカルチャーとの結びつきが深い名品を、配色でモダンなファッションシューズに昇華している。デニムではなくスラックスに合わせたくなる、そんな一足だ。
04:NEEDLES × WAKOUWA|Deck’n Court
ワクワの限定モデルを王道の配色でアレンジ
ワクワはアナトミカの監修のもとに製作したデッキスニーカーのブランド。定番のデッキスニーカーは、ミリタリーのボートシューズに着想を得て、1960年代後半~70年代中盤のヴィンテージのデッキシューズのディテールを取り入れ、波模様のソールも型から起こしてヴァルカナイズド製法でつくられている。そのデッキスニーカーをベースに、コートシューズのディテールを取り入れたハイブリッドモデルがこの「デックンコート」。アッパーのパイピングが印象的だ。
ニードルズは2025年秋冬シーズンのコラボレーションで、この「デックンコート」をピックアップ。オフホワイトのキャンバスアッパーにホワイトレザーとネイビーのパイピングを配し、ソールの境目にもネイビーを取り入れモダンかつクラシックなデザインに。見た目はローテクながら、二重構造のソールを採用しているのでクッション性に優れ、高反発のインソールによって履き心地は超快適。オーセンティックでひと味違うスニーカーに仕上がっている。
05:Mizuno×nonnative|WAVE MUJIN TL MID GTX
4年をかけて開発された傑作にオフホワイトが登場
2023年春夏シーズンに“4年の歳月を費やして完成したコラボレーションシューズ”として話題を呼んだ「ウェーブ ムジン TL ミッド GTX」。以後新色がラインナップされ、毎シーズン展開されてきた。5度目となる2025年春夏はこのオフホワイトが登場。アイコニックなデザインとハイスペックはそのままに、トレンドのスタイルに合わせやすいニュートラルカラーで鮮度を上げた。
ミズノの「ウェーブムジン TL」はアウトドアとストリートをつなげるトレイルランニングシューズのコレクション。ノンネイティブのデザイナー 藤井隆行氏はこのモデルをベースに、自身が愛用していたレザーブーツのように履きやすくて脱ぎやすい、ソックスのようなスニーカーをミズノとの協業で完成させた。アウトソールにミシュラン製のラバーを採用しているのもノンネイティブらしい。オフホワイトのメッシュアッパーをライトグレーのスエードとアウトソールが引き締める。ファッションアイテムとしても存在感のある一足だ。
06:COMME des GARÇONS HOMME DEUX|ASICS SKYHAND™ OG
旬のハンドボールシューズをプレミアムな白で
アシックスの「スカイハンド OG」は、1994年に登場したハンドボールシューズ「スカイハンド ロー」をベースにした新型。現代的なロープロファイルのコートシルエットを取り入れつつ、ヒールウェッジにはEVAクッションを搭載するなど、最新のテクノロジーで履き着心地をアップデート。2024年に発売されるや、人気シューズに躍り出た。
インラインではスエードアッパーにガムソールがデフォルトのこのモデルを、コム デ ギャルソン・オム ドゥはプレミアムなスムースレザーのアッパー&ソールまで白いトリプルホワイトで別注。アシックスストライプやモデル名&アシックスのロゴ刺繍、履き口にシルバーグレーを差しているのが上品だ。カジュアルになりすぎない大人のルックスに仕上げている。
07:COMME des GARÇONS SHIRT|ASICS SPORTSTYLE GEL-KAYANO 14
テクスチャーの異なる「白」で名品を再解釈
アシックスからゲルカヤノシリーズの14代目として2008年に発売され、2021年に復刻されたゲルカヤノ14。発売当時、アメリカのランニング専門雑誌『Runner’s World(ランナーズワールド)』のインターナショナルエディターズチョイス賞を受賞したという逸話が示す通り、日本以上に海外で評価されたモデルだ。コム デ ギャルソン・シャツは今シーズン、複雑な構造美を持つ名品を、ホワイトのワントーンで静謐にアレンジ。
2000年代の美学を宿すゲルカヤノ14をY2Kの象徴としてではなく、素材とパーツパターンのユニークさに焦点を合わせ、テクスチャーの異なる「白」で再構築した。ゲルカヤノ14が持つ“複雑さ”という魅力を残しながら、トリプルホワイトをモードへと昇華させる手腕はコム デ ギャルソン・シャツならでは。
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