2026.07.04
最終更新日:2026.07.04

【甲乙つけがたい日用品連載】傘|モンベルの万能な一本でいいはずが、結局、オシャレもしたくなる。

スタイリストの池田尚輝がセレクトした、それぞれによさがあり二者択一では決めきることができない珠玉の日用品。甲乙つけがたい魅力を語り、逡巡する。

第四回|傘

使い捨てのビニール傘ではなく、きちんと選んだ一本があると気分がいいし、周りからの印象も変わる。そのうえで、気楽な使いやすさをとるか、気品あるスタイルを求めるか。

(右)mont-bell「O.D.アンブレラ 60」/(左)Maglia Francesco ハンドメイドの長傘

(右)mont-bell「O.D.アンブレラ 60」/(左)Maglia Francesco ハンドメイドの長傘
(右)約20種類の傘が揃うモンベルの中で最もスタンダードなモデルがこちら。アルミ素材と10デニールの生地を使用。超軽量でもアウトドア仕様でもないが、しっかりとした張り感とサイズが街使いに最適だ。店舗で修理も可能。¥6,490/モンベル(モンベル・カスタマー・サービス)(左)1854年創業、イタリアのマリア・フランチェスコ。生地の裁断から骨組み、縫製、ハンドルの成形にいたるまで70以上の工程を手作業で仕上げている。経年変化を楽しめる一生モノの傘。¥42,900/マリア・フランチェスコ(コンドッティ)

万能な一本でいいはずが、
結局、オシャレもしたくなる。

傘の中でも「雨の日だけの長傘」を持ちたいんです。折りたたみ傘では豪雨になると頼りなく、遮光で視界が暗くなる晴雨兼用傘も苦手なんですよね。

すでに愛用しているのはモンベル。タフかつ軽めで、開閉がスムーズ。修理に出せる点もサービスが行き届いています。しっかりとした使い心地、手頃な価格、洋服を邪魔することがないデザイン…と、トータルでの満足度が高い。正直、これ一本で事足ります。一方で、クラシックな高級傘がうらやましくないと言ったらウソ。特に、ユーゲンのスーツを着た日なんかには、紳士的な傘のほうがふさわしい。そこで惹かれているのが、イタリアの老舗、マリア・フランチェスコです。細く巻き上げるイギリス傘とは異なり、ボリュームのある佇まいがほんのりカジュアル。表地と裏地がコンビカラーで、ネイビーやブラックを選んでもストイックな印象にならず華やか。持ち手は樹種を選べて、その温もり感を生かした雨天のトータルスタイリングを考えるのも楽しい。必需品という言い訳があれば色気を出しても許されそうなので…買い足していいですか?(談)

池田尚輝

雑誌からブランドルックまで幅広く活躍。ヤエカのセレクト部門「リンドリー」の監修にも携わる。

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