モンゴル旗

モンゴル トゥブ県エレデネ村


石川俊介さん

石川俊介さん
マーカ、マーカウェアのデザイナー。2019年にはサステナビリティを追求するテクストを立ち上げた。コーヒー通としても知られる。


モンゴルの草原で馬に乗る石川俊介さん

モンゴルの草原を馬で
疾走するのが僕の夢。
経験が浅すぎて今回はほぼ
引き馬でしたがいつか必ず!
 

観光では体験できない
遊牧民の歓待に感動

 オーガニックなものづくりをしていることもあって、年に2、3回は生産の現場へ出向いていました。コロナ禍が一段落した昨年11月から海外出張を再開して、今年7月はモンゴルの草原へ。カシミヤ工場の見学と、山羊を育てている遊牧民に会うのが目的です。一泊で行くので「ゲル(遊牧民が住む移動式住居)に泊まれる!」と胸を躍らせていました。ところが、ゲルには家族が寝るためのスペースしかなく、僕たちはその横にテントを立てて宿泊することに。よく「ゲルに泊まれる」という旅の情報を見て期待していたのですが、かないませんでした。
 しかしながら翌日の歓待は素晴らしいものでした。目の前で羊を一頭さばいてみせ、シベリアマーモットも捕まえて料理してくれました。案内をしてくれたウランバートル育ちのバトさんは「お腹を壊すから」と遠慮していましたが、せっかくなので小さい肉片を一つだけもらったら、驚くほどおいしかった。羊の肉もまったく臭みがなく、何度もおかわりをしたら「こんなに食べる外国人は初めてだ!」と驚かれました。
 草原からの帰りには地方の小さなナーダム(革命記念日に行われる祭典)が催されていて、競馬のゴールシーンに遭遇。息を切らしながら戻ってくる騎手の子どもたちの姿はとても感動的でした。
 僕がこの仕事を続けている理由の一つは旅です。普通の観光では行けないようなところに行けたり、日本人に会ったことがないという人たちとも交流ができます。ローカルのおいしいご馳走にありつけるのも醍醐味の一つであることは間違いありません。

モンゴルの草原にいる羊

カシミヤ山羊だけを飼育しているものだと勝手に想像していたら、羊や牛、馬と一緒に放牧されていました。山羊や羊は警戒心が強く、望遠レンズを持っていかなかったのでこれが最接近した写真。


チンギスハーン国際空港

今回は昨年7月に開港した新しいチンギスハーン国際空港を利用。日本からMIATモンゴル航空直行便で5時間前後のフライト。時差も1時間しかないので気楽に行ける海外だと思います。


モンゴル祭り 競馬

祭りでは競馬、相撲、弓と3つの競技が行われます。村でいちばん速い馬を競って数十キロを駆け抜ける競馬は、体重が軽いほうが有利。騎手は伝統的に10歳前後の子どもたちが務めるそう。


草原の家族の手づくり包子(パオズ)

草原の家族の手づくり包子(パオズ)。餡はモンゴルらしく羊肉。ゲルではこの包子とツァイ(塩入りミルクティー)を振る舞われ、あまりにおいしくて7個も食べました!


シベリア・マーモットをバーナーで炙り調理しているところ

僕のために獲ってきてくれたシベリア・マーモットをバーナーで炙り調理しているところ。


ゲルの内部

ゲルの内部。入り口付近には大きめの薪ストーブがあり、ソーラー発電による冷蔵庫も完備。



Interview&Text:Hisami Kotakemori