2023.11.03

和食の匠に学ぶ、自分で作れる「究極の味噌汁」【40歳、味噌汁を極める。】

和食の匠に弟子入り! 究極の味噌汁の作り方を基礎から学び、自宅でも最高の一杯を味わいたい。

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野永喜三夫「日本橋ゆかり」三代目料理長プロフィール画像
野永喜三夫「日本橋ゆかり」三代目料理長

1972年生まれ。老舗料亭「日本橋ゆかり」の三代目。国内外で活躍する和食の第一人者。

だしが味噌汁の味わいを決める

簡単に作れるようで、奥が深いのが味噌汁。そもそも、正しい作り方を知らない人が意外と多いので、今回はあらためて基本から伝授します。味噌汁のベースは、だし、味噌、具材の3つ。昔、海外で豚汁を作ったときに「こんなにおいしいポトフは初めてだ」と絶賛されたのですが、だしと味噌と具材が作り出す深い味わいにびっくりしたのでしょう。海外の人が一口食べて驚くくらい、味噌汁は世界に通用する料理なんです。今回は特上の真昆布、最高級のカツオぶしを使って、丁寧にだしをひくところから「なめこ汁」を作ります。ただ、昆布は戻すのに時間がかかるし、カツオぶしは繊細で扱いが難しい。家庭でやるにはコストも時間もかかるので、究極の一杯を作りたい人だけが挑戦してみてください。普段、家庭で味噌汁を作る場合は顆粒だしをおすすめしています。私たち料理人から見ても、そのポテンシャルは計り知れません。なので顆粒だしを使った絶品豚汁の作り方もお教えします。味噌の種類は、自分の好みのものを選んで大丈夫。だしがきいていれば、どんな味噌でもおいしい味噌汁ができます。関東圏の人に合うのは信州の味噌なので、今回は長野の米味噌を使用しました。基本をしっかり学んで、あなたの理想の一杯を目指してください。


だしからこだわる究極のなめこ汁の作り方

究極のなめこ汁

だしをとる際に最も大事なのは温度。昆布は60〜70度でいちばん旨味が出るが、カツオぶしはぬるすぎると生ぐささが立ち、沸騰させると香りがとんでしまう。具材は同じ大きさに切ればつるんと喉越しのよい味噌汁になる。


材料(4人分)

材料 だし

□だし

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

真昆布・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

カツオぶし(マグロぶしでも)・・・・・

1800mL

25g

20g

材料 なめこ汁

□なめこ汁

だし・・・・・・・・・・・・・・

味噌(米味噌)・・・・・

なめこ・・・・・・・・・・・・

豆腐・・・・・・・・・・・・・

600mL

大さじ4(60g)

100g(1パック)

1/2丁(150g)


作り方・ポイント

鍋に水と昆布を入れて弱火にかける

1 鍋に水と昆布を入れて弱火にかける。昆布についている白い粉は旨味なので洗わなくていい。

沸騰しないように気をつけて1時間ほど弱火にかける

2 沸騰しないように気をつけて1時間ほど弱火にかける。昆布から出ただしでお湯が濁ったら、さらに昆布の旨味を出すために火を強くする。


3 沸騰直前で昆布を引き上げ、カツオぶしを入れてすぐに火を止める。カツオぶしが沈澱するのをじっくりと待ち、ざるでこす。これでだしが完成。600mL取り分けて別の鍋に入れる。

豆腐はなめこと同じ大きさに

4 豆腐はなめこと同じ大きさに揃えることを意識し、なめこは洗わないで、だしを分けた鍋に入れる。


5 中火で具材を煮る。鍋の中で豆腐が躍りだしたら火を止める。

火は止めたままで、味噌を溶き入れる

6 火は止めたままで、味噌を溶き入れる。おたまの上にのせて菜箸などで混ぜるといい。


7 中火にしてひと煮立ちさせる。ボコボコ沸騰する直前で火を止めたら完成。


おいしくするための奥義

だしをとるときは温度を意識



具材はできるだけ
同じ大きさに揃えてカットする



こまめに火を止める


顆粒だしで作る絶品豚汁の作り方

絶品豚汁

手の込んだだしに対して、豚汁では顆粒だしを使用。野菜や肉からたっぷり旨味が出るので、顆粒だしでもバッチリと味がきまるのだ。具材に均一に火を入れることに注意すれば、簡単に極上の一杯が完成。


材料(4人分)

材料 豚汁

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

顆粒だし・・・・・・・・・・・・・

味噌(米味噌)・・・・・・・・

豚バラ肉(薄切り)・・・・・

大根・・・・・・・・・・・・・・・・

にんじん・・・・・・・・・・・・・

しいたけ・・・・・・・・・・・・・

里芋・・・・・・・・・・・・・・・・

ごぼう・・・・・・・・・・・・・・・

長ねぎ・・・・・・・・・・・・・・

900mL

小さじ1(3g)

大さじ4(60g)

200g

1/8本(100g)

1/2本(100g)

4枚

2個(100g)

2/3本(100g)

1本


作り方・ポイント

顆粒だし

1 具材をカットする。大根とにんじんは皮付きのまま、それぞれ2㎜厚さのいちょう切りと半月切り。具材の大きさを切り揃えることで、見た目が美しくなり火も均等に入る。しいたけは4分の1にカット。里芋はまず半分にカットしてから斜め切りに。


2 ごぼうは下処理は不要で斜め切り。長ねぎはぶつ切りに。青い部分は小口切りにして、色と香りが抜けやすいので最後に入れる。

具材をカット

3 豚バラ肉をカット。写真のように6等分すると、野菜と同じ大きさになる。

鍋に水と顆粒だし、カットした具材(長ねぎの青い部分以外)をすべて入れ、中火に10分ほどかける

4 鍋に水と顆粒だし、カットした具材(長ねぎの青い部分以外)をすべて入れ、中火に10分ほどかける。具材に火が入り透明感が出たら、そこからさらに10分ほど火にかけぐつぐつと煮る。

火を止めて味噌を溶き入れ、長ねぎの青い部分を入れたら完成

5 火を止めて味噌を溶き入れ、長ねぎの青い部分を入れたら完成。


豚汁はトッピングを加えれば、さらにおいしくなる

しょうが 柚子胡椒 パルメザンチーズ

しょうがはさっぱり、柚子胡椒はピリッとしたアクセントになり、まるで料亭のような味に。野永さんのイチオシは、パルメザンチーズ。味噌とチーズ、発酵食品の掛け合わせでコクと旨味が倍増する。



Photos:Shinsaku Yasujima
Text:Masataka Kin

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