かつて、ファッションにおいて「安かろう悪かろう」は当たり前の常識だった。しかし、服の値段が上がり続ける一方で、デイリーウェアに求める条件はむしろ年々シビアになっている。
気負わず着られて、ちゃんとして見えて、暑い夏でも快適で、洗濯にも強い。そんな大人のワガママとも言える条件をすべて満たしながら、驚くほど手に取りやすい価格帯を実現した新ブランドが、この春デビューした「EASENCE(イーズエンス)」だ。
大手セレクトショップ並みのトレンド感と洗練された佇まいを持ちながら、価格帯は誰もが知るあのメガトレンドカジュアルブランドと同等という、にわかには信じがたいギャップ。果たして、その実力は本物か?
その真価を吟味すべく、俳優・モデルの若林拓也(身長180cm)がショールームを訪問。ブランド戦略を担当するMONO-MARTマーケティング本部プロモーション部マネージャーの佐藤和樹さんの解説とともに、実際に服を試着しながら、そのリアルな魅力を掘り下げていく。
★試着したサンプルはすべてサイズL。
①ストライプ/ミニチェック アソート レギュラーカラー半袖シャツ ¥3,850
ショールームに足を踏み入れた若林が、まず最初に手に取ったのは、チェックとストライプのシャツ。手頃な価格帯のブランドでは敬遠されがちな、高度な仕立ての技術が詰まった、サマーシーズンに最適な一着だ。
若林:あ、この柄のシリーズ、すごくいいですね! ストライプもミニチェックも、大人が着やすいクラシックで落ち着いたトーン。こういう柄物の選択肢が豊富にあるのって、純粋に選ぶ楽しさがあります。
佐藤:無地でミニマルにまとめるのも素敵ですが、夏のコーディネートが単調にならないよう、大人が品よくアクセントにできる、何度も試行錯誤したオリジナルの柄をご用意しました。トレンド感のあるリラックスシルエットですが、緩やかなラウンドヘムや前後ヨーク、バック左右のタックデザインで、シンプルながらも奥行きのあるブロード生地の表情を楽しめます。さらに、襟のロール加減や、クリーンに見えるように運針(ステッチ幅)にもこだわって仕立てた1枚です。上品な貝ボタンも贅沢に使用してこの価格に抑えています。
若林:……ちょっと待ってください、佐藤さん。これ、胸ポケットの生地の柄と、ボディの柄がズレずに揃っていますよね。ミニチェックもストライプも、ポケットの境目がわからないくらいきれいに繋がっている!
佐藤:さすが若林さん、目の付け所がプロですね。実は、この価格帯のシャツで「柄合わせ」をきっちりやるのって、裁断や縫製の手間が大幅に増えるので、コスト面で大変なんです。でも、ここがズレていると、大人が着たときに一気にチープに見えてしまう。だからこそ、ここは絶対に譲れない仕立ての良さとして徹底しました。素材もコットンライクなナチュラルな風合いですが、吸水速乾、接触冷感、さらにシワになりにくいイージーケア機能を備えています。
若林:この手に取りやすい価格帯でここまでやるなんて、本当に真面目にモノづくりをしている証拠ですよね。糸の段階で先染めしているから色合いにしなやかな質感があって、ふんわりとした柔らかな動きが出る。イージーケアで洗濯頻度が高くなる時期でもストレスフリーなのも嬉しいです。休日に白Tの上からラフに羽織るだけで、こなれたリラックススタイルが作れますね。
②接触冷感 ボックスシルエット サイドスリット ベーシック 半袖Tシャツ/UVカット<COMFORT EDITシリーズ> ¥2,200
続いて若林が向かったのは、これからの季節の相棒となる機能系ライン「COMFORT EDITシリーズ」のカットソー。触れた瞬間に「おっ」と声をあげた。
若林:このTシャツ、触った瞬間にひんやりしてめちゃくちゃ気持ちいいですね。接触冷感って、こうして肌で実感できるとちょっと感動します。それに、表面の生地感がすごく滑らかで上品。カジュアルなTシャツなのに、チープに見えないしっかりとした肉感と発色の良さがありますね。
佐藤:こちらは夏を快適に過ごすための接触冷感機能とUVカット機能を備えていますが、目指したのは「機能服感のない機能ウェア」なんです。機能を前に出しすぎると、急にギアっぽくなったりスポーティになりすぎたりして、街着としての日常着に落とし込みづらくなってしまうので。
若林:それ、大人にとっては一番大事な視点です(笑)。Tシャツって、一番シンプルな分ごまかしが効かないじゃないですか。この適度にゆとりのあるボックスシルエットは体型を選ばないし、今っぽくて断然着やすい。
佐藤:今の空気感をさりげなく纏っていただけるよう、あえて長すぎない短めのボックスシルエットに設計しています。そして、最大の特徴がこの裾のラインです。サイドスリットと、後ろ側を少し長くした後下がりのディテールを採用しています。これによって、ただ立っているだけでも裾に美しい動きと表情が生まれるんです。一枚でもレイヤードでも様になる、計算されたバランスを追求しました。素材には上質なUSAコットンの天竺生地を使っています。
若林:だからしっかりとした適度な厚みがあって、一枚で着ても透けを気にせず安心して着られるんですね。あと、カジュアルな素材なのにどこか綺麗に見えるのはなぜですか?
佐藤:実は、毛羽の少ない『コーマ糸』を使用しているんです。合成繊維を使用せず、肌触りの良いこだわりの綿100%の糸で編み立てているため、生地の表面がクリアで程よい光沢感があり、立体的なシルエットをキープしてくれます。洗濯機でガシガシ洗っても型崩れしにくい仕様なので、デイリーに着ていただけますよ。
若林:型崩れしにくいのは最高ですね! 鏡で見たときに、ただのプレーンなTシャツ以上の立体感と上品さがある理由がよく分かりました。一枚で主役として着てワイドパンツやデニムと合わせるのもいいし、シャツを羽織ったときのレイヤードとしても完璧。これだけ機能とシルエットの両方が揃っているなら、夏のヘビーローテーションアイテムになりそうです。
③センタープレス タックストレート ベーシック デニムスラックス ¥4,950
続いて若林が試着したのは、コレクションのなかでも上品な佇まいを見せるデニムアイテム。ジーンズ特有の無骨さをあえて抑え、速乾性とマシンウォッシャブルで毎日を快適にするドレス顔の一本だ。
若林:デニムなのに、立ち姿がすごくキレイですね。センタープレスがビシッと効いているから、5ポケットの一般的なジーンズというより、完全にドレススラックス感覚で穿けます。カジュアルなのに品がある、そんな印象です。
佐藤:まさにデニムの持つ無骨さとスラックスの持つ品格を融合した一本を目指しました。フロントにタックを入れ、センタープレスを施すことで、縦のラインを美しく真っ直ぐ描き、抜群の脚長効果を演出してくれます。この洗練されたストレートシルエットが、大人の日常を少しだけ引き上げてくれます。
若林:あ、これめちゃくちゃラクですね。生地が硬すぎなくてすごく動きやすい。昔みたいに、“我慢して穿くデニム”じゃなくなりましたよね。最近は“ラクだけどきれい”って、大人の服選びにおいてすごく大事な要素ですから。
佐藤:こちらは環境に配慮したリサイクルコットン混紡の10.5オンスデニムを使用しているのですが、レーヨンをブレンドすることで、しなやかな落ち感とやわらかな風合いに仕上げています。さらに速乾性とマシンウォッシャブル機能を備えているので、日常のお手入れも簡単なんです。
若林:デニムで速乾&洗えるのはデイリーに使いやすくて優秀すぎます。さっき着たTシャツをタックインして、レザーのベルトを合わせるだけで、簡単に洗練された大人カジュアルが完成しますね。日々のコーディネートに悩まなくていいから、大人の判断コストを減らしてくれる優秀なパンツだと思います。
④ハイツイステッドツイル ドライタッチ レギュラーカラー半袖シャツ ¥3,960
続いては、ブランドのシグネチャー素材である「ハイツイステッドツイル」を使用した半袖シャツの試着へ。ここでも大人を納得させる贅沢なディテールが隠されていた。
若林:この半袖シャツは、触ると先ほどのアソートシャツとはまた違ったシャリ感がありますね。これが噂のハイツイステッドツイル素材ですか。
佐藤:はい。通常より強く撚った糸で仕立てたハイツイステッドツイル生地を採用しています。心地よいシャリ感と清涼感、さらっとしたドライな風合いが特徴です。速乾機能を備え、洗濯後も乾きやすくシワになりにくいイージーケア仕様、さらにUVカット機能付きです。デザイン面では、小ぶりなレギュラーカラーと、スマートなウエストライン、表前立てやバックヨークで縦ラインを強調した都会的な洗練シルエットに仕上げています。
若林:半袖シャツって、どうしても子供っぽくなりがちだったり、逆におじさんっぽく見えてしまったりして大人は敬遠しがちなんですが……これはすっきりした縦長シルエットでスタイルアップして見えますね。表前立てやバックヨークが立体感を生んでいて、半袖でもラフになりすぎない大人の一着という感じ。ボタンも含めてすごくミニマルに削ぎ落とされたデザインだから、生地の上品な光沢感が引き立ちますね。
佐藤:大人が着る半袖シャツだからこそ、クリーンな襟元とミニマルなデザインの美しさを邪魔しないよう、全体のバランスをスマートに引き締めるディテールにこだわりました。コンパクトな肩周りとラウンドヘムも、都会的なバランスを生み出すポイントになっています。
若林:やりすぎたビッグシルエットに対する「大きい服疲れ」みたいなものもある中で、この上品な光沢感とスマートなバランスは本当に絶妙。速乾・UVカット・イージーケアと、日本の夏を乗り切る機能が網羅されているので、スラックスやテーパードパンツと合わせて洗練されたきれいめスタイルを楽しみたいですね。
⑤ハイツイステッドツイル セットアップ シングルテーラードジャケット&センタープレス タックスラックス ¥8,800
締めくくりは、先ほどの半袖シャツと同素材で作られた、ブランドのフラッグシップであるセットアップ。ここで佐藤さんから驚きの着こなしの提案が。
若林:最後はこのセットアップですね。一見して、仕立ての良さと上質な生地のドレープ感が伝わってくる。
佐藤:ぜひ試してみてください。実はこのセットアップ、先ほど若林さんに着ていただいた半袖シャツと共生地(全く同じ素材・色)で作られているんです。ですので、シャツをインナーとして合わせていただくことで、夏場でも快適に着られるモダンなスリーピースとしても成立するんですよ。
若林:これは新しいですね! 同素材のシャツとセットアップを合わせることで、Vゾーンに統一感が出て、ものすごく洗練されて見える。しかも、羽織った瞬間に驚くのはこの軽さです。めちゃくちゃ軽い! あとこのスラックス、腰回りがすごく楽ですね。あ、サイドがゴム仕様になっているんだ。
佐藤:そうなんです。フロントからはすっきりとしたドレススラックスに見えるように、ベルトループ付きの端正な見た目をキープしつつ、あえてサイド部分のみをゴム仕様にしています。これにより、ベルトなしでもウエストにゆとりを持ってピタッとフィットします。まさに“Ease(心地よさ)”の追求ですね。
若林:(お腹を引っ込めたり動かしたりしながら)これは本当にラクだ……! 見た目はこれだけクリーンで端正なスーツ顔なのに、穿き心地は完全にイージーパンツのそれ。ライフスタイルの多様化によって、オンとオフの境界が曖昧になった今の時代にぴったりですね。
佐藤:まさに私たちは、自然体で日常を過ごすために洗練と快適さを両立するスタイルを提案したいと考えています。シーンを問わず品よく見える、「今」の感覚に寄り添う新しい価値の創造を追求した結果が、このセットアップなんです。ジャケットは一枚仕立ての2ボタン仕様で、ノッチドラペルなのでビジネスから普段使い、パーティーシーンまで対応します。もちろん、速乾・UVカット・シワになりにくいハイツイステッドツイル素材です。
若林:特に30代、40代になると、“無理してる感”が一番恥ずかしくなりますからね(笑)。このパンツ、センタープレスがしっかり入っているからラフになりすぎないし、サイドゴムのおかげで一日中穿いていても疲れない。これなら、どこに着て行くかを悩まなくていいから、日々の判断コストが減るのも大人にはかえってありがたい価値だと思います。
試着を終えて:気負わない現代の日常に、最も賢い「新たな選択肢」

ショールームに並ぶすべてのアイテムを体験した若林拓也は、今日の試着をこう振り返った。
若林:正直、最初は非常に手に取りやすい価格帯のブランドということで、どこかで「それなりのクオリティなのかな」と思ってしまっていた部分があったんです。でも、実際に着てみると全体的にシルエットのバランスが整っていて、大人が日常で本当に必要とするディテールが妥協せずに徹底されている。ちゃんとファッションとして美しく成立しているんです。僕らがデイリーウェアに求めるリアルな着やすさが、ここには凝縮されていました。個人的には、半袖シャツとセットアップを合わせたスリーピースを、夏のワードローブの定番として早速取り入れたいです(笑)」
盛りすぎず、頑張りすぎず、でも着るだけでちゃんと整って見える。そんな「結局こういうのが一番着るんだよね」という要素が、この驚きのプライスできちんと揃っているのが「イーズエンス」のデイリーウェアの強みだ。
気負わずに付き合える夏のワードローブのスタメン候補として、まずは1着、気軽に試してみて損はなさそうだ。