2026年9月4日(金)、「A-POC ABLE ISSEY MIYAKE(エイポックエイブル イッセイ ミヤケ)/ AOYAMA」が移転オープンした。
三宅一生が1998年に発表した「A-POC(エイポック)」は、“A Piece Of Cloth”の頭文字から名づけられたもの。その名の通り「一枚の布」を起点に、服作りの可能性を広げてきた。「ABLE(エイブル)」には、一枚の布から多彩な可能性やアイデアを引き出し、着る人との接点を広げていくという思いが込められている。
今回の移転では、旧店舗と同じ南青山のフロム・ファースト・ビル内で、店舗を3フロア構成へと拡張。フロア面積が大幅に広がり、国内最大の「エイポックエイブル イッセイ ミヤケ」の店舗となった。最新のアイテムを手に取るだけでなく、ブランドが培ってきたものづくりやアイデアにも触れられる旗艦店の役割も担っている。
吉岡徳仁氏が手がける、「エイポック」の新しい空間
空間デザインを手がけたのは、デザイナーの吉岡徳仁氏。ブランドのものづくりの思想を空間へと展開し、白と黒を基調としたモノトーンの世界を作り上げた。
特徴的なのは、光を受けて陰影を浮かび上がらせる、深みのあるメタリックな質感。鉄の表面に特殊なメッキ加工を施し、黒い結晶性の皮膜を重ねることにより生み出されたものだ。硬質な金属でありながら、どこか自然を感じさせる有機的な表情をもたらしている。テクノロジーによる革新性と、手仕事によって生まれる質感。その対照的な要素を重ねることで、「エイポックエイブル イッセイ ミヤケ」の世界観を空間そのものに落とし込んだ。
また、オープンに合わせた特別なインスタレーションも吉岡徳仁氏によるもの。服のパーツがあらかじめ織り込まれた、ブランドを象徴する「一枚の布」が店内をダイナミックに横断。
ギャラリー空間「エイポック スペース」も新設
今回の移転・拡大で、新たに設けられたのが、ギャラリー空間「A-POC SPACE(エイポック スペース)」だ。
ここでは、「エイポックエイブル イッセイ ミヤケ」の最新のものづくりだけでなく、アート、テクノロジー、クラフトなど、ジャンルを横断する様々な試みを発信。展覧会やインスタレーションなどを通して、作り手と受け手をつなぐスペースとなる。
オープニング企画として開催されているのが、パリを拠点に活動する写真家・梅本健太氏による展覧会「PORTRAITS:HANDS」。テーマは、創造の源泉にある「手」。横尾忠則氏、名和晃平氏、ハッリ・コスキネン氏をはじめ、さまざまな分野で活躍するクリエイターの「手」やポートレートを撮影した作品を展示している。撮影だけでなく、出力の工程においても梅本氏が携わり、一枚一枚を手作業で仕上げている。
会場では、モノトーンの空間に浮かび上がる23名の表現者たちの「手」の肖像を、ライトボックスを使って展示。作品そのものが放つ光と、空間に差し込む自然光が重なり、静かながらも印象的な展示空間をつくり出している。会期は2026年9月4日(金)~10月28日(水)まで。
服そのものだけでなく、素材、テクノロジー、手仕事、そして異なるジャンルの表現まで。「エイポックエイブル イッセイ ミヤケ」の現在地を体感できる、新たな青山の拠点として足を運びたい。
住所:〒107-0062 東京都港区南青山5-3-10 FROM-1st
営業時間:11:00~20:00








