2019.12.15

祐真朋樹の密かな買い物 Vol.68 マルニとヤンチェ_オンテンバールのニット|2019年11月号掲載

ヤンチェ_オンテンバールついに3シーズン目。今シーズンも、香取慎吾さんと僕が本気で「欲しい!」と思うものを作りました。ヤンチェ_オンテンバールは元気いっぱいです! 個人的な“推し”は、マルニとの協業ニットに銀座であつらえたロンストシャツという組み合わせ。それにクロノグラフのリストウォッチをして秋はペタンクの上達に精進する予定です。

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香取慎吾さんと一緒にディレクションしている「ヤンチェ_オンテンバール」が3シーズン目を迎えた。今季もいろいろなブランドと協業しているが、最新の目玉アイテムは「マルニ」と作ったニット、Tシャツ、スニーカー、トートバッグの4アイテム。ちょうど1年前、ミラノコレクションの会場でフランチェスコ・リッソに直談判したことが懐かしく思い出される。慎吾ちゃんが描く絵とフランチェスコ・リッソが作り出すマルニの世界観に相通ずるものがあると信じてアタックしたが、それは間違っていなかった。



数カ月後にフランチェスコから届いた提案は、双方のブランドのアイデンティティを十分に理解したもので、感動した。それを慎吾ちゃんと検討。僕たちの意見を返したりして、みんなが満足のいくものができた。イラストで僕が着ているのはそのニット。ダイナマイトの図案に二つのブランドロゴを入れたのは、フランチェスコのアイデアだ。「ファッションは爆発だ!」(by岡本太郎先生)ってなところだと思う。



中に合わせたロンドンストライプのシャツは大和屋シャツ店銀座本店で作ったもの。某プレスルームに用事があって銀座に出かけた際、早く着きすぎて銀ブラしていて思わず入店。棚に積まれた生地を見ていたら、ロンドンストライプにひと目惚れした。よく見るとトーマスメイソンのものだった。



速攻で「ロングポイントのタブカラー、フロント比翼でダブルカフス」と希望を伝えた僕。テーラーも慣れたもので、ボタンの種類、タブやイニシャルの位置、カフスの形など、ディテールの確認をしながら採寸完了。シャツを作るなら「パリ・ヴァンドームのシャルベだぜ!」と、この20年ほどは粋がっていたが、最近はなんでも近所でできるならそれがベストと考えるようになってきた。それなりに経験も積んできたので、スーツやシャツをオーダーするときの「肝」も、ある程度わかるようになった。ならば、遠い老舗より近くの店を試すのもいいのでは?と思うのだ。



昨年、某メンズ誌で元総理の鳩山由紀夫氏のスタイリングをした。インタビューにも同席させていただいたのだが、あれこれ話されていた中で印象に残った言葉は「コミュニティの重要性」。単純な性格なので、その話を聞いて以降、近所の活動にも参加してみようかと思い、町内会の掲示板をよくチェックするようになった。



で、その掲示板に貼られていたのがペタンク教室のお誘い。ずいぶん長いことパリに頻繁に通っているが、行くたびにみんなが公園でペタンクをしている姿を見ては「あれなら僕もいい線いくな」と思っていた。もともと野球少年だったからなのか、今でもゴミをゴミ箱へ投げ入れたり、撮影中にモデルにボールを投げたり、何かと的に目がけて物を投げるのが得意だ。いい機会だと思い、早速教室へ2回参加してみたら、「こりゃ楽しい」となった。で、マイボールもセット購入。頑張るぞ!



そしてチューダーのクロノグラフも買った。半年前に撮影で使って「欲しいな」と思ったのだが、そのときは人気で在庫がなく、やっと手に入れた。「やったー!」と思ってはめていると、彼女が「そんなのが好きなんだー、関西っぽいね」とひと言。はいはい、どーせ、わては関西人どす…。ちょっとショック。



(左)ロンドンストライプのシャツとクロノグラフの腕時計。な〜んか、好き。(中)マルニとヤンチェ_オンテンバールの協業で生まれたニット。袖口と裾に入った赤いラインがしゃれてます。スニーカーもマルニと作ってるんです。(右)香取慎吾さんが描いたヤンチェ_オンテンバールのキャラクターがド〜ンと大胆にプリントされたTシャツ。キャラクターの名前は「ジョー」くんです。赤いトリムTはマイ・フェイバリットな一枚。
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Text:Tomoki Sukezane
Illustration:Sara Guindon
Photos:Hisashi Ogawa

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