2019.11.24

祐真朋樹の密かな買い物 Vol.62 グッチのフーディとリーバイスのエンジニアードジーンズ|2019年5月号掲載

ジーンズに刺繡を入れてカスタマイズしたり、デカロゴが入ったウェアを買い込んだり、なぜかラブリーな花柄が気になったり…。今度は大好きなシャトー・マーモントのロゴがグッチのフーディにあしらわれたと聞けば、これはもう絶対に無視することはできない。2019年の春は、ちょっとノスタルジックでピースフルな気分に浸っていたい。

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ブランドロゴが主張する服を着るようになって2年が過ぎた。始まりはバレンシアガのコーチジャケット。それからグッチのヤンキースコート、ヤンチェ_オンテンバールのバルマカーンコートと続き、日々、ブランドロゴのついたアイテムを身につけている。思えば10代の頃もロゴが目立つデザイナーズブランドの服を自慢気に着ていた。それから30年以上が過ぎて、また再びロゴ服を着たくなったのである。



長きにわたってまったく興味がなかったはずのロゴアイテムだが、最近はまた、ロゴやそれに組み合わせられた絵柄になんとも言えないアーティスティックな魅力を感じる。はい、どこどこブランドですよ、といった、見せびらかし用のロゴではなく、デザイナーやブランドの遊び心の表現としての「ロゴ」に興味が尽きない。



今季のグッチのフーディには、伝説のホテル「シャトー・マーモント」のロゴとトレードマークが入っている。背中には花柄プリント。僕の大好きなホテルのロゴとグッチの花柄両方が入っているのはすごくうれしい。



イラストで僕がはいているパンツとスニーカーは、リーバイスとコンバースのもの。リーバイス501にコンバースのオールスターの青いハイカットを合わせていた高校生の頃を思い出す。当時初めて買った501は、洗うと予想以上に丈が短くなってしまい、結果、そのぶんコンバース オールスターのハイカット部分にある★がよく見えていい感じになったものだ。それから30年を経て、再びリーバイスとコンバースの組み合わせと相成った。



イラストは、リーバイスのエンジニアードジーンズ502とコンズリノベーター〈オデッサ85〉の組み合わせである。ジーンズには、後ろポケット上にLevi’sⓇマークの刺繡を入れた。このエンジニアードジーンズは、刺繡でマークを入れたり、素材に加工を加えたりするカスタマイズサービスがあって楽しい。スニーカーは★印の位置と見え方が渋い。



先日、高校のプチ同窓会があり、三次会は銀座でバーを営む一つ年上の同級生(留年のため)と彼の店で飲んだ。彼は最近はほとんど淡路島にいるらしく、京都―東京―淡路島を行き来しているとのこと。淡路島では無農薬野菜作りに取り組んでいるらしい。



高校2年のとき、彼に「スケが着ているみたいな服、俺も着たい」と言われ、今思えば人生初のスタイリングをした。ネイビーブレザーと白いペインターパンツの組み合わせ。加えて彼が欲しがったのは、僕が着ていた〈SEA’S〉のロゴ入りトレーナーだった。



僕は本当は〈SHIPS〉や〈BOAT HOUSE〉のトレーナーが欲しかったのだが、すでに友達が着ていたり入手困難だったりしたため、東京の〈SEA’S〉に連絡して現金書留で代金を払い、トレーナーを送ってもらったのである。時期がずれていたので、同級先輩のぶんまでは用意できなかったと記憶している。いつもアロハシャツを着ていた彼にどんなインナーを合わせたのか、そこはよく覚えていない。でも多分、ロゴ入りのフーディかトレーナーだったはずだ。



写真にあるアシックスのスニーカーは、ヤンチェ_オンテンバールの新作。香取慎吾さんのドローイングがアッパーに描かれている。型は、僕が中学生のときのバスケ部の友達が履いていた「ファブレ」がイメージ。シュータンのロゴは意識的に大きくした。春は目指せロゴドル!なのである。



(左)リーバイスのエンジニアードジーンズは、502のほか、ブラックジーンズの507にも刺繡を入れてカスタマイズ。こちらはレインボーではなく、レッドタブを入れました。(中)シャトー・マーモントのロゴがいい感じ。背面の花柄と好コントラスト。(右)asicsとJ_Oのロゴがポイントになっているスニーカー。香取慎吾さんが描いた〈サーカスパンチ〉と〈フラワーマジック〉によって唯一無二のスニーカーへと仕上がりました。
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Text:Tomoki Sukezane
Illustration:Sara Guindon
Photos:Hisashi Ogawa

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