数多の商品群から“新型”を探せ!


気温が氷点下を下回るなど、まだダウンが手放せない2月。グローバルブランドの「UNIQLO(ユニクロ)」では早くも2024年春夏シーズンのレギュラーラインが徐々に実店舗とオンラインストアに入荷中だ。


今はちょうど春物が店頭の秋冬物と入れ替えのタイミングにあるが、コラボ特別コレクションとは違って、全国展開される通常デリバリーのレギュラーラインは商品ラインナップも膨大になることが常である。




穂上:そうそう、コラボ以外の「ユニクロ」からお勧めしようと思うと案外難しいんですよね。


薬師神:御意。このデニムは新型かな?


そこで、正規の展示会日程に先んじて、編集部員の薬師神・北條・穂上がレギュラーラインのサンプルが揃うユニクロプレスルームにお邪魔。「新規のデザイン・新規の色・新規のアイテム」の縛りで先んじて紹介する。旬のチョイスで他の大人男子に差を付けよう。









①リラックスアンクルジーンズ


(ワイドフィット・丈標準65~71cm)


¥3,990





真っ先に薬師神が目を付けたアイテムは春夏・秋冬を通して毎シーズン登場する基本中の基本、デニムだ。綿100%で軽オンスのテーパードシルエット、しかもベルトループとドローストリング併用の「リラックスアンクルジーンズ」が「新デザイン」になる。


薬師神:アンクル丈(65~71cm)だし2月だとまだ寒いかも。北條さんはどう思う?


北條:サイズ展開がインチではなくXSから4XLまでの展開で、ウエスト36インチの私はXXLサイズ。インチ表示よりも買いやすいなと思いました。


薬師神:ボクはXLを絞ってはくよ。


北條:あとレングスで2タイプあり、私は「丈長め(76cm)」のほう。5ポケットの通常デザインではなく、チノパンのようなサイドポケットが使いやすそう。贅沢を言うとリジッドも作って欲しかった。


「01 OFF WHITE」「06 GRAY」「62 BLUE」の3色展開。ちなみに3人の体格は、北條(185cm・90kg)、薬師神(165cm・60kg)、穂上(158cm)の順で大人男子の標準体型はいない。サンプルはLサイズ。



海外アウトドアブランドの90年代ヴィンテージのディグを日々怠らない穂上、新デザインの「ユーティリティショートブルゾン」に手が伸びた。コットンベースで「09 BLACK」「30 NATURAL」「37 BROWN」「56 OLIVE」「57 OLIVE」の全5色。2色のオリーブのうち「57 OLIVE」のほうがダークトーンになる。


穂上:そういえば、この試着ルポ、今回からカラーの表記を変えました?


北條:いい着眼点。もともと「ユニクロ」では英字のカラー表記の前に置かれた2ケタの数字がトーンの違いを指しており、そのまま従ってみた。


穂上:ああ。「白だけで200色あんねん!」とかそういう。このブルゾンも同じオリーブが2色。


薬師神:いかにも。消費者の好みがより細かく洗練されてきたということかと。この色は持ってるよっていう大人男子にさらに細かく色提案しとる。









②ユーティリティショートブルゾン


¥6,990





春を先取りして「30 NATURAL」を試着した穂上。腰のビッグポケットはサイドから手を入れられるハンドポケット付きの2WAY仕様。襟の裏側にチンストラップが付きスタンドカラーにもなる。


穂上:裏地のチェック柄まで抜かりなし。これ、もはや海外老舗ブランドやアウトドアブランドのハンティングジャケットやフィッシングジャケット、ユーティリティジャケットの最も濃いエッセンスの集合体のよう。マジョリティ向けのアウターとしてパーフェクトです。


北條:そうそう。「ユニクロ」側でもデザインの試行錯誤は重ねており、ブラッシュアップした今春夏の新登場以前だと、2022年秋冬の「ユニクロ ユー」で「ユーティリティショートブルゾン」が人気を博していた。価格も9,990円で、本作はその廉価版と言える。









③ウィンドプルーフスタンドブルゾン


¥5,990




薬師神:あと、こちらの「ウィンドプルーフスタンドブルゾン」も新デザインです。ナイロン素材でフードも内蔵されており、冬の終わりからすぐ使えそう。手前はネイビーかと思いきやブラックでした。


なんと、オンラインストアでは「01 OFF WHITE」「09 BLACK」「35 BROWN」「57 OLIVE」の4色展開のうち、「09 BLACK」のXLから4XLまでと、右手に持つ「57 OLIVE」のXXLから4XLまでがすでに完売。早くも2024年春の隠れ人気アイテムに躍り出た。


薬師神:どこにでもいそうな「通行人A」みたいな、ありそうでなかなかないアノニマスなデザインは、やっぱり「ユニクロ」の真骨頂かと。


穂上:ディスってます?


薬師神:好きってことです。









④ミドルゲージVネックカーディガン(長袖)


¥2,990



北條:これ買います。4XLで。


薬師神:うわっ。デニムと合わせたコーディネートは全身私物に見えるけど、カーディガンが今春夏の「ユニクロ」。デニムはもちろんインディゴや藍色の濃淡が好物の北條さんにドンズバのカーディガンじゃないですか。カラバリはぜんぶ杢テイストなのかしら?


北條:それが、意外にもこの「67 BLUE」だけでした。他の「03 GRAY」「32 BEIGE」「56 OLIVE」の3色はのっぺらとしたソリッドカラーで違うんですよね。


素材はリサイクルポリエステル42%・アクリル38%・綿20%の混紡。ハイバルキーアクリルならではの嵩高性(かさだかせい)に富み、ボリューミーな弾力性があるカーディガンだ。





北條:ということで、「ユニクロの同一商品内で特異色を吟味する醍醐味」を提唱させてください。思い起こせば、2023年春夏の「ユニクロ ユー」にて、パラシュートパンツの提案色であったパープルが発売日早々オンラインストアで軒並み完売した事件を彷彿とさせます。たまにハッとするカラーが挟み込まれていたり、それが「ユニクロ」の面白味でもある。


穂上:ドヤってきましたね。


薬師神:だね。


穂上:私なら普通にグレーかベージュを選びますし、そもそもカーディガンの隣にある「3Dクルーネックセーター(長袖)」のほうが好きですし。


薬師神:ウィメンズで定評のあった3Dニットが前秋冬のメンズに飛び火。最近ようやく定着した感があるけど、今春夏の新色がラインナップしている。ちなみにネイビーの色展開がなくなってしまった。









⑤3Dクルーネックセーター(長袖)


¥3,990




今春夏の3Dニットのカラバリは「01 OFF WHITE」「09 BLACK」「10 PINK」「30 NATURAL」「57 OLIVE」の5色。そのうち「09 BLACK」を試着した穂上、1着丸ごと編み上げるホールガーメント®製法の着心地を確かめる。アクリル60%・綿40%の混紡で、当然、胴回りに縫製がない。包まれるような着心地だ。


穂上:見た目よりも試着するほうが買う気になります。ちなみに「ホールガーメント®」と「WHOLEGARMENT」は(株)島精機製作所の登録商標です。ユニクロと島精機、日本を代表する企業同士のタッグで生まれたニット。









⑥クラウンパントサングラス


¥1,990




そして、スタイリングのスパイスに使える「クラウンパントサングラス」は、2024年春夏に新登場した小物。カラーは「09 BLACK」と「37 BROWN」の2色展開。シンプルなルックになりがちな「ユニクロ」コーディネートにノーブルな雰囲気をプラスしてくれる。


穂上:メガネの形はボストン型? いや、リムの上部が直線的でもあるからちょっと違うかも。


北條:呼びました?


穂上:特に…。


北條:これはクリアレンズに見えますが歴としたサングラスになります。穂上氏の気づきの通り、ベースはボストン型で、上部が王冠のようにも見える「クラウンパント」のフレーム。丸みを帯びたボストンシェイプと直線的なリムが合わさった好バランスで、ビジネスシーンからカジュアル使いまで幅広く対応できる。


穂上:さすが40年来のメガネ男子。とりあえず、本日のコーディネートはこれに決めました。


クラウンパントのフレームデザインを見るだけで、最大多数の最大幸福を目指す「ユニクロ」らしさが垣間見えてくる。度入りレンズを入れてメガネとしても使える。紫外線を99%カットするUV400レンズを使用し、ブルーライトを約25%低減、くもり止め加工済み。









⑦スウェットプルパーカ(長袖)


¥3,990




薬師神:そういえばまだ1着も試着してないや。そろそろボクも、「ユニクロ」2024年春夏レギュラーラインの新作縛りでコーディネートを決めないと。


北條:おっ。定番カジュアルの「スウェットプルパーカ(長袖)」に新色が加わったのですね。


コットン100%。裏起毛ではなく夏まで着られる裏編み縫製。全10色のうち、薬師神が掴んでいる(手前から)「53 GREEN」「31 BEIGE」「37 BROWN」「67 BLUE」の4色が今春夏のニューカラー。地厚のフードと同色のフードひも、マフポケットではなくサイドポケット仕様など、すっきりとスタイリッシュな印象。





薬師神:うむ。2024年の試着ルポ一発目だし、ボクもいつものネイビー縛りをかなぐり捨てて、新たなる自分探しに目覚めてみようかしら。


北條:よいと思います!


薬師神:グリーン、どうでしょうか?





薬師神:リュックも背負ってみました。カジュアルな合わせですが、内部にはしっかりとPC用の仕切りもあってビジネスシーンでも使えます。


北條:同じ新作のバッグシリーズでトートもありました。入れ口をファスナーで閉じられるデザインで安心この上ない。あと、「ユニクロ」ではあまりにも当たり前になり過ぎて今さらですが、そぎ落とされたデザイン性について今一度再評価しておきたい。


薬師神:それね。









⑧(左)トートバッグ(¥3,990)&


(右)ファンクショナルバックパック(¥4,990)



北條:欧米諸国から見る日本人のイメージと「ユニクロ」のデザイン性が重なるとよく耳にします。私たちはそんなに没個性に見えるのでしょうか?


薬師神:下手に目立ちたくはないかも。


「トートバッグ」と「ファンクショナルバック」、ともにカラーは「09 BLACK」のみ。ディテールや付属のすべてが黒で統一されており、もちろん表面には「ユニクロ」のタグもワンポイントも存在しない。この「デザインレスのデザイン」が、大人男子が積み上げてきた多種多様なワードローブの中で特別な存在感を放つ。




薬師神:よし。デニムまで試着してくる!


北條:そうだ穂上氏、薬師神パイセンて、さっきまで着ていたグリーンのパーカを脱いじゃった?


穂上:ホントだ。2024年は挑戦の年と言いつつ、花紺に近いネイビーの「67 BLUE」に密かに着替えてます。あの色も今春夏の新色ですし大丈夫かと。


北條:あと、ラックに掛かったスウェットが気になる。パーカのグリーンと色彩が微妙に違う?


オンラインストアの検索スペースに「スウェット」と入れると即遷移。実は、何の変哲もない「スウェットシャツ(長袖)」こそ、「ユニクロの同一商品内で特異色を吟味する醍醐味」の象徴だった。









⑨スウェットシャツ(長袖)


¥2,990





サイズ感、縫製、シルエットなど毎シーズン微細にアップデートし続けているクルーネックスウェットシャツの今春夏は全11色展開。その中で、「52 GREEN」と「71 PURPLE」の2色のみ、霜降りテイストの杢カラーなのだ。コットン100%。裏起毛ではなく夏まで着られる裏編み縫製はパーカと同じ。


北條:さっきのパーカのグリーンは「53 GREEN」で、杢カラーのスウェットのグリーンは「52 GREEN」か。10の位が1つズレるだけで大違いだよ。


穂上:展開カラーの表記法で初めて「なるほど!」と思いました。インディゴ染めの色落ちと風合いが似ているから、杢カラーが好きなんですか?


北條:丁寧かつ奥深い仕事に見えるよね。杢カラー(霜降り)とソリッドカラーの違いはそれこそ霜降り肉と赤身肉の違い。寿司では大トロと赤身。


2010年秋に発売されたスウェットシャツの杢カラー(霜降り)が、2色のみ今春夏リバイバル。オンラインストアでは杢カラーの拡大写真を2枚挟み込み丁寧に紹介している。ちなみに同族の「スウェットプルパーカ(長袖)」の杢カラーは残念ながらグレーのみ。


薬師神:お待たせしました!





前出した「リラックスアンクルジーンズ」のアンティークウォッシュである「62 BLUE」と「スウェットプルパーカ(長袖)」の「67 BLUE」をカジュアルに合わせたブルーコーディネート。しかし、上下のサイズ感が気持ち的にフィットしないのか、トップスを私物の白クマニットに戻した薬師神。さらに穂上の提案で、ジーンズのカラーを「01 OFF WHITE」にチェンジして季節感のないマリンテイストにまたまた路線変更したのだった。


薬師神:せっかくなので、トップスも「ユニクロ」でまとめたいところです。


穂上:その通りです!


薬師神が3度のお色直しをする間、パンツの新デザインである「パラシュートパンツ」を試着した北條。ボリュームは裾で調節可能だ。









⑩パラシュートパンツ


¥3,990



薬師神:北條さんが「38 DARK BROWN」を試着した「パラシュートパンツ」の「31 BEIGE」がこちら。ほか、「09 BLACK」「57 OLIVE」の計4色。


実店舗では直近の「ユニクロ ユー」2023年秋冬で人気だった「ワイドフィットパラシュートカーゴパンツ」の在庫が残っており、レギュラーラインの本作と比較検討するケースが多そう。オンラインでも双方がお勧めに頻出しとにかく迷う。なんと、価格も同じなのだ。


ここから以下は(ほぼ)薬師神・北條・穂上による、2024年春夏の「ユニクロ」レギュラーラインのコーディネート編。新作をベースにした3人のスタイリングを参考に、春夏の購入計画を立てよう。







まるで森の精霊のような北條、杢調グリーンのスウェットと濃厚なブラウンのパラシュートパンツで完璧に「ユニクロ」の今春夏物を着こなした。薬師神が試着している「リラックスアンクルジーンズ」の「01 OFF WHITE」にも興味津々の模様。洋服談議に花が咲く。


北條:たしかに白のイージーデニムは持っておらず。パイセンが着てると欲しくなってきた。


薬師神:ストーンウォッシュのデニムはボクにはフレッシュ過ぎました。北條さんのパラシュートパンツは「ユニクロ ユー」じゃなくて「ユニクロ」のほう。コラボ好きの北條さんにしては珍しいチョイスかと。


価格も同じ「ユニクロ ユー」2023年秋冬と「ユニクロ」2024年春夏のパラシュートパンツ。デザイン違いだが、ラフにストリングを垂らした「ユニクロ ユー」はポケットが太ももに付くカーゴ型で綿66%・ナイロン34%の混紡、ディテールをそぎ落としたレギュラーラインの「ユニクロ」はフラップポケット仕様の綿100%。コットン好きは迷わずレギュラーラインを選ぼう。


北條:トップスは先ほどの「通行人A」のアノニマスブルゾンはどうでしょう? イージーデニムと同じ「01 OFF WHITE」のカラーリングですし。





穂上:えっと、撮影時間、押してます。


薬師神:あわわ…。


しかし、決まらない。「ウィンドプルーフスタンドブルゾン」の「01 OFF WHITE」を試着した薬師神、「I.W.G.P.」のキングこと安藤崇っぽいと穂上に指摘され、キャラじゃないよとさらにお着替え。最終的に小物までトータルコーディネートしたのだが…。


薬師神:家ではメガネ男子のボク。どう?


穂上:えっ!?


北條:どなた?



北條:どなた?(大事なので2回言いました)


2024年春夏、文化系メガネ男子の完成。「ウィンドプルーフスタンドブルゾン」の「57 OLIVE」と「リラックスアンクルジーンズ(65~71cm)」の「01 OFF WHITE」で上下をまとめ、「クラウンパントサングラス」の「37 BROWN」で締めた。アイウェアの存在感が大きいが、逆を言うならば、1,990円で買えるインパクトとしてコスパがよすぎるのだ。


薬師神:そういうことなのだ。


最後になるが、全国展開される「ユニクロ」レギュラーライン2024年春夏のテーマは「Ease into Lightness」。あふれる光は心地よく、頬に触れる春風は清々しい。やわらかな色、優しい着心地の天然素材、暮らしを快適にする工夫を込めた「LifeWear」は、驚くほどにリーズナブルだ。「新規のデザイン・新規の色・新規のアイテム」が大人男子の冒険心をくすぐる。







オマケの2枚。最終的にはなんと私物のデニムに戻り、メガネを外し、アウターは穂上が試着していた「ユーティリティショートブルゾン」の「30 NATURAL」に落ち着いた。スタンドカラーがお気に入り。


北條:タンタン(TINTIN)スタイル。


薬師神:いかにも。


穂上:いつもの、ですよね。


すでに色欠け・サイズ欠けが生じている商品もある「ユニクロ」2024年春夏。まずは冬のうちに店頭とオンラインをざっくりチェックしておこう。つづく後編では、正規の展示会にて夏物を中心に紹介。乞うご期待!





問い合わせ先:
ユニクロ TEL:0120-170-296
UNIQLO

Photos: Hiroaki Horiguchi
Text: Takafumi Hojoh