衝撃価格で大人買い必至!


リーズナブルなワードローブを提案する「GU(ジーユー)」と、熊切秀典が手掛けるデザイナーズブランドの「beautiful people(ビューティフル ピープル)」が、前春夏に続く二度目のコラボ。11月3日(金・祝)の発売に先んじて、編集部員の薬師神と北條が「GU」のプレスルームで全アイテムを試着してみた。


コラボ第二弾となる2023年秋冬のテーマは「寒さを我慢しない服」。わかりやすくユニセックス全16型をざっくりと分けると、「デニムを軸としたコットンカジュアル」と「チェックや柄、配色パターンを多用したデザインアパレル」の2つにカテゴライズできる。




スーツにネクタイ姿なぞ編集部で見たことがない薬師神(右)と北條(左)は大のカジュアル好き。今年3月の初コラボ時に購入したデニムショップコートを羽織ってドヤ顔でやって来た北條、なにやら薬師神のピックアップに注文を付けている模様だ。


北條:いやはや。絶大なる経済力をもってすれば全商品が買えてしまうという恐ろしき「GU」コラボ。計画性がないと大人の面目丸潰れなので、前編ではデニムと黒を中心にきっちり紹介します。


薬師神:じゃあ、モーツァルトさんは…。


北條:柄ものや意匠ものは後編に回します。前編では「デニムを軸としたコットンカジュアル」を試着するのでラックに戻してくださいまし。


薬師神:はいぃ。





前春夏は「青春」をメインテーマに掲げつつ、裏テーマでは昭和の不良を彷彿とさせるデザイン性を提案していた「GU and beautiful people(ジーユー アンド ビューティフルピープル)」。秋冬のデニムもスタンダードとは一線を画すシルエットだった。


北條:私が着ているショップコートのインスピレーション源には特攻服があったはず。今秋冬のデニムの上下もどこか短ランとボンタンのような…。


薬師神:そのへん公式設定ではないので北條さんの感想として聞いておいてください。









①ブラッシュドバルーンジーンズ


¥3,990



本コラボはすべてXSからXXLまでのサイズ展開で、XSとXXLはオンラインストア限定販売。


まずは、2本買い推奨の「ブラッシュドバルーンジーンズ」からチェックしよう。インディゴブルーとウオッシュドブラックの2色展開で、ピエロパンツのようなボリュームが最大の特徴。加えて、先入観を覆すとある仕掛けが素材に盛り込まれているのだ。





薬師神:これ、じわりと暖かい。なんで?


北條:軽く裏起毛してますよね。今秋冬のテーマである「寒さを我慢しない服」の伏線をここで回収するとは。しかもコットン100%でもなかった。


「ブルー」は綿97%・レーヨン2%・ポリウレタン1%の混紡、「ブラック」も綿99%・ポリウレタン1%の混紡で、ともにストレッチ入り。寒さも窮屈さも一気に解消する大胆なデザイン性が面白い。









②ブラッシュドデニムジャケット


¥5,990




好みが被らない凸凹コンビ。ネイビー好きの薬師神は「ブルー」、モノトーン好きの北條は「ブラック」を試着。サンプルサイズは薬師神(身長165cm・体重60kg)はLかXLサイズ、北條(身長185cm・体重90kg)はすべてXXLサイズを試着している。





ノーカラーデザインというよりも、カーディガンやインナーダウンのような見た目の「ブラッシュドデニムジャケット」。買うならセットアップで、ショート丈とバルーンシルエットの絶妙なマリアージュを楽しもう。


北條:いつもの白Tシャツとデニムの合わせがここまでスペシャルなインパクトを放つとはリバー・フェニックスもびっくり。ちょっぴり脚長に見えそう。



北條:おや。サイドポケットに加え、こんな胸元にもハンドウォーマーが。遊び心にあふれた熊切デザイナーの術中にすっかりハマってしまっているような…。


薬師神:いかにも。


北條:えっ。着替えてます?









③タックワイドパンツ(ストライプ)


¥4,990




ボンタン学生服のようなバルーンシルエットのデニムに続き、これまたスーパーストレートで異彩を放つ「タックワイドパンツ(ストライプ)」をチェック。腰にベルト要らずのアジャスター付き。


コットンライクな素材感だが、ポリエステル66%・レーヨン33%・ポリウレタン1%の混紡になる。地がネイビーとダークグレーの2色のストライプ柄で、またもや双方の好みが棲み分けられた。









④カバーオール(ストライプ)


¥5,990





セットアップで着回せる強みも本コラボならでは。名称は「カバーオール(ストライプ)」だが、パッチポケットの3つボタンジャケットとしてカジュアルに着回そう。フロントは糸付けではない打ち付けタイプの金属製ボタンでワークウェアのタフネスも併せ持つ。


薬師神:上下のシルエットバランス、好き。


ヒップが隠れる着丈長めの設定は、先の「ブラッシュドデニムジャケット」とは大違いだ。




北條:あ。本切羽。


薬師神:まじっすか。


北條:しかも打ち付けタイプ。とんでもない箇所にこだわる。上下を2セット、2色買い致します。


薬師神:購入の決め手ってことね。スイッチが入る瞬間て、こういうディテールを見たとき。





まるでノーマン・ロックウェル(Norman Rockwell)のイラストのような構図である。薬師神はセットアップだが、北條は「ダークグレー」のジャケットのみで、パンツは先の「ブラッシュドバルーンジーンズ」をそのまま合わせている。本格的なスーツ仕立てではないカジュアルウェアならではの汎用性の高さだ。


薬師神:スタンドカラーにもなります。


北條:さすがコム デ ギャルソン出身デザイナー。怪しい文化人っぽく見えて良いと思います!









⑤フライトキャップ


¥1,990




北條:さらに怪しく、チェック柄の「フライトキャップ」を被ってみましたがいかがでしょう?


薬師神:チェック柄は後編だよ。キャップだけの紹介は、北條さんなりのティザーと読んだ。


北條:御意。後編も読んで欲しい。


薬師神:ボクもテンション上がってきた。今から前編の「デニムと黒」の大物を試着します。









⑥フェイクレザーコート


¥9,990





眼光炯々とムードが一新。


パンツは「タックワイドパンツ(ストライプ)」のまま、アウターを「フェイクレザーコート」にチェンジした薬師神。ダブルの合わせをきっちりと首もとまで留め、ヒットマン風に着こなした。黒っぽく見えるが、薬師神の着用カラーは「オリーブ」になる。



一方、「ブラック」の「フェイクレザーコート」を着たヒットマン北條。呟きながら歩みを進める。


北條:前春夏のコラボでもフェイクレザーのシングルライダースが販売されていた。主力商品だったがキッズのようなミニサイズで、私はフロントジッパーが閉じられなかったのだ。逆に今秋冬はビッグサイズが過ぎる。ファンを優しくもてあそぶような、なんともいえないおぼつかなさをポジティブに感じている。


これはもはや、避けられない…。





ヒットマン同士が衝突。映画『ビューティフル・デイ』(2017年)のワンシーンのようだ。


北條:飾りボタンにも注目です。


ゆったりとしたサイジングのPコートデザイン。50年代のフランスで流行していたカーコートからインスピレーションを得ている。古着で発掘するカーコートは重くて肌寒いものが多いが、本コラボは「寒さを我慢しない服」。裏地に柔らかなボア素材を使用し、袖裏はキルティング仕立てで真冬にも耐えるのだ。


薬師神:ニットも着てみたいよね。









⑦ニットプルオーバー


¥3,990




北條:ロックTシャツをモチーフに、肖像画とアートワークをロングスリーブニットに落とし込んだデザインとのこと。これまた自由な発想。


薬師神:そろそろ年末。このニットを着ながら優雅に第九を聴きたいものです。





フロントはベートーベンの肖像画、バックはコーヒーの愛好家としても知られていたベートーベンが愛用していたコーヒーミルを柄で表現している。


薬師神:背中の文字はドイツ語かしら。後編が始まるまでに訳して置いて欲しい。


北條:かしこまりました。あとですね…。



北條:バッハ。お揃いで着たいです。


薬師神:地がブラックじゃないからダメ。


期待のコラボ第二弾、「ジーユー アンド ビューティフルピープル」2023年秋冬の試着ルポ前編は以上で終了。後編は一気にカラフルになる気配だ。





オマケの1枚。


ラックにはボアブルゾンが掛かっていた。北條がワンポイントとして着用していた赤いチェック柄の「フライトキャップ」と同色だが、グリーンもある?


自由な解釈が詰まった本コラボ、発売日の11月3日(金・祝)付近に公開予定の後編にも期待!





GU and beautiful people 2023年秋冬
発売日:2023年11月3日(金・祝)
テーマ:「寒さを我慢しない服」
商品数:ユニセックス全16型
サイズ:ユニセックスXS-XXL(XS、XXLはオンラインのみ)
GU and beautiful people

Photos: Takahiro Michinaka
Text: Takafumi Hojoh