2022.02.06

Mercedes-Benz Concept EQG|9割がEV? 未来が待ち遠しくなるモーターショー【文化系男子は電気自動車の夢を見るか?Vol.3】

EV

カーボンニュートラルな環境意識の高まりとともに続々と誕生しているEV。もはや次にクルマを買うならEVしかない? 新世代のクルマ選びの新連載が始まります!

Mercedes-Benz Concepの画像_1

Vol.3

9割がEV? 未来が待ち遠しくなるモーターショー

IAAモビリティ2021

Mercedes-Benz Concept EQG

IAAモビリティ2021
EVになっても、軍用車をルーツとする先代から受け継がれる硬派なフレームと、角張ったプロポーションは健在。スペアタイヤカバーを模したケースには、充電ケーブルが入るのかも!? 近い将来に販売を見据えているEQGは、空前のヒット作になる予感。もし手に入るなら、あなたはどう乗りこなす?

  あいにく今年の東京モーターショーは見送りになってしまったが、ドイツのミュンヘンでは久方ぶりにリアルショー「IAAモビリティ2021」が開催。動員数は6日で約40万人! ドイツメーカーが多くを占める偏りはあったけど、出展モデルはほぼ電動という、業界の急速なEVシフトがうかがえるイベントに。

 ドイツは欧州の中でも昔から環境意識が高く、EVの市場も大きい。とはいえ、現状は充電インフラの不足などから所有できる人は限られており、各社もEVをメインにビジネスが成立するまでには至っていない。現地を取材したモータージャーナリストの竹花寿実さんは「ドイツは補助金などの優遇政策も進んでいますが、長期の財源確保は厳しいうえ、近年は電気代の値上げもネックになりそうで、EV万歳ムードなショーでしたが、リアリティには欠けるかも」と話す。

 だが同時に、世界中でスタートアップ系のメーカーが頭角を現すなど、ますます面白くなっているのも確か。今回のショーでも、スイスのマイクロリノーをはじめ、ユニークなEVが出展された。

 そんな中、最も注目を集めたのは、メルセデス・ベンツのGクラスをEVにした「Concept EQG」。近未来のデザインへの刷新もいいけど、中には古典的な姿のまま未来へ継承してほしいクルマもある…。そんな想いを感じ取ったかのように、世界最古のメーカーであるメルセデスが、角張ったGクラスのEQ版を予告。トレンドに流されず、ゲレンデヴァーゲンは不滅であることが証明されたのはうれしいニュースですね。


Volkswagen ID. LIFE

BMW i Vision Circular

IAAモビリティ2021 IAAモビリティ2021

Microlino 2.0

IAAモビリティ2021

フォルクスワーゲンは、EVラインである「ID」のエントリーモデル「ID. LIFE」を発表。航続距離は400㎞、約260万円で販売の予定。BMWは、全パーツを100%リサイクル素材でつくったコンセプトEVを発表。トレードマークのキドニーグリルはさらに進化し、遂にヘッドライトまで収める新境地へ。スイス発のEVスタートアップメーカーMicrolino(マイクロリノー)は、1950年代のバブルカーを彷彿とさせるデザインで、次世代のアーバンモビリティを提案。ご覧のように、乗り降りは前から!

Photos:Mercedes-Benz Volkswagen AG BMW Group MICRO®


神保匠吾
1982年福岡県生まれ。オンラインモーターマガジン「DRIVETHRU」ディレクター。学生時代に乗っていたBMW初代3シリーズ(E21)を電動化し、EVライフを実践中。詳しくはhttps://drivethru.jpへ。



Text:Shogo Jimbo

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