サーブ 900ターボ 16S 1991年式

親父が乗っていたサーブのよさを
今度は自分の家族と味わえた。

サーブ 900ターボ 16S 1991年式

元航空機メーカーらしい
個性的な設計がたまらない

山崎 憲さん(41歳)/HALO magic デザイナー
 家に初めて黒いサーブ 900 カブリオレがやってきたのは、山崎さんがまだ小学生の頃だった。
「親父が900に乗っていて、私が18歳で免許を取って最初に運転したのも親父のクルマでした。湾曲したフロントガラスなど個性的な造りが好きで」
 山崎さんは、いつか余裕ができたらもう一度900に乗ろうと心に決めたという。そして今年2月、20年越しの思いを実らせ、900のセダンを都内の専門店から購入した。
「二人目の子が生まれてからは国産のミニバンに乗っていましたがなんか物足りなくて…。900は内装の匂いや音も懐かしいし、親父と同じく私も靴職人なので、雰囲気のあるクルマのほうが仕事にもいい影響が出るかなと」
 早速、窓や冷却系の故障を経験したが、痛手の出費にはならず今は好調。仕事に子どもの送り迎え、趣味のサーフィンと、これ一台でこなしている。


サーブ 900ターボ 16S 1991年式 ボンネット サーブ 900ターボ 16S 1991年式 ハンドル

元はスウェーデンの航空機メーカーだったサーブは、第二次大戦後に自動車製造に進出。900は1978年に登場した。前ヒンジのボンネット、運転席と助手席の間に位置するシリンダーにキーを差すレイアウトなど、独特の設計がお気に入り。山崎さんのターボ16Sは、160馬力を誇る最高性能版。「動 力性能は現代でも十分です。ただ3速ATなので、高速走行時はエンジンの回転音が大きいかも(笑)」。


サーブ 900ターボ 16S 1991年式 正面

フロントから見ても、サーブ900の特徴であるAピラーの立ち具合がよくわかる。台形のヘッドライトに付く小さなワイパーが懐かしい。

サーブ 900ターボ 16S 1991年式 シフトバー 

エンジンキーの穴は、事故時にドライバーにキーが突き刺さらないよう、センターコンソールに配置される。こうしたユニークな安全設計も、山崎さんお気に入りのポイントだ。

サーブ 900ターボ 16S 1991年式 後面

高性能モデルである「ターボ16S」には、小さなウレタン製のリアスポイラーが付く。リアウィンドウの丸みを帯びた形状や、“お尻”の下がり具合など独特なディテールに注目。



Photos:Kosuke Tamura 
Text:Takeshi Sato