2026.04.13
最終更新日:2026.04.13

【チューダーとレーシング・ブルズ】鈴鹿F1日本グランプリで観た、挑戦者の精神

チューダーがオフィシャルパートナーシップを結ぶ「ビザ・キャッシュアップ・レーシング・ブルズ F1チーム」

去る2026年3月27日から29日にかけて、鈴鹿サーキット(三重県)でF1世界選手権の第3戦が開催された。チューダーがオフィシャルパートナーシップを結ぶ「ビザ・キャッシュアップ・レーシング・ブルズ F1チーム」(以下、レーシング・ブルズ)から観たレースの模様をお届けする。

チューダーは、ダイバーズの「ブラックベイシリーズ」をはじめとするスポーツウォッチで知られているが、モータースポーツとも縁が深い。2024年からは、最高峰に位置するF1世界選手権にレーシング・ブルズのオフィシャルパートナーとして加わり、さらには、世界一過酷とされるダカールラリーのオフィシャルタイムキーパーも務めている。

最高時速が350km/hを超えるなかでコンマ1秒を競うF1の世界は、「BORN TO DARE(挑戦者の精神)」のマニフェストを掲げるチューダーにとって格好の場といえるのだ。

期待の新人ドライバーは18歳

ここで、F1について簡単に説明したい。
F1世界選手権は年間で24戦が開催され、各会期は3日におよぶ。初日はフリープラクティス。2日目に予選タイムアタックが行われ、翌日の決勝のスタート位置が決まる。3日目の決勝は305kmの距離で繰り広げられ、10位までに入ったドライバーにシリーズポイントが付与される流れだ。

ブラックベイ 58 バーガンディ
チューダーの顔ともいえるブラックベイシリーズ。「ブラックベイ 58 バーガンディ」は、闘争心を表すF1のイメージにもぴったり合う。自動巻き。SS。ケース径39mm。¥739,200/チューダー(日本ロレックス / チューダー)

レーシング・ブルズは2024年に発足。今シーズンはリアム・ローソン(ニュージーランド)とアービッド・リンドブラッド(英国)がシートを獲得しているが、リザーブドライバーには角田裕毅と岩佐歩夢を擁するため、日本からの視線も熱い。
開幕戦のオーストラリアGPではリンドブラッドが8位、ローソンが13位。第2戦の中国GPでは、ローソンが7位、リンドブラッドが12位と健闘を見せている。

リンドブラッドはわずか18歳。日本ならばようやく普通免許が取得できる歳に、世界最速のマシンで戦っているのだから、やはりF1の世界は想像を絶する。ハタチに満たない選手と、40代のベテラン選手によるバトルも見どころのひとつだ。

アービッド・リンドブラッド(右)と、リアム・ローソン(左)
アービッド・リンドブラッド(右)と、リアム・ローソン(左)。日本GPでは、日本語で「翼をさずける」と書かれたオリジナルウェアに身を包んだ。

また、今シーズンは車両規定に大きな変化が訪れたことも見逃せない。今のF1マシンはエンジンとモーターによるハイブリッドのパワーユニットを積むが、2026年からは比率を8:2から5:5とする改定(モーターの容量が増加)が行われ、各チームはユニットの開発やレース戦略に試行錯誤を重ねて挑むことに。ほかにもアクティブエアロダイナミクス(可変式ウィング)や、オーバーテイクモード(一時的に電力がアップするブースト機能)の導入など、レギュレーション変更は複数に及び、勢力図にも変化が出始めている。

予選から11万人を動員する盛況ぶり

そして迎えた日本グランプリ。近年のF1は、老若男女の幅広い層から支持されている。長年のモータースポーツファンやクルマ好きもいれば、近年ではドライバーを推す女性ファンも増えており、3月27日~29日の動員人数は、昨年より約5万人多い31万5000人を記録した。

日本グランプリ 会場

28日の予選では、ローソンが14番手、リンドブラッドが10番手で終え、29日昼の決勝レースを迎えた。

グリッドには色鮮やかな22台のマシンが並び、タイヤはグリップを上げるために直前までウォーマーで高温にキープされる。やがてエンジンに火が入り、ピットクルーもコースを離れ、ホームストレートには爆音が響きわたった。より繊細で美しい表現ができたらいいが、今にも走りださんと荒ぶるマシンの咆哮には、爆音という表現がもっともふさわしく感じる。

そして14時過ぎ…。スタートシグナルがグリーンに変わって全車一勢にスタート。まるでSF映画の宇宙船がワープをするように、目の前からあっという間にマシンが去り、ストレートにはしばしの静寂が訪れた。

コーナーを駆けるローソンのマシン
コーナーを駆けるローソンのマシン。ピンクのヘルメットが目印だ。

F1の音は鼓膜をつんざくレベルだが(実際に耳栓をつけて観戦する人も多い)、ストレートを駆けるマシンの音は、鼓膜だけでなく身体中のありとあらゆる臓器を震わすほどで、観戦する側も気付けば一体感を得ている不思議な感覚に浸っていた。

ピットインするリンドブラッド
ピットインするリンドブラッド。新品のスリックタイヤに履き替え、ジャッキが降りる瞬間を捉えている。

そして欠かせないのが、ピット作業。現代のF1は、タイヤをすべて交換してもわずか3~4秒でピットアウトする。耐火スーツとヘルメットに身を包んだクルーたちは、かたずを飲みながらピット内の中継モニターから見守る。今回はピット内からの見学も許されたが、ピットクルーもドライバーと同じように、命がけで時間と戦っていることを目のあたりにした。

そして、53周におよんだ決勝は2時間ほどでゴール。ローソンは9位でポイント圏内に食い込み、リンドブラッドは14位でトラブルなく終えた。

レーシング・ブルズ

次戦はマイアミGP(5月4日決勝)。惜しくもその間に予定されていたバーレーンGPとアブダビGPは昨今の国際情勢で中止となったが、そのぶんドライバーもマシンも一か月以上の準備期間を得た。ゴールデンウィークの最中にどんな走りが観られるのか、今から心待ちにしたい。

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