ジャガー・ルクルトが、新たなグローバルアンバサダーとして英国人俳優のロバート・パティンソンを迎えた。『トワイライト・サーガ』で世界的な人気を獲得し、その後は『テネット』『ザ・バットマン』『ミッキー17』など、話題作への出演を重ねてきた俳優だ。
一見すると、名門時計ブランドとハリウッドスターという王道の組み合わせ。しかし今回のパートナーシップで興味深いのは、単なる知名度や華やかさだけではない。両者をつないでいるのは、伝統に安住せず、自らを更新し続ける姿勢だという。
「精度だけではない」。パティンソンが時計に求めるもの
パティンソン自身、機械式時計とそのクラフツマンシップに強い関心を持っているという。今回の就任にあたり、「私にとって、最も心を惹かれるのは真の深みを持つものです」とコメント。優れた時計の魅力は精度だけではなく、その個性や職人技、さらに「製造の背景にある物語」にあると語っている。
そんなパティンソンが登場する「マスター・オブ・プレシジョン」キャンペーンでフィーチャーされているのが、「マスター・コントロール・クロノメーター」コレクションだ。なかでも目を引くのが、写真の「マスター・コントロール・クロノメーター・パーペチュアルカレンダー」。39㎜のステンレススチールケースに、ブルーグレーのグラデーションダイヤルと一体型メタルブレスレットを組み合わせた一本だ。
年・月・曜日・日付を表示する永久カレンダーに加え、6時位置にはムーンフェーズを搭載。心臓部の自動巻きキャリバー868は332個もの部品からなり、2100年まで月の満ち欠けと、暦を自動で補正する。それほどの複雑機構を備えながら、ケース厚はわずか9.2㎜。メカニズムのすごさをことさらに主張せず、あくまでモダンで端正に仕上げているところがいい。
これは、1833年の創業以来、時計製造のほぼすべての工程を自社で担ってきたジャガー・ルクルトを考えると、なかなか納得感のある組み合わせだ。これまでに1,400を超えるキャリバーを生み出し、430以上の特許を取得。長い歴史を持ちながら、技術革新を止めない姿勢こそ、このメゾンを特徴づけている。
名門と名優に共通する「静かな存在感」
もうひとつ見逃せないのが、パティンソンのスタイルとジャガー・ルクルトの相性だ。クラシックをベースにしながら、どこか意外性がある。主張しすぎないのに、しっかりと記憶に残る。そんな彼の佇まいは、控えめな洗練を大切にするメゾンの美意識とも重なる。
パティンソンは大作映画だけに留まらず、個性的な監督たちの作品にも積極的に出演してきた。ひとつのイメージに収まることなく、自らのキャリアを更新してきた姿勢もまた、約2世紀の歴史を持ちながら革新を続けるジャガー・ルクルトとの接点になったようだ。
ジャガー・ルクルトは今回の起用について、両者を結びつけるのは「スタイルではなく、自らを刷新しようとする共通の本能」と説明している。名門が新たな顔に彼を選んだ理由は、その佇まいだけでなく、ものづくりに向き合う姿勢にもあったようだ。今後、このタッグからどんな表現が生まれるのか楽しみにしたい。
ジャガー・ルクルト
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