セイコーが挑む、腕時計の未来への実験場
SEIKO(セイコー)が、腕時計の新しい可能性を探る「セイコー パワーデザインプロジェクト」から、初となるコレクションを発表。第1弾となる本作は、各世界限定500本、2025年12月5日(金)より販売をスタートする。
1881年の創業以来、セイコーは時代の先を読み、新しい時計づくりに挑み続けてきた。懐中時計が主流だった大正初期に、国産初の腕時計「ローレル」を1913年に完成させたのは、その精神の象徴である。以来100年以上にわたり、技術と美意識の両面で進化を重ねてきた。
「パワーデザインプロジェクト」は、セイコーのウォッチデザイナーたちが自らの手で腕時計の未来を模索する創造の実験場だ。2001年に始まり、2009年まで続いたのち、2022年に13年ぶりに復活。デザイナー自身の視点で、腕時計の「楽しさ」や「面白さ」を再構築していく試みとして注目されている。
復活後の初回を飾った2022年のテーマは「REBIRTH(転生)」。セイコーがこれまで生み出してきた数多の名作の中から7本を選び、現代のデザイン感覚で再解釈した腕時計を企画してきた。その中から本年、満を持して1本が新たなコレクションとして正式にリリースされる。
デザインを手がけたのは、プロダクトデザイン部の菅沼佑哉氏。着想源は1984年に「セイコー ティセ」から発売されたブレスレットウォッチだ。当時のセイコーは、世界初のクオーツ腕時計の登場からさらに技術を磨き、クオーツムーブメントの小型化を追求していた。その過程で生まれたのが、アクセサリーのように軽やかに身につけられる“ルーズフィット”スタイルの提案だった。
本作は、その思想を受け継ぎつつ、男女の枠を超えて誰の手元にも馴染むデザインへと再構築。時計本体と12時側の大きな丸こまを同じサイズに設計し、一体感をもたせたフォルムに仕上げている。6時側には異なるサイズのこまを組み合わせ、左右非対称のブレスレット構成とすることで、自由な発想と時代の多様性を表現した。
カラーバリエーションはシルバー、ブラック、ゴールドの3色。文字盤のインデックスは従来の4カ所から12カ所に増やされ、各ダイヤルカラーに合わせた鏡面仕上げの時分針を採用。視認性と美観の両立を追求した。
「パワーデザインプロジェクト」は単なるデザインの実験ではなく、過去を敬いながらも、これからの腕時計の在り方を問い続けるセイコーの未来への意思表明だ。ブレスレットのように軽やかで、時計として確かな精度を持つこの一本には、セイコーが積み重ねてきた時間と、新しい時代へ進む意志が息づいている。
「セイコー パワーデザインプロジェクト」コレクション1 限定モデル
希望小売価格:¥50,600(シルバー)、¥56,100(ブラック、ゴールド)
ケース・ブレスレット:ステンレススチール
ガラス:ハードレックス
防水性能:日常生活用防水
ケースサイズ:[外径]20.2mm(りゅうず含まず)[厚さ]6.7mm
限定数量:各世界限定500本(うち、シルバー、ゴールドは国内200本、ブラックは国内250本)
発売予定日:2025年12月5日(金)
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