2025.06.29
最終更新日:2025.06.29

ブラッド・ピット主演映画『F1®/エフワン』を観たら欲しくなる。緑の文字盤「IWC インヂュニア・オートマティック40」がスゴイ!

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ブラピに惚れる。IWCに惚れる。

スイス・シャフハウゼンの地で1868年に創業した高級時計マニュファクチュール「IWC Schaffhausen(IWCシャフハウゼン/以下、IWC)」が、6月27日(金)より公開中の映画『F1® /エフワン』(原題『F1® The Movie』)とオフィシャルパートナーシップを結んでいるというトリビアは、ウォッチマニアの間では有名な話だ。

俳優たちが本物のレーシングカーを運転し、実際の「F1グランプリ」(Grand Prix™)を背景に撮影された本作は、「F1®=Formula One™」のダイナミズムを劇的に再現。劇中でブラッド・ピット(Brad Pitt / 1963年12月18日~)が演じる主人公が着用する腕時計に注目して欲しい。

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かつての栄光を取り戻すべく、ドン底のチームにカムバックを果たした主人公、ソニー・ヘイズ(Sony Hayes)着用モデルとして公式発表されていた腕時計は、彼のフェイバリットカラーであるグリーンの文字盤が印象的な「IWC」。これは、70年代の著名時計デザイナーであるチャールズ・ジェラルド・ジェンタ(Charles Gérald Genta / 1931年~2011年)が1976年に手掛けた名作「IWCインヂュニアSL(IWC ingenieur SL)」をベースに、特注専門のデザインスタジオ「Cloister Watch Company(クロイスター・ウォッチ・カンパニー)に制作を依頼したモデルだ。

つまり非売品。当然のごとく、ウオッチ業界と映画業界を横断したホットトピックが、通称“ブラピモデル”の市販モデル化だった。

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© 2025 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED.
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そしてようやく、スイス・ジュネーブで毎年4月に開催されているウォッチ業界の世界最大級の見本市「Watches and Wonders Geneva 2025(ウォッチズ & ワンダーズ・ジュネーブ 2025)」にて、劇中モデルに着想を得た「IWC」の腕時計「ingenieur Automatic 40(インヂュニア・オートマティック40)」(Ref:IW328908)が公式アナウンスされた。

世界1,000本限定で生産されるという「インヂュニア・オートマティック40」の新作は、世界中の「IWC」顧客のみならず、ブラピファンやファッション業界からも垂涎の的となったのである。

これが映画『F1®/エフワン』の“ブラピモデル”だ!

①インヂュニア・オートマティック40

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Ingenieur Automatic 40 [IW328908] ¥1,954,700 (※数量限定)

ディテールをチェック。ステンレススティールのケースとブレスレットを備え、ゴールドメッキのアプライド・インデックスを配したグリッド・パターンの文字盤は、劇中でソニー着用モデルのカラーコードであるグリーンを採用。

ゴールドメッキの針とメタル・マーカーにはスーパールミノバ(Super-LumiNova®)が塗布されており、完璧な視認性を確保している。ブラピの左腕から何度もチラ見えしていたが、これが大人のドライビングウオッチの最旬なのだ。

かつての“英雄”の復活

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ここで、文化系男子ならば夜通し話せるであろう、映画『F1®/エフワン』と「IWC インヂュニア・オートマティック40」の深い話を紹介しよう。

1970年代、腕時計は機能的な必需品というスタンスから、ラグジュアリーとライフスタイルの表現手段へと根本的な変貌を遂げつつあった。具体的には、クォーツ・ウォッチが登場し、ブレスレット一体型のスポーツウォッチが誕生するなど、1970年代は腕時計デザインにおける「フォルムとテクニック」が根本的に変化した時代だった。そこで、クラシカルなスタイルの「Ingenieur(インヂュニア)」シリーズを刷新するために当時の「IWC」が起用したデザイナーが、時代を代表する時計デザイナーであったジェラルド・ジェンタだ。

「IWC」の意図は、高級時計を富やステータスの象徴としてのスティール製スポーツウォッチに変えることではなく、計器時計のDNAを継承することにあった。「IWCがスポーツウォッチで成功するためには、機能性を重視する必要がある」と確信していた当時の経営者アレクサンドル・オット(Alexandre Hote)と営業チーフのハンネス・パントリ(Hannes A. Pantli)は、耐磁性に優れ、無駄な要素を省いたツールウォッチをデザインするようジェンタに指示をし、エポックメイキングな「IWCインヂュニアSL(IWC indunia SL)」が生まれた。

振り返ると、1970年代半ばのジェンタは有名な3つのスティール製スポーツウォッチを発表している。それらは「PATEK PHILIPPE(パテックフィリップ)」の「Nautilus(ノーチラス)」、「Audemars Piguet(オーデマ ピゲ)」の「ROYAL OAK(ロイヤルオーク)」、そして「IWC」の「インヂュニア」だが、3つの中で最も控えめで唯一のラウンド型デザインが、「インヂュニア」である。この「インヂュニア」はピュアでバランスの取れたデザインでありながら、耐磁性と防水性を備えた、まさに“計器時計の真髄”とも言うべきモデル。他人に見せびらかすための時計ではなく、洗練された着け心地と妥協のない性能で着用者を満足させるためにデザインされた時計であった。

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映画のパートナーシップの締結と2023年の新作ローンチに向け、「IWC」のチームは、ジェンタの細君であるエヴリーヌ・ジェンタとジェラルド・ジェンタ・ヘリテージ財団と再び協力し、アイコニックな新生「インヂュニア」に再び命を吹き込む試みを開始。長らく「インヂュニア」は「IWC」のデザインアーカイヴに眠っていたため、他のアイコニックな“ジェンタ”モデルのように定期的に刷新されることはなかった。そのため、「IWC」のデザイナーは50年近くに及ぶデザインの歴史を一挙に凝縮する困難に立ち向かう必要に迫られた。

このような経緯で誕生した新生「Ingenieur Automatic 40(インヂュニア・オートマティック40)」は、決して完全復刻ではなく、1976年のオリジナルに敬意を払いつつ、現代的な解釈を加え最新技術で21世紀の時計にアップデートさせたアイコンであることに注目したい。「かつての英雄が時を経て息を吹き返す」という世界中のブラピ世代感涙のストーリーは、映画『F1®/エフワン』のヒーローであるソニー・ヘイズを彷彿とさせるのだ。

ブラピ共演者の「IWC」着用情報

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公開初日から爆速発信中の映画『F1® /エフワン』は、2022年に公開された『トップガン マーヴェリック』を手掛けた気鋭の若手監督であるジョセフ・コシンスキー(Joseph Kosinski)監督とブラット・ピットがタッグを組み、「F1®」の全面バックアップを得て制作。脚本上の背景として、劇中における架空のレーシングチームである「APXGP」の公式スポンサーを「IWC」が務めており、レーシングカー・レーシングスーツ・ヘルメット・チームユニフォーム・ガレージなど、シーンのそこかしこに「IWC」のブランドロゴがチラ見する。

共演者の「IWC」着用情報を追加しておこう。

②パイロット・ウォッチ・パフォーマンス・クロノグラフ 41

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Pilot’s Watch Performance Chronograph 41 [IW388309] ¥4,108,500

ソニーがタッグを組む生意気なルーキーレーサーはダムソン・イドリス(Damson Idris)が演じるジョシュア・ピアス。『トップガン マーヴェリック』ではルースター(グースの息子)の立ち位置と言えるジョシュアは、「APXGP」に着想を得た「パイロット・ウォッチ・クロノグラフ」3種から、「Pilot’s Watch Performance Chronograph 41(パイロット・ウォッチ・パフォーマンス・クロノグラフ 41)」を着用している。価格はルーキーらしからぬ400万円強!

③パイロット・ウォッチ・クロノグラフ 41

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Pilot's Watch Chronograph 41 [IW388111] ¥1,052,700

④パイロット・ウォッチ・オートマティック 36

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Pilot's Watch Automatic 36 [IW324010] ¥836,000

女性メカニックのジョディ―(演:キャリー・クック / Callie Cooke)が着用する「Pilot's Watch Chronograph 41(パイロット・ウォッチ・クロノグラフ 41)」も、ケース経41mmのメンズ。ピットウォールスタンドの司令塔、ケイト・マッケナ(演:ケリー・コンドン)はウィメンズの「Pilot's Watch Automatic 36(パイロット・ウォッチ・オートマティック 36)を着用。プロフェッショナルなマリアージュに心が躍る。

⑤ビッグ・パイロット・ウォッチ・パーペチュアル・カレンダー

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Big PilotS Watch Perpetual Calendar [IW503605]※現行品 ¥4,966,500

最後に、ソニーのかつてのチームメイトであり、よき理解者であるルーベン・セルバンテス(Ruben Cervantes)を演じるハビエル・バルデム(Javier Bardem)は、「Big PilotS Watch Perpetual Calendar(ビッグ・パイロット・ウォッチ・パーペチュアル・カレンダー)」のプロトタイプを着用。劇中で着用された「IWC」の中では最高値の4,966,500円(税込)である。さすがの貫録。

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ちなみに現実世界においても、「IWC」は「メルセデスAMGペトロナス・フォーミュラ・ワンTMチーム(Official Mercedes-AMG PETRONAS F1 Team)」の公式エンジニアリングパートナーを2013年シーズンより務めている。映画製作時には120本を超える「IWC」のウォッチがセットに持ち込まれ、ドライバー・メカニック・エンジニアなどの衣装として大きく貢献した。本作の成功で、映画『F1®/エフワン』と「IWC」のパートナーシップは映画史に深く刻まれることになる。

男たちの友情に乾杯。夏ボーナスを頭金に、世界最速の「IWC」をゲットしたい!

《オマケ》ロンドンプレミアでは…

⑥IWC インヂュニア・オートマティック 35 [18Kゴールド]

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indunia Automatic 35 [IW324903] ¥5,753,000

ブラピ電撃来日に先んじる6月23日(月)、ロンドンのシネワールド・レスター・スクエアで開催された映画『F1®/エフワン』のプレミアに、ジョシュア役のダムソン・イドリスが登場。腕時計は圧巻の「IWC インヂュニア・オートマティック 35」の18Kゴールドバージョンだった!

映画『F1®/エフワン』US版予告 |2025年6月27日公開

IWC Ingenieur Automatic 40

Ref:IW328908 / ケース径:40.0mm / ケース厚:10.7mm / ケース素材:ステンレススティール / 防水性:10気圧 / ストラップ:ステンレススティール / ムーブメント:自動巻き、毎時28,800振動(4Hz)、120時間パワーリザーブ / 仕様:時・分・秒・日付表示、秒針停止機能、グリーンの「グリッド」パターンを施した文字盤、耐磁性軟鉄製インナーケース、両面反射防止加工を施したドーム型サファイアガラス
世界限定:1,000本(※要望に沿えない場合あり)

問い合わせ先:
IWC シャフハウゼン TEL:0120-05-1868

映画『F1®/エフワン』

公開日:2025年6月27日(金)
監督:ジョセフ・コシンスキー
出演:ブラッド・ピット、ダムソン・イドリス、ケリー・コンドン、ハビエル・バルデムほか
配給:ワーナー・ブラザース映画
制作国:アメリカ(2025)
上映時間:155分

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