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パテック フィリップのノーチラス
2024.03.25

パテック フィリップのノーチラス

水澗 航さん/ENKEL主宰

水に関わる自分の名前とノーチラスに縁を感じて(笑)

水澗 航さん/ENKEL主宰

「パテック フィリップのノーチラスを知ったのは2000年代初頭、20代半ばのころでした。当時は今ほどラグジュアリースポーツの人気はなかったですが、数々の名作を手がけたデザイナー、ジェラルド・ジェンタの作品が好きで。オーデマ・ピゲのロイヤルオークやIWCのインヂュニアSLに並ぶ70年代の代表作がノーチラスなんです。その名は潜水艦のノーチラス号に由来しますが、水澗航という名前が同じく“水系”で何かと縁がありそうとも思って(笑)。2019年に自分の会社を立ち上げた記念に購入しました」

パテック フィリップのノーチラス
パテック フィリップのノーチラス

「私が手に入れたのは、通称3800と呼ばれるモデル。現行のノーチラスと比べるとかなり小ぶりなのですが、個人的にはこれくらいのサイズが間延びせずちょうどいいと思っています。ロレックスの倍といわれる部品点数でこの薄さはすごい。そして何より、光の加減でフェイスのトーンが変わるパテックブルーが美しいですよね。やはりこの時代にしかない色に惹かれるんです」

パテック フィリップのノーチラス
ノーチラスが発表されたのは1976年のこと。まるで潜水艦の窓のような丸みが独特だ。水間さんの個体は2000年頃の自動巻き。現行にはないステンレススチール製。

「ますます高額な時計になってしまいましたが、私はあくまでも普段使いが目的です。ティファニーカラーのモデルが一躍有名になってから使わなくなくなった時期もありましたが(笑)、基本的にはガンガン着けてきました。俗に「あがり時計」と言われますが、まだ全然あがる気にはなれないですね(笑)。“クンロク”と呼ばれるパテックのカラトラバRef.3796の中期、それとA.ランゲ&ゾーネのサクソニア。このあたりの薄いドレスウォッチは本当に美しいので、このあたりも手に入れてあがりと言いたいです」

ENKEL主宰
水澗 航さん

1981年、石川県生まれ。ダブレットなどのブランドPRや、ジョージナカシマのキュレーションなども行う「エンケル」主宰。時計はノーチラスのほか、グランドセイコーのSBGY007やカルティエのヴィンテージタンク ノルマルも所有。

Photos:Takahiro Idenoshita

最終更新日:2024.03.25

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