タバコカラーが恋しくなる季節
1970年代にレジャーシューズとして発売されたアディダスの「タバコ」。11月になるとようやく東京でも枯葉が舞うようになる。すると毎年ベージュとキャメルの中間的な色「タバコ」色を着たくなる。
ここ数年は、ヴィンテージで購入したタバコスエードのブルゾンの出番が多い。しかし東京の秋は短く、スエードのブルゾンを着られる期間はかなり限定される。すると黒のコートに移行するのだが、まだ「タバコ」を味わいたい心残りがある。アディダスの「タバコ」はそんな気分に寄り添う足元として最適だった。普段は黒のスムースレザーシューズばかり履いているので、この「タバコ」を履くのは休日が多い。
もけもけとした見た目とくたっとした佇まいが、似たデザインながらシュッとした「サンバ」とは一線を画していて愛くるしい。ここまで何度も「タバコ」と書いてきたけれど、僕はタバコの匂いが苦手な非喫煙者である。好きなのは色だけで。
編集主任
中野健吾
ファッション担当。映画と韓流ドラマが好き。甘いものと炭水化物が大好きで、運動は嫌い。にも関わらず30歳半ばを過ぎても中学時代と体重が変わらない代謝の良さが自慢。ワードローブは、白、黒、ベージュ。
Movie&Photos:Mitsuo Kijima
Stylist:RUI
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Editor Shibutsu