恒例企画「エディター私物」より、全員の財布にフィーチャー。UOMO編集部員が愛用するオススメアイテムを紹介する。
小銭はセルフレジに流し込む
HERMÈS|ウォレット「MC2」コインケース 「Le24」

「金なら払わん!」の強い意志で、極力キャッシュレス決済で日々乗り切っている。もう財布は貨幣ではなく領収書を収納するツールだ。
メイン財布は小銭入れなしの二つ折り。エルメスの「MC2」を2年愛用。明るいベージュはバッグの中でも見つけやすい。カードは8枚収納できるが、入れるのは5、6枚。お金の他にスパ・ラクーアの優待券を携帯。コインケースもエルメスだけど、バッグに入れっぱなし。小銭が貯まってきたらスーパーのセルフレジにすべてを流し込んでリフレッシュする。
ひょっとしたら次に買う財布はもはや財布ではなく、ちょっと大きなカードケースになるかも。もしくは領収書まで放り込めるMagSafeアクセとか。そんなアイテムがあるなら、同じくエルメスで揃えたい。




ワードローブは、アウトドアやミリタリーものから唐突なハイブランドまで混ぜたもん勝ち。恒例「試着フェス®」発案者だが、ショップに行く暇を惜しみ、試着ゼロ状態で衝動的に通販しがち。好きなモノは、深夜の飲酒からの寝落ち。MT車の運転。スノーボードとキーボード。
気に入りすぎてカードケースとのセット持ち
POSTALCO|カード&コインウォレット

ベジタブルタンニンレザーと、プレスコットンのコンビ素材による「カード&コインウォレット」。もともと同素材を使用したポスタルコの「カードホルダー」を名刺入れとして愛用していて、革の部分はもちろん、プレスコットン素材の内装も使っていくうちに織り模様が強調されていくエイジングの美しさを体感済みだったので、追加で購入しました。
日常の決済はiPhoneで行うことが増えて、以前のように大型の財布は必要ありません。とはいえたまに現金で支払いすることもあるので、必要最低限のコインポケットは欲しい、お札もできれば折りたたまずに入れられる方がいいといった要望をクリア。かつカードケースに少し厚みが加わっただけのコンパクトなサイズ、レザーとプレスコットンの素材の違いでネイビーのワントーンに奥行きをもたらす仕上げ。それでいて22,000円というコスパの高さ。
円安の影響もあり、ラグジュアリーなインポートブランドの財布がますます高嶺の花となっていく中で、日本の職人さんにより丁寧に仕上げられたプロダクトがこの価格で手に入るのもうれしい。




ワードローブのほとんどのアイテムがネイビーの“ネイビー男子”。愛犬家、コーヒーより紅茶派。コラボじゃない “素のユニクロ”を研究する「世界一詳しいユニクロ・スタンダード学」を連載中。
この財布とともにエディの一時代を過ごした
CÉLINE|ウォレット

そういえばこの財布、いつから使っているんだっけ……?と思って記憶を掘り返していたら、2018年だったことを思い出した。なぜそんなことを覚えているのかというと、エディ・スリマンがセリーヌのクリエイティブ・ディレクターに就任した年に購入したものだったから。それまでの柔らかでコンサバティブなイメージから、エディ節の効いた、どこかエッジィなデザインに全てが一新され、当時私が所属していた女性誌編集部周りもざわついた。が、個人的にはこの甘すぎない洗練された新しいセリーヌの空気感がとても気に入って、ちょうど新調を考えていた財布を購入。小さくロゴが入っているだけのスッキリとしたビジュアルと、個人的に大好物のダークグリーンの色味に、店舗に入って1分経たずに即決した覚えがある。
気づけば昨年10月にエディが同ブランドを退任するまで、この財布と7年間過ごしていた。キャッシュレスが主流になるなか財布の出番が減ってきて、ちょっと小さいものに買い替えようかなとも思っていたが、エディが去った今となると、もう少しだけ日々の相棒として働いてもらいたい気持ちになった。




ビューティー担当。意外と(⁉)細かいおじさんたちの願望を満たす美容ネタを日々探求。犬と猫と暮らしており、ストレスの99.9%を彼らが癒してくれるため、基本的に機嫌がいい。圧倒的に犬派だったが、愛猫のおかげで猫の沼にも沈むことに。趣味はディープな街で酒を飲むこと。
キャッシュレスに負けず、作り続けて欲しい
Wallet COMME des GARCONS|ウォレット

財布はWallet COMME des GARCONS一筋。二年に一度くらいのペースで買い替えていて、こちらは五代目。空前のミニウォレットブームが到来した際も他のブランドに乗り換えることはせず、この財布を貫き通してきた。
自分の場合、現金オンリー系の飲食店に行くことも多いので、常にある程度現金を持ち歩いていたい。また、歯医者や眼科の診察券から大好きな東京堂書店のポイントカード、シネマヴェーラや下高井戸シネマの会員カードまで、いろいろ持ち歩く必要がある。だから、クレジットカードだけしか入らない財布で生活をしている人を見ると信じられない。そもそも自分は、バッグにもいろいろな資料を出力して入れておかないと不安になってしまう…。時代錯誤だとはある程度理解しているのだが、そんな性格なのでこれ以上小さいサイズにすることは絶対にムリ。かといって、パンツのポケットからはみ出すような長財布もイヤ。そんな自分に寄り添ってくれるのがこいつなんです(あと、ジップできちんと閉められる安心感も重要!)。
ちなみに10年以上この財布を使っているけど、どんなに酔っぱらっても落としたことも盗まれたこともなく、験担ぎ的な意味でも他の選択肢は考えられない。ギャルソンには一生この財布を作り続けて欲しいと思っています。




カルチャー・食担当。トレードマークは、ボリューミーなパーマ(入稿・校了時、1.5倍増)。一年中ほぼシャツ、冬だけニットもあり。年始に琺瑯鍋とフライパンを新調したので、きちんと自炊ができるようになりたい。
Movie&Photos:Mitsuo Kijima
Stylist:RUI