使ってみて驚いた

コロナウイルスが流行りお店で試着もできなかった時、「自分に合う服を手に入れるには自作するしかない!!!」という偏りまくった結論に至った。独学で洋裁を学び、一時期ワードローブは自作の服のみに。ミシンを踏んでいる時間は至福の時。部屋はこれから縫いたい生地の山。しかし慌ただしい日常が戻り、最近は洋裁から遠ざかっていた。
UOMO4月号の「読むファッションスナップ100問100答」の原稿を読んでいるとき、あまりにバランスよくスラックスをはきこなしている方がいた。見出しを読むと「自分で理想のスラックス作っちゃいました」。そうだった!!! やっぱり自分に合う服は自作しないと!!! いてもたってもいられず休日に日暮里繊維街に向かい、3本分のスラックス生地を購入。その勢いでこのカーブ定規も買った。使ってみて驚いた。縫い代のパターンがあまりに簡単にキレイに引ける。今までは方眼定規を目分量で使っていたが、雲泥の差。道具って大事すぎる…。縫い代がキレイだと履き心地も当然いい。
服を自作したところで、もちろん既製品のようにはいかない。仮縫いを繰り返しても思ってたのと違うことなど日常茶飯事。でも洋裁をするようになって、既製品の服のパターンの緻密さ、丁寧な仕事ぶり、相対的な価格の安さを思い知った。服を裏返して見て、その仕立てに感動できるようになったのは、自分で作ってみたからこそなのかもしれない。



世界を旅することを愛し、3人の息子たちとともに、これまでに19カ国を訪問。メキシコ、トルコ、モロッコが特にお気に入り。海外の旅行先では必ず料理教室に参加し、帰国後は各国の料理を自宅で再現している。旅好きながらもインドア派で、家に籠もって洋裁やDIYをするのも大好き。
Movie:Mitsuo Kijima
Stylist:RUI