恒例企画「エディター私物」より、香水をフィーチャー。UOMO編集部員が愛用するオススメアイテムを紹介する。
この香水をつけてバスク地方に行きたい
BALENCIAGA|パルファム「GETARIA」
スペインには行ったことがない。仕事の出張でパリやミラノには出向くものの、イベリア半島自体は未踏の地。20年近く前に「世界一ご飯が美味しい街」としてスペインはバスク地方、サンセバスチャンの特集を作ったことがあるが、そのときもライターさんを現地派遣し、自分は編集部で写真と原稿を読むだけだった。なんだ、このピンチョスとかタパスとかつまんで飲み歩きまくる連中は… うらやましい! そのときからサンセバスチャンはいつか訪れたい憧れの街だ。夢は果たせぬままだが、気づけば昨年のUOMO本誌の取材では松下洸平さんと担当の中野がサンセバスチャンに行っていた。うらやましい!
で、バレンシアガのフレグランスである。昨年11月に一挙10種類が発された。代表作である「LE DIX」を筆頭にどれも魅力的な香り。全部試してみたが、一番好みなのがこの「ゲタリア」だった。爽やかな汐の香りにレモンのフレーバーが交じる。塩気と柑橘のバランスがちょっと瀬戸内っぽくもあってノスタルジックな気持ちになる。ゲタリアは創業デザイナー、クリストバル・バレンシアガの故郷である港町で、ここがサンセバスチャンの隣にあるってことも知っていた。ゲタリアもきっとご飯が美味しいところに違いない。
ワードローブは、アウトドアやミリタリーものから唐突なハイブランドまで混ぜたもん勝ち。恒例「試着フェス®」発案者だが、ショップに行く暇を惜しみ、試着ゼロ状態で衝動的に通販しがち。好きなモノは、深夜の飲酒からの寝落ち。MT車の運転。スノーボードとキーボード。
香水つけない男子でも欲しくなる
LE LABO|オードパルファム「THÉ NOIR 29」
日常的に香水をつける習慣がないのですが、好きな香りというのはあって。取材や「男の美容フェス」でいろいろ試させてもらって気づいたのは自分はお茶系の香りが好きだということ。飲み物もコーヒーより紅茶や緑茶派なので、そのせいかもしれません。
なかでもお気に入りがLE LABOの「THÉ NOIR 29」。あまりマスキュリンな香りが好みでない自分にとってはブラックティーの爽やかさとほのかな甘さも感じられるこの香りがちょうどいい。そして最後に購入へと背中を押されたのが、ヴィンテージ調の携帯用メタルケース「トラベル チューブ ケース」の存在。
このケース、かっこいい、欲しい、持ち歩きたい! という一心で、「THÉ NOIR 29」のトラベルチューブ(10mlの持ち歩き用オードパルファム)とケースをセット買いしました。毎日香水をつけたりしないまでも、ちょっとした出先での気分転換(原稿や企画に煮詰まった時とかね)に、これを機会に香りを活用してみようと思ってます。
ワードローブのほとんどのアイテムがネイビーの“ネイビー男子”。愛犬家、コーヒーより紅茶派。コラボじゃない “素のユニクロ”を研究する「世界一詳しいユニクロ・スタンダード学」を連載中。
元気が出る香りのレイヤード
THREE|オードトワレ「00 WRITTEN IN STONE」&「04 SPIRIT OF EDEN」
THREEのオードトワレ・エッセンシャルセンツが素晴らしいのは、過剰さがなく、どんなシチュエーションでつけるのにもハマるところ。香りの原料は100%の天然精油のみなので、食事の予定がある時にも邪魔にならないし、寝る前など完全に自分が癒されるためだけに使うのにもぴったりだ。集中したい時や気分転換したい時などに使うことも増え、香りとの付き合い方がエッセンシャルセンツを知ってから広がった。さらに重ね付けが自由なのも楽しい。私はクリアでニュートラルな「00 WRITTEN IN STONE」とスパイシーでスモーキーな「04 SPIRIT OF EDEN」を重ねるのが好き。元気が出る。
このオードトワレがお披露目された時の発表会で、これらすべてに使用されている熊本県南阿蘇のTHREE ハーブガーデンで育てられているゼラニウムの苗をいただいた。せっかくなので自宅で鉢に植えてみたらものすごい勢いで成長し、今では両腕で抱えるほどに。こんな生命力あふれるゼラニウムでできているから、元気になれる香りなのも当然だなーと納得した。
世界を旅することを愛し、3人の息子たちとともに、これまでに19カ国を訪問。メキシコ、トルコ、モロッコが特にお気に入り。海外の旅行先では必ず料理教室に参加し、帰国後は各国の料理を自宅で再現している。旅好きながらもインドア派で、家に籠もって洋裁やDIYをするのも大好き。
香りのチェンジはほんの少し勇気が必要
Santa Maria Novella|オーデコロン「TABACCO TOSCANO」
しばらく、サンタ・マリア・ノヴェッラ以外のフレグランスを使っていません。「ポプリ」を長年愛用してきたのですが、たまに香りが被ることがあったので(これが結構気まずい)、半年前に新しい香りに挑戦してみることに。甘すぎても違うし、柑橘系でもないよな……などといろいろ悩みながら、「トバッコ トスカーノ」を選びました。フレグランスは店頭でつけたときはよくても、長時間つけていると違ったりすることもあるので、難しい買い物のひとつだと思うのですが、このスモーキーなバニラの香りは正解。
久しぶりに香りを変えて思ったのは、初めてつけて外出するときにちょっと勇気がいる。髪型を変えたり、メガネをかけて人前にでるときのような「イメチェン」的緊張感。まわりはそんなに気にしていないこともわかっているのですが、変えたことを指摘されると恥ずかしい。なので、しばらくはこの「トバッコ トスカーノ」から変えないつもりです。
カルチャー・食担当。トレードマークは、ボリューミーなパーマ(入稿・校了時、1.5倍増)。一年中ほぼシャツ、冬だけニットもあり。年始に琺瑯鍋とフライパンを新調したので、きちんと自炊ができるようになりたい。
香りを使い分ける面白さを知った
PERFUMER H|オードパルファム「INK」
この2年程で香水の特集を一部担当することになり、色々なブランドの香りを試すように。ただ僕はダメなことに、香りをすぐに忘れてしまう。そのせいか、撮影時に借りた香水の中から一番気に入ったものを選ぶことはできても、後日わざわざ買いに行こうという気にもならず…。香水は何種類かを使い分けたほうが良いと聞きながらも、結局長年愛用する1つの香水を使っていました。
ある日、新宿伊勢丹のルメールへ財布を買いに行った際、同フロアにパフューマー エイチが隣接していることを発見。以前リースした際にデザインと香りの印象が良く(当然ながらどの香りかは忘れていましたが)、ブランドを覚えていました。財布も新調したことだし、身にまとう香りも新しくしたいと思い、立ち寄ることに。店舗に並ぶものを一から試し、「インク」を選びました。ベチバーとシダーウッドの重厚感のある香りなのですが、エレミとローズがアクセントとなり少し軽やかな印象も。初めてまとうウッディノートでとても気に入っています。特にこの乾燥した季節、コートを着るときには、温かみがありつつ凛とした香りはよく合います。
逆に言うとカジュアルな服装が多い夏には少し重く感じる。気づけばこの夏、別ブランドで、より軽やかなヒノキの香り、みずみずしいグレープフルーツの香りの2本の香水を新調していました。毎日その日の気分に合わせて、香りを選ぶ生活になっていたというわけです。
2023年入社の編集部最年少。本誌では『プロゴルファー!HIKARU』としてゴルフ連載を担当。ときたまデザインの効いたアイテムを着ると、先輩達にツッコまれがち。真夏生まれだが夏の暑さにも冬の寒さにも弱い。趣味はツーリングと音楽フェス。
Movie&Photos:Mitsuo Kijima
Stylist:RUI