JIL SANDER|Moon

美しい佇まいのレトロスニーカーが新定番に
「ジル サンダーの2024年秋冬の新作として登場した『ムーン』というスニーカーです。新定番として継続的に展開されています。発売されたことは知ってはいたものの、銀座の旗艦店のオープニングで初めて実物を見て『きれいだな』と見とれました。イギリスの彫刻家、レイチェル・ホワイトリードの作品の上に並べたディスプレイも相まって美しく映りました。
いっときのダッドシューズ的なトレンドが一段落して、ハイブランドのスニーカーは今ローテクにシフトしています。テクノロジーで競争してなくていいからこそ、シルエットの美しさや素材の使い方でハイブランドならではの個性が打ち出せるようになって、美しいレトロスニーカーが増えているのは喜ばしいこと。

レトロランニングシューズをベースにしていると思うのですが、ヌメり感のある上質なスエードやサテン調のナイロンのコンビネーションはすごくきれいだし、イタリア製ならではのデザインにも特徴があります。いい意味でレザーシューズのような重厚感があって、大人にふさわしい一足になっています」(小澤)

ラウンドトゥの甲部分のスエードのトリムがムーン型になっているのがアイコニックなシューズ。シュータンのレザーパッチにロゴはなく、ヒールにJIL SANDERのデボスロゴが控えめにあるだけのクリーンなデザイン。写真のヴェイパー(オフホワイト系カラー)のほかスモーク(グレー系)、ブラックの展開も。
ジルサンダージャパン
TEL: 0120-998-519

エディター
小澤匡行
「足元ばかり見ていては欲しい靴は見えてこない」が信条。近著に『1995年のエア マックス』(中央公論新書)。スニーカーサイズは28.5㎝。