2025.12.24
最終更新日:2025.12.24

【差がつく大人の白スニーカー7選】コンバース「ジャックパーセル」、アディダス「スタンスミス」... エディター厳選2025年モデル総まとめ

東京スニーカー氏ことエディターの小澤匡行さんが注目した2025年発売の「白スニーカー」を総まとめ。どのモデルも大人っぽくクリーンな印象を演出できる。

01:Reebok × NAUTICA|CLUB C 85 VINTAGE

Reebok × NAUTICA|CLUB C 85 VINTAGE
スニーカー¥22,000/リーボック×ノーティカ(フリークス ストア渋谷)
Reebok × NAUTICA|CLUB C 85 VINTAGE
Reebok × NAUTICA|CLUB C 85 VINTAGE

履きやすいゾーンに落とし込んだマリン感が新鮮

「この連載でも何度紹介したかわらかないリーボックのクラブシーから、ノーティカとのコラボが出ました。サイドのボックスロゴがリーボックフォントのNAUTICAになっていたり、シューレースもパラコード風の丸紐と、ディテールをいじっています。ノーティカは1983年にニューヨークで設立されたファッションブランドで、1990年代にはヒップホップの文脈で愛されていました。

当時高校生だった僕でもギリギリ買える価格帯だったから、並行輸入屋で探してティンバーランドのブーツなんかと合わせていました。ポロ スポーツやトミー ヒルフィガーといったブランドがラッパー御用達だった時代で、ノーティカはマリンテイストを打ち出していましたが、同じように“ストリート”のど真ん中のカテゴリーとしてとらえられていた記憶があります。

ベーシックなクラブシーは、アディダスのスタンスミス、ナイキのエア フォース 1と同じような無味無臭な感じがいいと思っています。でも最近は、履くとなんだか落ち着きすぎて、逆に落ち着かないんです。今回のノーティカコラボを見て、意外にポイントがあるほうが取り入れやすいのではないか? と感じるようになりました。

落とし込み方にセンスが出るクラブシーですが、ギザギザのステッチや白とネイビーの配色など、本来のノーティカらしいマリン感を履きやすいゾーンに落とし込んでくれています。実は大人向きだと思っています」(小澤)

02:JIL SANDER|Moon

JIL SANDER|Moon
スニーカー¥148,500/ジル サンダー(ジルサンダージャパン)
JIL SANDER|Moon
JIL SANDER|Moon

美しい佇まいのレトロスニーカーが新定番に

「ジル サンダーの2024年秋冬の新作として登場した『ムーン』というスニーカーです。新定番として継続的に展開されています。発売されたことは知ってはいたものの、銀座の旗艦店のオープニングで初めて実物を見て『きれいだな』と見とれました。イギリスの彫刻家、レイチェル・ホワイトリードの作品の上に並べたディスプレイも相まって美しく映りました。

いっときのダッドシューズ的なトレンドが一段落して、ハイブランドのスニーカーは今ローテクにシフトしています。テクノロジーで競争してなくていいからこそ、シルエットの美しさや素材の使い方でハイブランドならではの個性が打ち出せるようになって、美しいレトロスニーカーが増えているのは喜ばしいこと。

レトロランニングシューズをベースにしていると思うのですが、ヌメり感のある上質なスエードやサテン調のナイロンのコンビネーションはすごくきれいだし、イタリア製ならではのデザインにも特徴があります。いい意味でレザーシューズのような重厚感があって、大人にふさわしい一足になっています」(小澤)

03:Reebok|CLUB C REVENGE

Reebok|CLUB C REVENGE
スニーカー¥13,200/リーボック
Reebok|CLUB C REVENGE
Reebok|CLUB C REVENGE

ホワイトだからこそわかるデザイン性の高さ

「大好きなクラブシーの新作です。サイドストライプがややクリームがかった色で、ヒール部分にグレージュのスエードがあしらわれていますが、サイドボックスのロゴは白です。このアイデンティティを薄めていくクリエーションは、UOMO読者にとってすごくいいんじゃないかなと思いました。

クラブシーはやわらかいガーメントレザーを使用しているので足によくなじみ、パイルのライニングも心地よくて気に入っています。シンプルなイメージがあったけれど、こうして真っ白になると、それなりにデザインされているのがわかって、僕が好きだったクラブシーの本質が見えてきました。丸みのあるシェイプや中厚のソール、トゥ部分のパンチング… 僕はクラブシーの80年代っぽいところが今も好きです。

スニーカーは履くけれどカルチャー的な匂いを出したくない、あるいはカルチャーの側面は必要ないという人であればあるほど、このクラブシーはいいモデルなのだと思います」(小澤)

04:PUMA|PALERMO PREMIUM

PUMA|PALERMO PREMIUM
スニーカー¥14,850/プーマ(プーマ お客様サービス)
PUMA|PALERMO PREMIUM
PUMA|PALERMO PREMIUM

大人が履けるフラップ付きテラススニーカー

「最近のプーマは韓国のアーティストやブランドとのつながりを大切にしていて、若いターゲットに対していいアプローチをしています。でも僕にとっては、どこか大人っぽさやファッション感があるブランド。いつも“ローテクでカルチャーがあるのに何となく大人っぽい”、そんな視点でスニーカーを探しているので、このパレルモ プレミアムは響きました。

今のサッカーカルチャーのトレンドでフックアップされたパレルモは、1981~1982年の短期間しか生産されていなかったモデルだと知りました。天然のシボ革と合皮を組み合わせ、ヌメっとした質感に仕上げています。オリジナルに忠実だからいいわけではなく、クラシックなプーマの魅力をうまく残しつつモダンにアップデートされているのが出色。

オリジナルのパレルモにはフラップがありませんが、パレルモ プレミアムは取り外しできるフラップが付いています。折り返したシュータンは旬のディテールであり、UOMO世代が好きだったであろう、2000年頃のジルサンダー×プーマのコラボモデルを思い出させてくれて、大人が取り入れるのにもパレルモ プレミアムはおすすめです」(小澤)

05:adidas Originals|CLOT STAN SMITH BY EDISON CHEN

adidas Originals|CLOT STAN SMITH BY EDISON CHEN
スニーカー¥23,100/アディダス オリジナルス(アトモス カスタマー)
adidas Originals|CLOT STAN SMITH BY EDISON CHEN
adidas Originals|CLOT STAN SMITH BY EDISON CHEN

夏にうれしい「スタンスミス」のエスパドリーユ

「スタンスミス Decon(ディコン)という踵が踏めるソフトレザーのモデルが去年発売されて、業界ではちょっとした話題になりました。知り合いのヴィンテージスニーカー店でもスタンスミス人気が上がっていると聞いて、個人的にも気になっていたところ、クロットとのコラボでエスパドリーユソールが登場。面白いなと思いました。

僕はこう見えて、サンダルやエスパドリーユを履くことも多く、革靴ブランドも定期的にチェックしています。去年はジェイエムウエストンのレザーのエスパドリーユを買って愛用していました。踵を踏んでスリッパのように履くこともできて、いい感じの夏の足元がつくれていたので、それをスタンスミスでもできるのかとうれしくなった。しかもアウトソールにはラバーが貼られているから、断然履きやすい。

スタンスミスやスーパースターは、こういう感じの変形モデルがときどき出てきます。後から『アレ、よかったよね』となることも多いから、世の中が盛り上がる前に自分の意志に従って買っておくのが得策では? という気がしています」(小澤)

06:Jordan|AIR JORDAN 5 RETRO OG “GRAPE“

Jordan|AIR JORDAN 5 RETRO OG “GRAPE“
スニーカー¥32,340/ジョーダン(アトモス カスタマー)
Jordan|AIR JORDAN 5 RETRO OG “GRAPE“
Jordan|AIR JORDAN 5 RETRO OG “GRAPE“

オリジナルに忠実な「グレープ」の復刻モデル

「エア ジョーダン 5は1990年に登場しました。日本でエア ジョーダンの評価を上げたモデルとして、また『スラムダンク』で流川が履いていたバッシュとしても人気です。今回復刻された『グレープ』(パープルとグリーンのコンビ)は、90年代初期にナイキがランニングシューズやほかのバッシュにも採用していたカラーウェイで、個人的にはエア ジョーダン 1のシカゴカラー(ブルズのチームカラーの白・赤・黒の配色)と同じくらいエア ジョーダン 5、イコール『グレープ』というイメージもあります。

5は2006年、2013年と過去に何回か復刻されていますが、ヒールに発売当時と同じNIKE AIRの文字が入るのは『グレープ』としては今回が初めて。というのもジョーダンブランドが設立されてからは、エア ジョーダンの復刻モデルにもNIKEの文字をなかなか使わなくなったので、今回の復刻はヘッズにとってかなり喜ばしいニュースだと思います。

UOMO読者はエア ジョーダン 1が好きな人が多いと思います。もちろん僕もそのひとり。でも今回紹介する5のように青春の過程にあったエア ジョーダンを買わずにはいられません。1は何にでも合う無敵感がありますが、5はどうやって今の自分のファッションに取り入れるかを考えるのが楽しい。今なら落ち感のいいゆるいパンツにタメをつくりたいときには、ボリュームのある5を合わせたいかな」(小澤)

07:CONVERSE|JACK PURCELL 1935

CONVERSE|JACK PURCELL 1935
スニーカー¥16,500/コンバース(コンバースインフォメーションセンター)
CONVERSE|JACK PURCELL 1935
CONVERSE|JACK PURCELL 1935

90周年を迎え原点に立ち返った新生モデル

「1935年に誕生した『ジャックパーセル』が今年で90周年を迎えました。それに伴って原点に立ち返りながら、レガシーを大切にするコンセプトのもと新作が発売されることになりました。もともと『ジャックパーセル』は、高級感があって履き心地のよさに定評があったモデルです。今回はその原点でもある1970年代のモデルをベースに、新たに開発したアナトミカルラスト(足のフィット感を追求した木型)を採用して、モデル名も新たに『ジャックパーセル 1935』となって登場します。

もともと『ジャックパーセル』は年代や生産国によって微妙に木型が違うのですが、今回は木型も美しく、土踏まずのアーチをサポートするファイバーシャンクを取り入れるなど革靴っぽい感覚もあり、履き心地がすごくよくなりました。アッパーはキャンバス素材ながらライニングはレザーで、昔ながらの高級感のあるつくりになっている点もすごくいいなと思います。サンプルの時点から見せていただいていたから、完成するのが楽しみでした。

トウガードの長さを内外で変え、カーブ具合もとても美しく、相当力を入れてつくったことがわかります。僕にとって『ジャックパーセル』は制服の足元であり、90年代の裏原宿カルチャーの象徴でもある。いわゆるグランジの文脈で履いたことはありません。大人になった今、新たな気持ちで『ジャックパーセル 1935』を履いてみたいと思っています」(小澤)

小澤匡行プロフィール画像
エディター
小澤匡行

「足元ばかり見ていては欲しい靴は見えてこない」が信条。近著に『1995年のエア マックス』(中央公論新書)。スニーカーサイズは28.5㎝。

フリークス ストア渋谷  TEL: 03-6415-7728
ジルサンダージャパン TEL: 0120-998-519
リーボック
プーマ お客様サービス TEL:0120-125-150
アトモス カスタマー TEL: 050-1720-8813
コンバースインフォメーションセンター TEL: 0120-819-217

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