東京スニーカー氏ことエディターの小澤匡行さんが注目した2025年発売の「ネイビースニーカー」を総まとめ。品良く見えて汎用性も抜群のカラーで周りと差をつけよう。
01:Salomon|XT-6 SHADOW
ジャカードメッシュのやわらかいサロモン
「サロモンと言えばプロテクト感という印象がありますが、最近、やわらかさを感じるサロモンが気になっています。このXT-6 シャドウもそんなモデルのひとつ。アッパーにジャカードメッシュを使っているので、見た目だけでなく履き心地も軽く、マッドコンタグリップソールのハードさを中和しています。
やわらかい素材に対して半透明フィルムでブルーや、ソールとの際やセンターテープにグラデーションでオリーブグリーンをきかせたカラーリングもモダンです。みんなが好きなソリッドなオールブラックとはまた違う新鮮さがあります。
セレクトショップではゴープコア系のカジュアルではなく、クリーンなシャツやスラックスのスタイリングにこのXT-6 シャドウを提案していたり、今までとは違う文脈で活躍するスニーカーになっているようです。トレンドだからと、無理して堅いサロモンを履いていた人も多いと思いますが、もっと気軽に履けるようになりました」(小澤)
02:adidas Originals|ADISTAR HRMY
2000年代の空気感を纏うモダンな新作
「2000年代のランニングシューズを現代的に再構築したスニーカーがファッションシーンに浸透しています。このアディスター Hrmy(ハーモニー)もそんな流れから生まれた新作なんですが、日本的なトレンドとは違う文脈を感じています。90年代後半のヨーロッパの写真集に出てきそうな、普通の若者が履いていそうないなたさもあって気になりました。
アディスターシリーズは昨年、アディスタークッションが復刻されて、懐かしいなと何足か試していたところ。若い世代は上手に履きこなせるのでしょうが、僕にはちょっとリアルすぎて難易度が高かった。その点、アディスター Hrmyは現代的な要素もミックスされているし、6月10日に発売された新色のネイビーは2000年代感もありつつ取り入れやすい、いいバランスになっています。
サイドのツメのようなTPU素材の補強は、90年代後半のスニーカーに見られたテクノロジー。そのアッパーに厚みのある最新のソールを付けてバランスを整えています。軽量で履きやすいシューズに仕上がっている点も好印象です」(小澤)
03:Last Resort AB|CM002-LO
スケーター仕様ながら品のいいスニーカーの新色
「毎回楽しみにしているラストリゾートエービーの新色が5月下旬に発売になりました。最近はモックトゥシューズやローファーなど革靴っぽいスケートシューズを楽しんでいましたが、今回ネイビーがドロップされたCM002-LO(シーエムゼロゼロツー ロー)は昨年末に発売されたスポーティなモデル。個人的に僕が好きな80年代のコートシューズやバッシュのムードを感じていて気になっていたところに、ネイビーが出たのでこれは欲しいと思いました。
ナイロンメッシュとレザー、スエードのコンビネーションアッパーには、ミリタリーの要素を強く感じます。トゥやサイドなどトリックをするときに使う部分が二重に補強されていたり、カップソールのフィット感も高まって、それまでの定番モデルよりも機動力が上がったそうです。僕はスケートボードをしませんが、スケートシューズとしての実用的な部分もしっかりしていて、それなのにとても品がいい。つくっている人たちが、根っから品がいいんでしょうね。
仕事でラストリゾートエービーのアートディレクター、サミ・トルッピ(Sami Tolppi)に会うために近々スウェーデンのストックホルムまで行くんですが、そのときにはこのスニーカーを履いていきたいなと思っています」(小澤)
04:CONVERSE|ALL STAR AGED WAXEDLEATHER HI
ミッドナイトブルーの色みに惹かれる新作オールスター
「このオールスターは何がいいかといいますと、ミッドナイトブルーというカラーです。黒に見えますが、実は黒じゃないんです。若い頃、ドレス業界の諸先輩方から『一番フォーマルでクラシックなスーツはミッドナイトブルー(あるいはミッドナイトネイビー)だ』と教えられました。つまり黒に限りなく近いダークネイビーです。
当時はまだ黒いスーツをビジネスシーンで着ることはご法度でしたので、ミッドナイトブルーであれば冠婚葬祭にも行けるし、ビジネスでも風格が出せると。そういう経緯もあってミッドナイトブルーという言葉がとても好きになりました。それからというもの僕は、ミッドナイトブルーのスーツばかり買っていました。
このコンバースはエイジド ワックスドレザーの風合いもすごくいいし、6mm幅のコットンシューレースの細さはきれいめな服装にもヴィンテージっぽい雰囲気で合わせやすそうです。トゥスプリング(靴を水平な床上に置いたときの、爪先部先端の床面からの反り)が少し低めに設定されていたり、ハトメに光沢があったりと微細な改良も随所に施されています。とてもきれいでありながら、レトロなムードを携えているのが秀逸です」(小澤)
「足元ばかり見ていては欲しい靴は見えてこない」が信条。近著に『1995年のエア マックス』(中央公論新書)。スニーカーサイズは28.5㎝。
サロモン コールセンター TEL:050-1720-4849
アディダス コールセンター TEL:03-6732-5461
サンプルデリカ info@sampledelica.com
コンバースインフォメーション











