愛犬と暮らす人物に焦点を当てる連載。UOMO世代のみならず、世間の憧れを集める男の日々の創作や生活に寄り添う、小さな家族との時間を語ってもらう。
第四回|曽我部恵一とこはる
かわいすぎる柴犬は
家族の素顔を映し出す
曽我部恵一さんと愛犬のこはる(12歳)の出会いは、12年前のとあるライヴの日。父のパフォーマンスを見に来ていた子どもたちが、街のペットショップで偶然見かけ「見てほしい」と店に連れて行かれたことが飼うきっかけに。
「当時はシングルファーザーになったばかりで、みんなの寂しい気持ちを補ってくれたら…くらいに考えていて。実際はそれ以上に、こはるを介してコミュニケーションが保たれて家族が一つになった。家族になったきっかけは子どもたちだけど、僕にとっても大事な家族であり癒やし。家のデスクで曲の録音やミックスをしていると、足にくっついて寝てるんです。椅子が動かせないから、もう仕事するしかなくて、いつの間にか作業がはかどってる(笑)」
いるだけで家族に幸せを運ぶ愛らしいこはるは、同時に家族の素の姿を引き出し、映す鏡にもなっているよう。
「子どもの反抗期って親にとってキツいし、子ども自身も家族に対してピリピリしていてしんどいと思うんですよね。うちの子の場合は、朝学校に行くまでの少しの時間でも僕に対してかなり冷たかった(笑)。一方で、こはるには優しく振る舞い大きな愛情を注いでる。その姿を見たら『僕の子どもの本当の姿ってこっちだよな。だって昔からずっと変わってないじゃん』って。こはるのおかげで、わが子の成長を見守る親としてすごく安心できたんです」
曽我部恵一
シンガーソングライター。サニーデイ・サービスのボーカル・ギター・ソロ等で活動中。楽曲提供や本の出版など活躍は多岐にわたる。サニーデイ・サービス「サマービート」が好評発売中。