髙橋英二郎さん EIJIRO TAKAHASHI
47歳/グラフィックデザイナー
神奈川県川崎市 160㎡ 夫婦+子ども2人+猫
1972年東京都生まれ。2019年よりフリーのグラフィックデザイナーとして独立。25年来の付き合いになる妻は、食やインテリアのスタイリストとして活躍する中里真理子さん。

夫婦の好みが共存する風通しとセンスのいい空間

約30畳のリビングダイニングは、ホウビカンジュなどのダイナミックな植物がいいアクセントに。広いテラスの向こうに広がる街の景色や光を感じたくて、あえてカーテンはつけていないそう。

マンションの北側に位置し窓から見える緑も美しい、倉庫を兼ねた仕事部屋。中学時代から集めているTシャツやレコード、自身でカスタマイズしたBMXなど、趣味のものが満載。


 丘の上に建ち、敷地内には植物が生い茂る瀟洒なヴィンテージマンション。外国人向けのような贅沢な設計、端正な造作など、竣工した約30年前の要素があるがまま残っていた4LDKのこの物件は、「僕らが好きな建築家が手がけた住宅に絞って探していたところ、友人が見つけてくれて。2年前に購入しました」。
 広々とした空間には、髙橋さんと真理子さん、二人の趣味がそこかしこにあふれ、心地よく共存している。中でも髙橋さんは筋金入りの’90年代ストリートカルチャー好き。リビングには、パスヘッドのポスターやレコード、ジョン・ギブソンのスケートボードスツールを飾り、“倉庫”と呼ぶ仕事場には、古着のTシャツや海外で見つけたスニーカーなどを大量保管している。
 「中学時代から好きなものが全然変わらないから、いつまでも捨てられなくて(笑)。妻は、『私は絶対買わないけれど、自分にはないセンスがあって、それがミックスされているのは面白いんじゃない!?』と言ってくれるので、感謝していますね」
 髙橋さんが32歳のとき、突然、「サンフランシスコに住みたい」と思い立ち、二人で3年ほど暮らした。そこで得た精神は、今に生きていると言う。
 「日本では、インテリアでもマニュアルどおりに整える風潮がある。だけど大事なのは型に沿って飾りたてることではなく“何が好きで、どこに心地よさを感じるか?”、自分なりのカルチャーを探ること。サンフランシスコではファッションも音楽もアートもインテリアもすべてが直結し、自分らしく生きることにつながっていたんですよね」


リビングの一角。チェストの上には植物やドライフラワーを飾り、トム・ディクソンのローテーブルをレイアウト。壁にセットされた異国情緒あふれるゴールドのフレームは、新大久保のザ・ゲトーの店内で使われていた什器をオーナーである友人から譲り受けたそう。


棚板には高校時代から履いている「VANS」のスニーカー。息子にもお揃いをプレゼント。BMXは、髙橋さん自らカスタマイズしたもの。


20歳の頃に買ったジョン・ギブソンのスケートボードスツールにはステッカーを貼って。床にはインドで購入した巨大なラグを敷いている。


アメリカで購入したミシン台にはレコードプレーヤーをレイアウト。武骨さと繊細さを兼ねたワークステッドのライトが絶妙に馴染む。


写真家の友人からいただいたというパスヘッドのポスター。リビングの壁には、同アーティストの作品がほかにも2枚飾られている。


軽く200枚を超える髙橋さんの一軍Tシャツコレクション。’90年代のヒップホップやパンク、スケート、ロックT…レアものも多数。


犬並みに人懐こい猫のティブ!


Photos:Ayumi Yamamoto
Composition&Text:Yukino Hirosawa