フォード エコノライン E-150_1987年式_正面

15:

フォード エコノライン E-150
(1987年式)

山口慎也さん
(mountain mountain factory 代表/M16 CEO)

キャンプとの相性もいいフルサイズバンの代表格

アメリカで圧倒的なシェアを誇るフルサイズバンといえば、フォードのエコノラインだ。1961年にフォード・ファルコンエコノラインとしてデビューし、その後、エコノライン、E150とモデルチェンジし、53年目となる2014年、その長い歴史に終止符が打たれた。


フォード エコノライン E-150_1987年式_全長535cm

車体の全長は535cm。ルーフキャリアには、山口さんの趣味のひとつであるカヌーを余裕で載せることができる。


そんな、エコノラインのE-150(1987年式)のキャンパーカスタム仕様でアウトドアを満喫しているのが、名古屋のアウトドアセレクトショップ「マウンテン マウンテン ファクトリー」の店主であり、人気のガレージブランドを集めたショップ「M16」を主宰する山口慎也さん。キャンプブームを牽引するトレンドリーダー的存在だ。

「バンとキャンプを組み合わせたアウトドア提案を模索していた2019年、カスタムベースの車両を探しているときに出会ったのがこのエコノラインでした。たまたま友人がアメリカから仕入れていて、ひと目惚れ。すぐに購入を申し出ました」


フォード エコノライン E-150_1987年式_カーサイドタープ

キャンプのときはカーサイドタープを張って日陰を作り、焚き火や飲食を楽しむ。


すでにキャンパー仕様として仕上がっていたこともあり、山口さんがカスタムを施したのは、壁面収納とベッドまわりのみ。屋根には特大のソーラーパネルが仕込まれているため「電源の供給体制もばっちり」と話す。


フォード エコノライン E-150_1987年式_車中泊仕様

車中泊仕様にカスタムされた車内は生活空間としても快適。


「内装がとくにお気に入りです。後部座席を取り外して作ったベッドはキングサイズで、自宅と変わらない寝心地。そしてベッドの下には大型のサブバッテリーを搭載しているので、真冬でも電気敷毛布が使えて十分に暖まることができます」


フォード エコノライン E-150_1987年式_広い車内

自転車が一台すっぽり収納できる広い車内。「何でも積めるので、年中通して遊べるクルマです」


日本のミニバンと比べるとかなり大ぶりだが、「日常生活で使っていてもすぐに慣れますよ」とのこと。実際、山口さんは日常の移動でもE-150に乗っている。

「唯一の欠点は二輪駆動ということですね。未舗装の登り坂などはスタックしやすいので運転には気を遣っています。また古いクルマですから、走行中に突然止まったり、オイルが漏れたり、エアコンが壊れたりといったひと通りのトラブルは経験しました。でも、古い日本車にくらべてアメ車はパーツが豊富なので、部品で困ったことはありません。頼りになる凄利きのクルマ屋さんがいるので、不安はないですね」


フォード エコノライン E-150_1987年式_インパネ

クラシックな雰囲気のインパネ周りのデザインもお気に入りのポイント


山口さんはE-150のほかにも、シュタイア・プフのピンツガウアー(1975年式)、フォードエコノラインショートE-100(1970年式)といった、より古くレアなクルマを数台所有する。それらに比べれば、E-150の多少の故障ではびっくりすることもないそうだ。

また最近は、フォルクスワーゲン・ビートルを改造したオフロードカー「バハバグ(1962式)」を手に入れたという。「大きいクルマはもう十分なので(笑)、今は国産・外車を問わず、古いセダンやクーペ、ステーションワゴンを探しています」と、ネオクラシックなクルマへの興味は尽きることがない。

「ファッションも道具もヴィンテージが好きなので、選ぶクルマは必然的に古いものに。新しいクルマはすごく便利で運転もラクだけど、乗っているとすぐに飽きちゃう。人間もクルマも欠点があるくらいのほうが、付き合っていて楽しいんです」


フォード エコノライン E-150_1987年式_山口慎也さん

山口慎也さん/mountain mountain factory 代表、M16 CEO
アパレルのバイヤーやクルマ関連の仕事を経て、2017年にアウトドアセレクトショップ「マウンテンマウンテン ファクトリー」を名古屋市にオープン。主宰する「M16」では精力的にイベント出店を行い、毎回長蛇の列ができるほど話題を集めている。

Text: Tadayuki Matsui