2025.06.11
最終更新日:2025.06.11

【40歳からのメシ旅・宮崎編】爆食ウィークエンド48hours! -DAY1- 南国・宮崎の朝はうどんで始まる

【40歳からのメシ旅・宮崎編】爆食ウィークエンド48hours! -DAY1- 南国・宮崎の朝はうどんで始まる

地方の街を訪れ、48時間ただただ食べまくるワンパクなメシ旅。一年ぶりとなる第6弾は…「てげうめっちゃが」宮崎だ!

今回のメンバー

編集長
池田

爆食旅シリーズの生みの親。前回の神戸編に続いて今回が2度目の参加。宮崎の朝うどん文化を東京にもっていきたいと考えている。

エディター
澤田

久しぶりの爆食旅で勘が鈍りっぱなし。お腹もすぐにいっぱいになってしまう。いよいよ肉体改造に着手か。できる、俺なら!

カメラマン

爆食旅の頼れる相棒にして食いしん坊。今回も鬼のリサーチで宮崎のおいしいお店をピックアップ。グルメガイドを出してほしい。

4.13 (sun.) 10:44 in|麺処 どなん

麺処 どなん

 羽田空港からおよそ2時間のフライトを経て、やって来たのは宮崎。明るく降り注ぐ日差し、道沿いに並んだたくさんのヤシの木を見て、ああ、ここは南国なんだなと実感する。実際、宮崎は「日本のひなた」というキャッチコピーがつくほど温暖なところで、巨人軍を筆頭に長らくプロ野球の春季キャンプの開催地になっているのはその証。そんな宮崎だが、南北に広がる土地には山も海もあって、その豊かな環境から全国でも指折りの食材の宝庫ともいわれているらしい。

 およそ1年ぶりとなる今回の爆食旅。メンバーは前回と同じくカメラマンの剛、編集長の池田、俺の3名。久しぶりということで勝手を忘れて、明らかに下調べが足りていない俺は、宮崎グルメといわれても、チキン南蛮、地鶏の炭火焼き、マンゴー、肉巻きおにぎり…くらいしか思いつかない。自分でも驚くほどの浅い情報だが、まったく心配はしていない。なぜなら今回もCIA並みのリサーチ力を誇る剛がいるから。

 宮崎空港で合流すると、すかさず「うどん行きましょう」と剛が言う。聞けば、宮崎は知る人ぞ知るうどん王国で、朝食にうどんを食べる文化があり、早いところだと朝5時台から開いているお店があるのだという。朝ラーならぬ朝うどん。初っ端からフルスロットルがお約束だった爆食旅には珍しくソフトなスタートだが、年を重ね、だんだんと胃腸の衰えを感じるようになってきた俺たちにはちょうどいいウォーミングアップかも。

うどん
ゲソ天
鯖寿司

 空港からクルマを走らせること30分。道すがらたしかにうどん店の看板をよく見かける。お目当ての麺処どなんは、宮崎市の郊外にありながら、多くのお客さんが出入りする人気店。さて、何にしようかな。九州といえば、やっぱりごぼ天うどんかな。追加でゲソ天もつけちゃおう。おっ、鯖寿司もあるじゃん。宮崎うどんははじめましてだったが、博多うどんに代表される九州うどんの流れをくんでか、麺はやわらか。昆布といりこのシンプルなダシはやや甘味があり、サクサクに揚がったごぼ天との組み合わせもいい。これはたしかに朝からいけちゃうわ。だって、やさしいもん。つるりと完食。

 しばらく余韻に浸っていると、注文カウンターのほうから「たまか」という耳慣れない言葉が聞こえてきた。何それ? 何かの隠語? お盆にのったどんぶりをこっそり横目でチェックすると、天かすに生たまごがのっているのが確認できた。すぐにスマホで調べてみたところ、「たま」とはたまごのことで、「か」とは天かすのことらしい。宮崎のうどん界隈ではメジャーなメニューなんだとか。よし、次は絶対あれにしよう。

麺処 どなん

宮崎県宮崎市大瀬町1677-3

4.13 (sun.) 11:48 in|七輪炭火焼 居心

七輪炭火焼 居心
居心地もいいのよ

 お腹はまだまだ余裕あり。宮崎に来たらやっぱり地鶏はいっとかないとね。てことで、七輪炭火焼 居心へ。きらきらと輝く青い海を眺めながらクルマを走らせ、鬼の洗濯板などがある観光スポットとして有名な青島を通り抜けたら、到着。

酒之灘屋 3

 ここは宮崎県霧島山の麓で育った霧島赤どりを使った炭火焼きが名物。早速、もも身をメインにしたAセットと、砂ずりやレバーなどが入ったミックス盛りのBセットを頼む。セットには焼き野菜、サラダ、小鉢1皿、おにぎり2個(ご飯に変更可)、赤どりのみそ汁もついてくるから、おトクだ。

霧島赤どりを使った炭火焼き
「七輪炭火焼 居心」の地鶏炭火焼き。鶏は霧島赤どりという銘柄。備長炭を使用した七輪で焼いていく。
酒之灘屋 4

 お店の人が言うには、赤どりはミディアムで食べるのがベストとのこと。焼き始めはしっかり焼いて、裏返して焼き色が少しついたらもう食べ頃。つけだれはゆず胡椒、自家製酢だれ、レモンの3種。俺の好みは自家製酢だれ。卓上にある一味唐辛子をちょっと入れると、モアベター。お肉はしっかりとした肉質なのにやわらかく、旨味が濃い。追加で生たまごをトッピングしたたまごかけご飯も絶品だった。

チキン南蛮

 さらに、宮崎グルメの代表格ともいえるチキン南蛮も忘れずにオーダー。チキンはやわらかくジューシーで、カリッとした衣がたまらない。なにより甘酢のきいたタルタルソースがめっちゃおいしい! 本場のチキン南蛮はやっぱりレベルが違う。

七輪炭火焼 居心

宮崎県宮崎市折生迫5636

4.13 (sun.) 14:56 in|拉麺男

拉麺男 看板
拉麺男

 すでにお腹は十分。だが、時刻はまだ昼の12時を過ぎたばかり。夜はホルモン焼きの予定だから、そこまでどうやってつないでいくか。市内へと戻る途中に見かけた「3106 coffee&roastery」でスペシャリティコーヒーを飲みながらリサーチしていると、拉麺男という名のラーメン店がヒットした。小学生のときにキン消しにハマった身としてはけっしてスルーできない店名。口コミを読むと、宮崎でも屈指のとんこつラーメンの人気店であることが判明。そして、何やらめっちゃクサいらしい。これは行かなきゃ! ゴー! ゴー! マッソー!

 市内中心部から少し離れたのどかな田園地帯。なのに、辺りにはとんこつ臭が漂っている。いやあ、これはキテるね。店内に入ると、ニオイは一段と強烈。残虐超人と呼ばれていた頃のラーメンマン並みに極悪だ。以前、本誌の特集で掟ポルシェさんとラーメンツアーを行った際、福岡の「駒や」と高円寺の「ラーメン健太」でクサウマとんこつの世界を知ったが、それを超えてくる獣臭。ILLなスメルにテンションがぶち上がる。

いちばん人気のこってりとんこつ
クサウマとんこつ!

 頼んだのは、いちばん人気のこってりとんこつ。まずはスープからひと口。クッセェ~。でも、うんめえ~。創業以来、常に注ぎ足して作られているというスープは超濃厚。凝縮されたとんこつの旨味と自家製ストレート麺がよく絡んで、食べ応え最高。気づくと、あっという間に食べ終えていた。スープもぐびぐび飲んじゃった。やばい、これは中毒になるやつだ…。で、驚くのが、このお店、朝6時から営業してるんだって。すごいよ、拉麺男。

拉麺男

宮崎県宮崎市村角町坪平1221-1

4.13 (sun.) 19:00 in|つぼや本店

メニュー

 時刻は16時前。夜に備えていったんホテルにチェックインし、サウナでコンディションをととのえる。「とんこつアロマのロウリュはいやだなあ」なんてことを考えながらじっくり蒸されていたら、お腹もちょっと減ってきた。

 気分新たに向かったのは、通称「ニシタチ」と呼ばれる歓楽街。多くの飲食店が立ち並ぶこのエリアの一角に、ホルモン焼きの老舗、つぼや本店はある。店内はカウンターとテーブルが1卓のみ。

店員さんが焼いて提供してくれるスタイル
タン、カルビ、豚バラ、鳥もも、レバー、ハツが次々と焼かれて目の前に置かれていく

 ここは注文すると店員さんが焼いて提供してくれるスタイル。焼き肉は素材が大事なのはもちろんだけど、焼き方も重要なので、これはうれしい。タン、カルビ、豚バラ、鳥もも、レバー、ハツが次々と焼かれて目の前に置かれていく。強めの火入れが俺好みで、てげうめっちゃが! 濃いめのタレ、それに玉ねぎがまたいい仕事するんだわ。飫肥杉のソーダ割りがくいくい進んじゃう。一般的な焼酎は25度だが、宮崎の焼酎は20度のものが多いから、飲みやすい。一段落ついたタイミングで、気になっていたケズリかけも注文。これはご飯にかつおの削り節をかけたもので、タレのついたお肉と一緒に頰張ると、まあ、とまらないよね。

つぼや本店

宮崎県宮崎市橘通西3-3-5

4.13 (sun.) 20:13 in|Bioバルマーケット

「香月ワインズ」の綾Topia 2023

 お次は「ワイン飲みたい」という池田のリクエストで、宮崎でナチュラルワインといえばここっていわれるBioバルマーケットに。向かいのワインショップでボトルを選べるというので、地元の生産者である「香月ワインズ」の綾Topia 2023をセレクト。香月ワインズは宮崎県綾町で、少量生産の手造りナチュラルワインに力を入れるワイナリー。ぶどうにとっては過酷な環境の宮崎県で、完全無農薬・無化学肥料を貫いているという。口に含むと、柑橘系のフレッシュな酸が広がり、発酵由来の泡からくるプチプチ感が心地よくて、めっちゃおいしい! 俺、これ好き。

都萬牛のステーキ肉
都萬牛のステーキ!

 さて、フードはどうしようか。ワインショップの冷蔵庫で見かけた都萬牛のステーキ肉が気になったので、尋ねてみると、宮崎県西都市で育てられたブランド牛だという。赤身がとにかくおいしいらしい。さんざんお肉は食べたあとだけど、ここまで聞いて食べないという選択肢はない。しばらくして熱々の鉄板にのって現れたステーキは赤身の部分がまるでルビーのように輝いている。程よく締まった肉質は歯切れもよく、嚙むほどに旨味が染みわたっていく。脂っこさがないので、食べ飽きることがない感じ。都萬牛、要チェックだな。赤身好きは一度食べたほうがいいと思う。

パフェ

 さらにメニューを眺めていたら、パフェがあることを発見。なになに、有機いちごのパフェ、胡椒のパフェ、大人の酒パフェだと。ソフトクリームに目がない俺は速攻でオーダー。とりあえずいちごのパフェを頼んだところ、宮崎県小林市の「ダイワファーム」のものだというソフトクリームがあまりにおいしくて、止まらなくなってしまった。結局、3ついったよね。百年の孤独(焼酎)とOSUZU JIN(ジン)とヴェッキオ・サンペーリ(ワイン)を垂らしたお酒のパフェで甘く酔わされ、オリーブオイルにブラックペッパーをかけた胡椒のパフェで完全にフォーリンラブ。このパフェ、ぜひ頼んでほしい。

Bioバルマーケット

 その後もニシタチ辺りをエッホエッホとうろついて、アイルランド出身の店主が営む「マイバー御屋」で焼酎(ものすごいラインアップ!)を飲み、カレー(本格的でうまい!)を食べ、階下のスナックへと流れつく頃にはだいぶおネムな状態に。お腹いっぱいだよパトラッシュ、今日はもう何も食べられないよ…。

Bioバルマーケット

宮崎県宮崎市広島1-4-25

ーーーDAY 2へ続く

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