2024.02.17

【40歳からのメシ旅・那須、会津若松、山形、福島編】 ロードサイドは麺、麺、麺、麺、麺。爆食ウィークエンドドライブ72hours! -DAY2-

おじさんの旅の目的はうまいメシ一択。地方都市・街を訪れて食べまくる爆食旅企画の第4弾はドライブ編。72時間に拡大して、東北は福島県と山形県を駆け抜けた。

【40歳からのメシ旅・那須、会津若松、山の画像_1

那須、会津若松、山形、福島県境を越えて胃袋オーバーレブ編

11.22(wed.)07:00@Shueisha >>

7時集英社。
真っ赤なスバルレヴォーグに乗り込んで、
爆食ロードトリップスタート。

今回の爆食ウィークエンドドライブは11月22日〜25日、3泊4日の72時間で敢行。東京を出発して、那須、会津若松、山形、福島の順に巡った。


今回のメンバー

カメラマン剛プロフィール画像
カメラマン剛
爆食旅の常連カメラマン。徹底的なリサーチ力と強靱な胃袋が武器。今回はドライバーも担当。本企画での全国制覇&書籍化をもくろむ。
カメラマンブライアンプロフィール画像
カメラマンブライアン
剛さんの友人で、サンフランシスコ在住のカメラマン。今回で9回目の来日でかなりの日本好き。甘いものとコーヒーをこよなく愛す。
エディター中林プロフィール画像
エディター中林
入社7年目のUOMO編集。ぺーパードライバーで胃袋小さめ。原稿は寝かせがち。この旅で初めて満腹の向こう側を知ることになる。

今回乗ったクルマ

SUBARU LEVORGプロフィール画像
SUBARU LEVORG
過酷な72時間爆食ドライブを快適な乗り心地でサポートしてくれたのはスバルのステーションワゴン、レヴォーグ。3つのカメラで安全走行を実現する最新のアイサイト搭載で心強い。こちらの「STI Sport EX」は434.5万円~。



ーーーDAY 1はこちら


DAY2 会津若松 ▶︎ 喜多方 ▶︎ 山形

11.23(thu.) 07:33 IN 走行距離392km 香福

ロードサイドは麺、麺、麺、麺、麺腹いっぱい食べてけらっしゃい!

 早朝6時。ロビーに下りたら、衝撃の光景が広がっていた。ブライアン、杏仁豆腐食べてる!! ちょ、待てよ。僕らはこれからラーメンを食べるんだぜ。ここで自らハンディを背負うような選択をする必要はないじゃないか。てか、いつ杏仁豆腐手に入れてたの…。時すでに遅し。ただ、時差ボケから覚醒したブライアンの食欲を僕はまだ知る由もなかった。
 この日は、昨日の快晴と打って変わって濃霧。国道121号で喜多方市へと北上する。喜多方の朝は早い。なんと7時頃からラーメン店がオープンする。本当にそんな朝早くからラーメン食べるのかと半信半疑でいたら、本日2度目の衝撃の光景が。「喜多方ラーメン御三家」の一つ坂内食堂を横切ると、お店の前に40人くらいの行列ができている。朝ラー文化、ここにあり。われわれは盃爛処の店主に教えてもらった香福へと急ぐ。こちらは7時半オープンだが、すでに4組ほど待っている。すぐに列に加わり、1巡目でIN。お肉ラーメン(チャーシューメン)と告白ラーメン(しらがネギラーメン)を注文。まずはスープをひと口。身体に染みわたるやさしさ。ホロホロのチャーシューも寝ぼけた胃袋をやさしく起こす。これ、モーニングにぴったりじゃん。

SUBARU LEVORG 1
香福
お肉ラーメン(チャーシューメン)

11.23(thu.) 08:24 IN 走行距離393km ラーメンうめ八や

 睡眠により回復したブライアンが告げる。「モウ、イッケンイキマショ!」。お次はラーメンうめ。メニューを見てたら醬油と塩、両方気になってしまった。選択肢は一つ、食べ比べるしかない。醬油は豚の旨味がきいていてコクがありながらも、やはりやさしい。よりあっさりを求めるなら塩ラーメンがおすすめ。いやあ、しかし食べすぎた。

ラーメンうめ八
ラーメン
カメラマンブライアン

11.23(thu.) 08:54 IN 走行距離395km 珈琲専門店 煉瓦

  朝ラーのハシゴが完了したところで、ブライアンのコーヒー禁断症状が。「ボクノガソリン、コーヒー、キレタ」。すかさず、「いい喫茶店あるよ」と剛さん。反応速度が速すぎる。何でも知ってるな…。喜多方駅前にある珈琲専門店 煉瓦へGO。サイフォンでいれた極上のコーヒーでブレイク。レトロな店内でリラックスしていたら、いつの間にかパフェが運ばれてきた。えっ…。無意識の注文か否か。真相は不明だが、とりあえず糖分が足りてなかったんだね(納得)。よし、山形県へ向かうぞ。

珈琲専門店 煉瓦
コーヒー
パフェ

 国道121号の山道を走らせていると、副編集長からLINEの通知が。「爆食ドライブどうよ?」。「朝からラーメンハシゴしました」。「そんなにたくさん取材しても、ページ数は胃袋よりキャパないぞ」。トップギアが入っている剛さんは、アウト・オブ・コントロール。「次ここ行くぞ!」と言われたら、赤べこのごとく首を振るしかない。とにかくいいページにしてみせますと心の中で誓い、既読スルー。気づいたら、山形県入り。

山形県
景色
標識
SUBARU LEVORG 2

 お昼ご飯には早すぎるので、伝統工芸のお鷹ぽっぽと山葡萄つる細工の工房、鷹山に寄り道することに。米沢市の笹野地区で受け継がれてきた笹野一刀彫のお鷹ぽっぽは、玩具や魔除けとして親しまれてきた。表情やフォルムが少しずつ違うので、どの子を連れて帰るか悩む。一方、剛さんとブライアンは、山葡萄のつる皮で編み込まれた10万円くらいする貴重なかごバッグを購入しようか悩んで1時間経過…。おいおい、これはただの観光旅行じゃないんだ! 爆食ドライブなんだ! ぼちぼち出発しないとランチの時間に遅れてしまう!

伝統工芸のお鷹ぽっぽと山葡萄つる細工の工房、鷹山
伝統工芸のお鷹ぽっぽと山葡萄つる細工の工房、鷹山 2

11.23(thu.) 13:10 IN IN 走行距離512km そば処 ひふみ

 われわれは米沢を通過して、寒河江に向かう。ブライアンが後ろで何かブツブツとつぶやいている。「A5ビーフ、A5ビーフ」。僕も食べたかったよ、米沢牛のステーキ。でも剛さんの頭には、もう麺しかないみたいだ。珈琲専門店 煉瓦での作戦会議を思い出す。「山形県は日本一のラーメン消費量を誇る麺王国。冷やしラーメンをはじめ、とりもつラーメン、赤湯ラーメンなどいろいろなご当地ラーメンがあるんだよね。そばも人気で、つったい肉そばと呼ばれる名物メニューがあるらしい。さすがにラーメン連チャンはあれだから、次はこのそばを攻めたいと思う」。押忍。確かにロードサイドの看板に目を向けると。麺、麺、麺、麺、麺…。山形県民、めちゃくちゃ麺好きじゃないか。
 地元の人たちに愛される、そば処 ひふみに到着。メニューをチェックすると、あった! 肉そば。「つったい」って何?と思っていたけど、「冷たい」のことらしい。こんなに寒いのになぜ冷たいのを選ぶのか…。その疑問は、食べてすぐに氷解した。コクの深い鶏スープに、ギュンギュンにしまったそば。この絶妙なしまり具合は、温かくないからこそ実現できる。まさに新感覚(ちなみに汁はそこまで冷たいわけではない)! 肉そばというから、豚肉を想像していたが、上にのっているのは鶏肉。それも身が引き締まった親鳥を使っているから、コリコリの食感が楽しめる。東京でももっと広まればいいのにと思い、完食。しかし、朝からの麺3連発がじわじわと胃袋の中で膨れ上がっているのがわかる。そんなときは風呂だ。かみのやま温泉にある共同浴場で、胃袋にひと時の休息を与える。

そば処 ひふみ
肉そば

11.23(thu.) 18:42 IN 走行距離556km おまつ

 山形の夜はおまつという鍋料理のお店からスタート。とりあえず特製生野菜(大根サラダ)となめこおろしを頼み、ビールで乾杯! 壁に掛かっているサインをよく見ると、なんと岡本太郎!? どういうこと…。お品書きと近くのテーブルに目を走らせ次の一手を練る。どれもおいしそうだけど、ここは看板メニューの「鳥叩き鍋」で。きれいな鶏の叩きに卵黄がオンしたお皿が運ばれたかと思えば、店員さんが手際よく鶏団子を作り鍋に落としていく。野菜と一緒にクツクツと煮立てているが、もう待てないッ。口の中で崩れるホロホロの鶏団子。そこに甘めのスープが波状口撃。おかわり! 締めのきしめんにも、だしが染み込んでいる。あっこれも麺だけど、スルスルいくな。剛さんの嗅覚がまたもや名店を引き当ててしまった。

おまつ
鳥叩き鍋
鳥叩き鍋 2
鳥叩き鍋 3

11.23(thu.) 21:06 IN 走行距離556km 旬菜酒場 虎龍

 ノープランで店を後にしたが、爆食企画恒例(?)のぜんぜん次のお店が決まらないタイムに突入。気になるところには片っ端から電話をするものの、満席だったりラストオーダーが終わっていたりでダメ、ダメ、ダメ。ただ、捨てる神あれば拾う神あり。5軒目にしてようやくつながった! そこは山形の日本酒が豊富に揃う旬菜酒場 虎龍。ここで飲むのは地酒オンリー。いろいろな蔵元を飲み比べ。個人的にいちばん刺さったのが、山川光男(写真左から2本目)。山形県内の4つの蔵元が共同で造る銘柄で、ボトルに描かれたキャラクターがかわいいし(彼こそが山川光男)、口当たりもやわらかい。これはお土産で買いたいな。郷土料理のいも煮と唐揚げを肴にガンガン飲み尽くしていたら見事に酩酊。

旬菜酒場 虎龍
地酒
いも煮
唐揚げ

11.23(thu.) 22:10 IN 走行距離556km 大衆食堂ワンカップ

 季節はずれの暖かい夜風に導かれて着いたのは、大衆食堂ワンカップ。もはや正常な判断は…できない。店員さんが来るや間髪いれず、おのおのに食べたいものを叫ぶ。唐揚げ!(本日2度目) 餃子! フライドポテト! すでに胃袋はオーバーレブ。だが、関係ない。驚くほどジューシーな唐揚げとニンニクききまくりの餃子に感動。気づいたらテーブルにキンミヤのボトルが。

唐揚げ 2
餃子

11.23(thu.) 23:55 IN 走行距離556km プルピエ

 夜は短し。すでに時刻は深夜0時近く。千鳥足で歩いているとおしゃれなビストロが見えてきた。閉店間際だったが、無理を言って入れてもらう。ナチュラルワインとシェフのきまぐれメニューを味わえるプルピエ。フードは終わっていたので、ワインを一杯だけいただく。今日はさすがに終わりかなと思っていたら、オーナーがひと言。「僕らは仕事終わりに、黄色い悪魔に吸い込まれちゃうんですよね」。なんだそれ!? 「この道をまっすぐ行ったところにある、うまいラーメン屋さんです」。またもや麺か…いや受けて立とう。

プルピエ
プルピエ 看板
ワイン

11.24(fri.) 0:27 IN 走行距離556km ラーメン金龍

 200mほど歩くと妖しく黄色に輝く看板が現れた。黄色い悪魔ことラーメン金龍だ。店内に入り、教えてもらった呪文を放つ。「納豆ネギみそラーメンの硬め」。カウンターに置かれたどんぶり、おお濃厚。辛い味噌スープに、納豆のまろやかさが程よく加わっている。本日はこれにて終了。

ラーメン金龍
納豆ネギみそラーメン
ーーーDAY 3,4へ続く

香福
住所:福島県喜多方市3-4840-1

ラーメンうめ八
住所:福島県喜多方市北町上47

珈琲専門店 煉瓦
住所:福島県喜多方市町田8269-1

そば処 ひふみ
住所:山形県寒河江市本楯3-2-1

おまつ
住所:山形県山形市七日町4-9-16

旬菜酒場 虎龍
住所:山形県山形市十日町4-2-4寿ビル1階

大衆食堂ワンカップ
住所:山形県山形市十日町4-3-18

プルピエ
住所:山形県山形市桜町2-42

ラーメン金龍
山形県山形市香澄町2-11-5


Photos:Go Tanabe
Title Logo Design:ZUMA

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