
ほっこりカラーが秋らしい!
英国を拠点とするジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)をゲストデザイナーに迎えたコラボ特別コレクション「UNIQLO and JW ANDERSON(ユニクロ アンド ジェイダブリュー アンダーソン)」の2025年秋冬最新作が、いよいよ今週末の10月17日(金)に発売される。それに先んじて、恒例の試着ルポを決行。
“世界で最も忙しい敏腕デザイナー”が提案する今秋冬のトレンドをチェックすべく、モデルのほかミュージシャン・俳優としての顔も持つ黒澤怜慈(くろさわれいじ)がプレスルームを訪れた。
今さら聞けないジョナサン・アンダーソンの経歴

展示スペースの隅に、ジョナサン・アンダーソンのポートレートがあった。2017年秋冬から続く「ユニクロ アンド ジェイダブリュー アンダーソン」は、ブリティッシュトラッドを軸とした“ワンランク上”の大人カジュアルとして認知されている。「UよりもCよりもカラフル!」と評判だ。
黒澤怜慈:SNSで見ましたが、10月1日にディオールのパリコレが終わった直後ですよね。「ユニクロ」とのコラボはいつ作っているんだろう?
世界有数のファッション専門大学であるロンドン・カレッジ・オブ・ファッション(London College of Fashion)を2005年に卒業後、自身のシグニチャーブランドである「JW ANDERSON(ジェイダブリュー アンダーソン)」を立ち上げたジョナサンは、2007年9月開催の2008年春夏ロンドン・ファッションウィーク中に、オフスケジュールイベントとして催された若手デザイナー発掘プロモーション「On|Off」にてデビューショーを発表。



2013年9月に「LOEWE(ロエべ)」のクリエイティブ・ディレクターに就任し、快進撃の後に2025年3月に退任。同年4月に「Dior(ディオール)」のアーティスティック・ディレクターに就任し、同年6月27日にパリ・メンズ・ファッションウィークにて初ランウェイ、つい先日の10月1日に同ウィメンズ・ファッションウィークにて本丸となるウィメンズコレクションを披露している。
黒澤:ジョナサンの経歴をしっかりと学んでおくと、このコラボのありがたみが増します。
秋にぴったりのブラウンデニムの内側に、プレッピーテイストのライン入りソックスを発見。さあ、「Field Notes ~ 英国らしさを感じる新たな冬のワードローブ」をテーマに、2025年秋冬シーズンはどんなアイテムが登場するのか?
①ヒートテックデオドラントソックス ¥590

最初に手に取ったアイテムは、秋冬の必需品である「ヒートテックデオドラントソックス」。機能素材の「HEATTECH(ヒートテック)」を使用。
黒澤:通常のソックスの厚さのまま、吸湿発熱&保温機能を有する。これがすごいんです。
ラインのカラーは「13 RED」と「46 YELLOW」の2色展開。秋冬スタイリングのポイントとして効かせたい。2点で990円(税込)で、3点目以降は1点につき495円(税込)になるユニクロ価格。
②ストレートジーンズ ¥4,990

黒澤:秋冬いち推しのデニムはブラウン!
正確なカラーは「29 DARK ORANGE」。昨年の秋冬にも同様のブラウンカラーはあったが、それはOラインを描くカーブシルエットデニムだった。原点回帰の綿100%のクラシックなストレートシルエットを、秋冬の基本スタイルに据えたい。



手前から「63 BLUE」「64 BLUE」「68 BLUE」の順にインディゴが濃くなり、「07 GRAY」と「29 DARK ORANGE」を加えた5色展開。今秋冬の大きな施策としてサイズ展開が増えている。
黒澤:ウエストは27インチから46インチまで。以前のJWコラボでは35インチくらいまででした。
27・36・38・40・42・44・46インチはオンラインストア限定。スタイリングは実店舗で無料配布中の「LifeWear Magazine」の特集ページ「Back to Straight Jeans」を参考に。ビッグシルエット全盛期に流行したワイドでもルーズでもバギーでもない、自然体のストレートが新鮮に映る。
③ブラッシュドコットンオーバーサイズシャツ ¥3,990

誌面でのモデルスタイリングから、「ブラッシュドコットンオーバーサイズシャツ」に目を留めた黒澤。硬派なブリティッシュトラッドを想起させるオンブレチェック柄のネルシャツだ。
黒澤:断言します。掲載された「36 BROWN」よりも、「30 NATURAL」のほうが絶対に売れます。インナーはタンクトップで、「I.W.G.P.」の窪塚洋介さんに寄せて着てみたい。
キングこと安藤崇(タカシ)。あくまで黒澤の私見であるが、たしかに2000年代初頭のストリートを駆け抜けた大人男子には朗報だろう。
④リブクルーネックセーター/長袖 ¥3,990


黒澤:こんなキャンディカラー、初めて。
続いてブライトな「41 YELLOW」と「25 ORANGE」の「リブクルーネックセーター/長袖」をピックアップ。発売済の特別コレクションである「ユニクロ ユー」や「ユニクロ:シー」で多用されていたダークトーンにすっかり慣れていた黒澤、壁面の公式ヴィジュアルを見ながらびっくり。
解禁された公式ヴィジュアル





解禁された公式ヴィジュアルから抜粋。ヒートテックデオドラントソックス、ストレートジーンズ、ブラッシュドコットンオーバーサイズシャツ、リブクルーネックセーターなどが確認できる。
黒澤:明るいカラーパレットのニットが意外過ぎて気に入りました。このニットを使ってコーディネートを組んでみようと思います!
⑤オックスフォードオーバーサイズシャツ/ストライプ ¥3,990

公式ヴィジュアルで印象的だったオレンジニットのインナーに差し込まれていたシャツが、綿60%・レーヨン40%の混紡素材で仕立てた「オックスフォードオーバーサイズシャツ/ストライプ」だ。先のオンブレチェック柄とともに、今秋冬のシャツは最大サイズが4XLまでと幅広い。
カラバリは「60 LIGHT BLUE」と「31 BEIGE」の2色展開。黒澤のチョイスは…?



黒澤:ヘアメイクさんに「黒澤くんはイエベだね」と言われたことがあるので、シャツはベージュを選びました。ニットもイエローで攻めてみます。
カラーデニムとストライプシャツの合わせから試着スタート。モデルの黒澤は身長181cmで体重は70kg未満。試着するサンプルは標準的な「Lサイズ」になる。今秋冬はシューズの展開はない。

シャツの上に「リブクルーネックセーター」を重ね着。素材はアクリル60%・ナイロン35%・毛5%の混紡で、マルチリブ編みのざっくりフィットだ。シャツとニットの裾にさりげなく施された「JWA」のロゴネームにも注目して欲しい。



黒澤:絶妙なLサイズのシルエットを見て欲しいです。2025年秋冬は、ビッグサイズトレンドからナチュラルフィットへの過渡期にあるのかな?
Lサイズで肩が緩く落ちる程度、仮にXLであれば確実にオーバーサイズだ。フィッシャーマンセーターは2025年秋冬の「ユニクロ アンド ジェイダブリュー アンダーソン」において、売れ筋のダークホースになりそう。最大サイズはXXLまで。
黒澤:あとはキャップですね。色で迷う…。
⑥コーデュロイキャップ ¥1,990



フォークロアな「コーデュロイキャップ」は「46 YELLOW」と迷った結果、落ち着いた「37 BROWN」をチョイス。この1点を加えるだけで、テーマの「Field Notes」を強く印象付ける。
黒澤:あと、細かいですが今秋冬はスタイリングも凝っていますね。公式ヴィジュアルを参考に、ボタンダウンの襟を丸首から出してみました。
価格帯も安心。ニット(¥3,990)・シャツ(¥3,990)・デニム(¥4,990)・キャップ(¥1,990)の4点コーディネートで14,960円(税込)だ。
黒澤:むむ。裏地がチェックのあのアウターは?
⑦パフテックユーティリティジャケット ¥9.990

試着ルポ前後編のうち、前編となる“イエベ”編の大物が「パフテックユーティリティジャケット」。手持ちの「34 BROWN」のほか、「57 OLIVE」と「69 NAVY」の3色展開。最大サイズは4XL。
黒澤:見た目はよくあるデザインのコットンフィールドジャケットですが…。
着膨れせず、表地は綿78%・ナイロン22%の混紡でフラットな素材感。これこそが、天然素材のダウンと代替するエシカルファブリックとして2023年秋冬より「ユニクロ」が注力する機能性中綿、「PUFFTECH(パフテック)」の利点なのだ。



東レとの共同開発により、天然羽毛(ダウン)の構造を化学繊維で模した繊維構造が「パフテック」の根幹。暖かさの秘密は、空気を閉じ込める髪の毛の約1/5の細さの中空糸にある。
黒澤:定番デザインのフィールドコートは海外アウトドアブランドの古着で何着も持っています。でも、綿素材だから真冬に着られないんですよね。最新テクノロジーの「パフテック」に感謝です。
襟とカフス裏にコーデュロイ素材を使用し、上段のハンドフォーマーの内側には肌心地のよい起毛トリコットが充てられた。“イエベ”コーディネートの最終形は、5点で24,950円(税込)。
⑧キャンバストートバッグ ¥3,990


プラスで合わせるならば、今秋冬らしいビビッドカラーの「キャンバストートバッグ」を合わせてメリハリを効かせよう。試着ルポの前編は以上。
黒澤:続く後編はもちろん、“ブルべ”編ですよね?
《オマケの1枚》

オマケの1枚。
試着ルポの取材中、編集部員の穂上が動画を撮影していた。動きのある試着ルポでは、さらにリアルな手触り感が増すはずである。UOMO公式インスタグラムで公開される日も近い!?
UNIQLO and JW ANDERSON
2025年 秋冬コレクション
発売日時:2025年10月17日(金)午前8:15
販売店舗:全国のユニクロ店舗、オンラインストア
商品ラインナップ:WOMEN(8)・MEN(9)・グッズ(3)
テーマ:Field Notes ~ 英国らしさを感じる新たな冬のワードローブ